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2026年01月

クラリネット四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)

クラリネット四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
サックス四重奏、木管四重奏、金管四重奏版は発売中です。

クープランによるフランスのロココ様式音楽をお楽しみください。

クラリネット四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
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フランソワ・クープラン(François Couperin)は、17世紀から18世紀にかけて活躍したフランスの作曲家、オルガニスト、チェンバロ奏者です。

生涯と家系
彼はフランスの著名な音楽家一族であるクープラン家の一員です。パリで生まれ、オルガニストとしてサン・ジェルヴェ教会の地位を父から受け継ぎました。その後、ルイ14世の宮廷オルガニストとなり、王室で重要な役割を担いました。彼の音楽は「偉大なクープラン(le grand Couperin)」として知られています。

音楽の特徴と功績
クープランは主にチェンバロ音楽で知られており、その作品は、フランスの優雅な様式とイタリアの協奏曲様式を融合させた、繊細で洗練されたものです。彼はチェンバロのための4つの曲集(ordres)を出版し、それぞれの曲に標題を付けました。彼の代表的な作品には「王宮のコンセール」などがあります。

また、クープランは音楽理論家としても重要であり、著書『クラヴサン奏法』では、運指法や装飾音について詳細に解説し、後の時代の音楽家たちに大きな影響を与えました。

影響
クープランの音楽は、ヨハン・セバスチャン・バッハなど同時代の作曲家にも影響を与え、バッハはクープランの作品を筆写しました。彼のスタイルは、フランスのロココ様式音楽の発展に貢献しました。

フランソワ・クープラン(François Couperin, 1668–1733)の作品で「Messe pour les paroisses」17世紀フランスのオルガン・ミサ曲です。
クープランのオルガン作品で有名なのは
《Messe pour les paroisses》(教区のためのミサ)
《Messe pour les couvents》(修道院のためのミサ)
の2曲(1690年頃作曲)です。

この中の最初の楽章が「Kyrie」とその後に続く「Couplet(変奏句)」です。
1. 構成と役割
フランス・バロック期のオルガン・ミサは、通常の歌唱ミサに交互に挿入して演奏する「交唱様式」(alternatim)が基本です。
つまり、典礼文の一部は聖歌隊(または聖歌)で歌い、残りの部分をオルガンの器楽曲で補完します。
Kyrie et Couplet はその冒頭部分にあたり、

Kyrie(プレリュード的役割)
堂々とした和声進行で「主よ、憐れみたまえ」の祈りを示す。
グラン・ジャン(Grand jeu:リード管主体の大音響)やプラン・ジュ(Plein jeu:プリンシパル系の完全合唱音色)で荘厳に。

Couplet(変奏句)
音楽用語としての couplet は、フランス古典オルガン音楽や歌曲で「変奏句」「詩節」「交替句」という意味で使われます。
このクープランのオルガン・ミサの場合は、「交唱の間に演奏されるオルガンによる変奏部分」を指しています。
Kyrie の旋律や和声進行をもとに、形式や装飾を変えて演奏する短い変奏。
各 Couplet では登録(音栓の組み合わせ)が変えられ、音色・質感が多彩になる。

2. 音楽的特徴(Kyrie 1–2)
Kyrie I(冒頭)
トニック上の和声と大きな拍感で厳粛に開始。
聖歌旋律(Cantus firmus)を低声部または上声部に置き、他の声部が和声を支える。
リズムは均等で荘重、祈りの静けさと荘厳さを両立。

Couplet I
より動きのある旋律、オルネマン(装飾音)を加えた旋律線。
聖歌旋律が断片化され、他声部が模倣や対旋律を展開。
登録を変えて音色コントラストを出す(例:Cromorne en taille, Tierce en taille など)。

3. 演奏と解釈のポイント
交唱構造の理解
歌詞がない部分でも、テキストの意味(Kyrie eleison=主よ、憐れみたまえ)を意識して表情づけする。

音色設計
フランス古典オルガンの伝統的登録法に沿って、Kyrie(荘厳)→Couplet(やや軽快)と音色を変化させる。

装飾
Couplet ではアグレマン(トリル、ポルタ・ド・ヴォワ、ピンセなど)を適切に入れることで時代様式が生きる。

1. 構成
1er Kyrie(冒頭部分)
荘厳なプラン・ジュ(Plein jeu)スタイル。
長い音価で進む聖歌旋律を低声部(特にBまたはF-Bass)に置き、上声部は和声的支えを形成。
4小節ごとに終止感を持たせる構造で、祈りのフレーズを明確化。

