Gallery

2022年7月6日

クラリネット五重奏 12のエコセーズ シューベルト

クラリネット五重奏 12のエコセーズ シューベルト
12 Ecossaisen D781
F.Schubert

編成はEs Cl.、Cl.3本、Bs,Cl.です。
サックス五重奏版、木管五重奏版、金管五重奏版は発売中です。

スコットランド風の舞曲をウィーンから楽しむ名曲を、ぜひ味わってください。

クラリネット五重奏 12のエコセーズ シューベルト
12 Ecossaisen D781
F.Schubert

編成はEs Cl.、Cl.3本、Bs,Cl.です。
サックス五重奏版、木管五重奏版、金管五重奏版は発売中です。

スコットランド風の舞曲をウィーンから楽しむ名曲を、ぜひ味わってください。

Cl5.jpg
お求めの際はこちらからお願いします。

アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/

参考音源
https://youtu.be/QVW4-792QoI

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

シューベルトは当時の音楽都市であるオーストリアのウィーン郊外で生まれ、主にウィーンで活動しました。さまざまなジャンルの作品を1000曲近く残しましたが、
特に600曲におよぶ歌曲作品の素晴らしさは後世にも影響を与え「歌曲王」とも呼ばれています。
決して裕福ではなかったシューベルトですが、その創作活動には支援者からの心強い援助もありました。その代表的なイベントとして
「シューベルティアーデ」と呼ばれる夜会があります。
仲間内で集まり、作品を披露したり音楽について語り合うこの夜会は、シューベルトの精神的な支えとなっていました。
このことからも、音楽的才能だけではなく、彼には人を惹きつける魅力があったことが窺えます。

作曲:1823年1月 出版:1825年(第1曲)・1824年(第4・7曲)・1889年(その他)
1823年1月の日付を持つBrown, Ms.44の「12のエコセーズ」のうち、第1曲は「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ」D783の第2エコセーズとして収録されたため、
旧全集ではこれ以外の11曲をまとめて曲集としました。これを踏襲してD781を「11のエコセーズ」とする資料や楽譜も多く、中にはD782のエコセーズと合わせて12曲という解釈をしている資料もあります。
通常はD783-E2を含む12曲を自筆譜と同じ曲順で演奏することが多いです。

1. ロ短調→ニ長調 (=D783-E2)
理論的にはニ長調のVIの和音から始まっていると解釈することもできますが、ロ短調で始まり途中で平行調のニ長調に転調すると考えるのが自然でしょう。
このように曲頭と曲尾の調性が異なり、とりわけ平行調への転調が多いのがこのエコセーズ集の特徴で、シンプルで短いエコセーズに変化とドラマを持たせようという工夫が感じられます。

2. 変ト長調
突如としてフラット系の世界へ入ります。前曲のニ長調から見るとずいぶんな遠隔調ですが、ロ短調から見ればドミナント調(嬰ヘ長調)の異名同音と考えられます。
後半ではやはり平行調(変ホ短調)への接近が見られます。

3. ニ長調
モティーフは第1曲とよく似ています。後半のバスの半音下行が印象的です。

4. 変ト長調
再び♭6個、そして前半の終わりは平行調の変ホ短調で終止します。後半は単純な反復ではなく、最終2小節に2番括弧が設定されています。
この曲と第7曲、そしてD782のエコセーズは1824年にライデスドルフ社から選集として発表されていますが、そこではト長調に移調されています。

5. 変ホ長調
前曲の平行調(変ホ短調)の同主調。前半ではメロディーがどんどん上昇していく曲です。

6. 変イ長調
第4曲同様に平行調(ヘ短調)で前半を終えます。後半ではII度調の変ロ短調も経過していきます。

7. 変ホ短調→変ト長調
全員が短い和音を連打する面白い舞曲です。[4]の1拍目の不協和音も印象的です。後半では平行調の変ト長調へ転調しそのまま終止します。

8. ロ短調→ロ長調
[1]のH音から[2]のEis音というユニゾンの増4度跳躍はまさに鬼神が憑いたかのような、凄味のある超自然的で悪魔的な響きです。後半ではD音に臨時記号の♯がついてロ長調で終止します。全曲の中で最も落ち着かないエコセーズです。

9. ニ長調
アウフタクトにドミナントの和音という意表を突いた開始です。伸びやかな旋律線が魅力的です。後半でのバスの半音上行は第3曲と対応しています。

10. ロ長調
右手がメロディーとともに属音の保続をオクターヴで重ねます。前半の終わりでは平行調の嬰ト短調で半終止します。[11]のFisisとFisの二重倚音はいかにもロマン派的なフレーズです。

11. 嬰ト短調→ロ長調
高音域での逆付点のリズムがクリスタルな響きを生みます。後半では平行調のロ長調に転調し、[12]のIV度ドミナントの強奏が衝撃を与えます。

12. ロ短調→ニ長調
第1曲と同じ調性関係の終曲です。シューベルトの偏愛したダクティルスのリズムに支配されている曲です。

エコセーズ(Ecossaise)は、フランス語で「スコットランド風(舞曲)」の意味を持つ、18世紀末から19世紀初めにかけて
フランスとイングランドで特に流行したスコットランドのフォークダンスです。

通常は4分の2拍子で作曲され、この音楽形式をクラシック音楽の作曲家も用いていて、ベートーヴェンやシューベルト、ショパンはいずれも
ピアノのためのエコセーズを作曲しています。この形式を通して彼らの快活さを示しています。

アトリエ・アニマート
https://animato-jp.net/

≫ 続きを読む

  2022/07/06   animato