2me Couplet
より軽快で、音の動きが細かい。

アグレマン(装飾音)がメロディに豊富に含まれ、旋律の歌心を強調。
聖歌旋律は中声部(多くはアルトまたはテノール)に置き、外声部が装飾的に絡む。

2. 音楽的ポイント
Kyrie(1er)
冒頭(小節1–6)
F音を中心とするモードのF長調系のプレイン・ジュ(Plein jeu)書法で書かれており、ルネサンスの教会旋法というよりもすでにトーナルな和声感が明確です。
カントゥス・フィルムス(聖歌旋律)はバスに長い音価で提示。

中間(7–14)
和声進行は主和音–属和音–下属和音を行き来し、典礼文の句切れに合わせて終止。

終結(15–27)
プラン・ジュの重厚な響きのまま、安定した終止で締める。

Couplet(2me)
冒頭(28–34)
同じ聖歌旋律を中声部に移し、外声部は分散和音や経過音で装飾。

中間(35–55)
アルペジオ的動きやシンコペーションで動きを出す。
部分的に模倣書法(同型反復)が見られる。

終結(56–終わり)
音価が長くなり、安定した終止和音で次の部分に橋渡し。

カントゥス・フィルムスの位置
 - 1er Kyrie:低声部(ペダルやバス)に長い音価で置かれています。
 - 2me Couplet:中声部(多くはテノール声部)に配置され、外声部が華やかに装飾します。
 これはフランス古典オルガン・ミサの典型的な交替句(alternatim)手法です。

形式の役割
 Kyrieは荘厳な開始宣言の役割を持ち、Coupletはより軽やかに聖歌旋律を装飾して次の交唱に渡す役割を担っています。

3. 演奏上の留意点
登録(音色設定)

Kyrie:Plein jeu(Principal系+Mixture)、堂々とした音色。
Couplet:Tierce en taille やCromorne en tailleなど、彩度の高い音色で中声部を引き立てる。

アグレマン(装飾音)
Coupletでは不可欠。フランス古典の装飾法則に従う(前打音、短いトリル、ポルタ・ド・ヴォワ)。

フレーズ感
各終止でブレスを入れる感覚を持ち、交唱の歌唱との対応を意識。

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  2026/01/12   animato

サックス四重奏 四声のフーガHess 238-1

サックス四重奏 四声のフーガHess 238-1
L・V・ベートーヴェン
Fuga Hess 238-1
L.v.Beethoven

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
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ベートーヴェンの情熱溢れたフーガ作品をお楽しみください。

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L・V・ベートーヴェン
Fuga Hess 238-1
L.v.Beethoven

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「Fuga Hess 238-1 in A♭ major(a4)」は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)による未完成のフーガ作品の一部です。

■ 概要
タイトル:Fuga Hess 238-1(A♭ major / A4)
作曲者:Ludwig van Beethoven
作品番号:Hess 238-1(Hess番号は音楽学者ウィリー・ヘス Willy Hess による分類)
調性:A♭ major
形式:フーガ(未完)

■ 「Hess番号」とは?
「Hess番号」は、ベートーヴェンの草稿・断片・未出版作品を体系的に整理したカタログ番号です。
ウィリー・ヘスによって編纂され、ベートーヴェンの「公式な作品番号(Opus)」には含まれない、いわば「番外作品群」を分類しています。

■ このフーガの特徴
未完成のフーガ主題の断片

このフーガは、主題とその展開がわずかに書き留められているのみで、完成された作品ではありません。
形式的には明確なフーガの入り口(主題提示部)を持ち、対位法のスケッチも含まれます。

技術的・音楽的な意義
ベートーヴェンが後期において特に関心を持った「対位法」「フーガ技法」の探究の一環と考えられています。
とくに《ハンマークラヴィーア・ソナタ》(Op.106)や《大フーガ》(Op.133)などで展開される複雑な対位法的技術に至る、ある種の準備・実験と見る研究者もいます。

■ どのように扱われているか
楽譜としては、スケッチ帳や断片的写譜の中に残されており、完全な演奏譜としては存在しません。

一部の音楽学者や作曲家が補筆・補完して、学術的な演奏可能バージョンを作成することもあります。

■ 研究や演奏の位置づけ
このような断片は、ベートーヴェン研究において:

彼の作曲過程の洞察
フーガ技法に対する関心の深まり
後期様式の発展過程
などを探る上で、極めて重要な資料です。

■ 結論
「Fuga Hess 238-1 in A♭」は、完成された作品ではなく、作曲過程の貴重なスナップショットとして、ベートーヴェンの対位法的思考や構想の一端を示す資料です。
その音楽的価値は、演奏というよりも、分析・研究・補筆による再創造といった面で評価されています。

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  2026/01/11   animato

木管五重奏 12のヴォランタリーから第10曲

木管五重奏 12のヴォランタリーから第10曲
サミュエル・ウェズリー
12 Voluntaries, Op. 6
Wesley, Samuel

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
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イギリスの格式と感性を味わえる音楽を、ぜひお楽しみください。

木管五重奏 12のヴォランタリーから第10曲
サミュエル・ウェズリー
12 Voluntaries, Op. 6
Wesley, Samuel

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
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サミュエル・ウェズリー作曲の「12 Voluntaries, Op. 6」は、オルガン演奏における重要な作品集の一つです。
1820年に作曲され、1822年に出版されました。全12曲からなり、自由な形式の前奏曲、ファンタジー、フーガなどの形式で作られています。

作品の特徴
ウェズリーの豊かな音楽性と高度な作曲技法が存分に発揮されており、オルガン音楽の様々な可能性を探求した作品集と言えます。
対位法、和声、リズム、音色など、様々な要素を用いて、表現豊かな音楽を作り上げています。
難易度が高く、演奏には高度な技巧と音楽性が要求されますが、同時に大きな音楽的喜びを与えてくれる作品です。

各曲の特徴
12 Voluntaries, Op. 6の各曲は、それぞれ異なる形式で作られており、様々な表情を見せてくれます。

第1曲: 堂々としたフーガ
第2曲: 優美なカノン
第3曲: 力強いト短調の前奏曲
第4曲: 華麗なロンド
第5曲: 哀愁漂うアダージョ
第6曲: 軽快なスケルツォ
第7曲: 荘厳なパッサカリア
第8曲: 明るい変ロ長調の前奏曲
第9曲: 瞑想的なト短調の前奏曲
第10曲: 華麗なフーガ
第11曲: 優美なカプリッチョ
第12曲: 力強いフィナーレ

演奏
「12 Voluntaries, Op. 6」は、多くのオルガニストによって演奏されています。
有名な演奏家には、ピーター・ハーヴェイ、フランク・ヴィーガント、ロビン・ラッセンなどがあります。

録音
「12 Voluntaries, Op. 6」の録音は多数存在します。
近年では、オルガンの新しい録音技術を用いた高音質な録音もリリースされています。

評価
「12 Voluntaries, Op. 6」は、オルガン音楽史における重要な作品として高く評価されています。
その豊かな音楽性、高度な作曲技法、そしてオルガンという楽器の可能性を最大限に引き出した表現力は、
多くのオルガニストや音楽愛好家を魅了し続けています。

日本での演奏
日本でも、多くのオルガニストによって「12 Voluntaries, Op. 6」が演奏されています。
近年では、オルガン演奏コンクールの課題曲としても取り上げられることがあります。

サミュエル・ウェズリー(1766年2月17日 - 1837年4月11日)は、19世紀イギリスのオルガニスト・作曲家です。

ウェズリーはロンドンで生まれ、父親のチャールズ・ウェズリーから音楽教育を受けました。
1789年から1837年まで、ロンドン各地の教会でオルガニストを務めました。

ウェズリーは、オルガン演奏家としてだけでなく、作曲家としても活躍しました。
オルガンのための作品を中心に、アンセム、合唱曲、室内楽など、様々な作品を残しています。

ウェズリーの作品は、豊かな旋律と高度な対位法技法によって特徴付けられます。
また、オルガンの音色を効果的に使った作品も多く、オルガン音楽の発展に大きく貢献しました。

代表作

12 Voluntaries, Op. 6
6 Fugues, Op. 7
Rejoice in the Lord, Op. 39
Watch with Me, Op. 47

同時代の作曲家との比較
1. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (Ludwig van Beethoven)
時代背景: 古典派からロマン派への架け橋として位置づけられる。
スタイル: 力強い感情表現や革新的な形式が特徴。特に交響曲やピアノソナタでの革新が際立つ。
ウェスリーとの違い: ベートーヴェンはオーケストラ音楽や器楽曲での影響力が大きいのに対し、
ウェスリーは主にオルガン音楽や宗教音楽に焦点を当てている。

2. フランツ・シューベルト (Franz Schubert)
時代背景: ロマン派の初期に活動し、歌曲や室内楽で知られる。
スタイル: メロディの美しさと感情の深さが特徴。特に歌曲(リート)での表現力が高い。
ウェスリーとの違い: シューベルトは声楽作品に特化しており、オルガン音楽のような器楽的な作品は少ない。
ウェスリーは宗教的なテーマを持つオルガン音楽に特化している。

3. ロベルト・シューマン (Robert Schumann)
時代背景: ロマン派の作曲家で、特にピアノ音楽と歌曲に貢献。
スタイル: 感情的で個人的な表現が強く、音楽の中に詩的な要素を取り入れる。
ウェスリーとの違い: シューマンはピアノ曲や歌曲が中心で、オルガン音楽に特化した作品は少ない。
ウェスリーは教会音楽の伝統を重視している。

4. フェリックス・メンデルスゾーン (Felix Mendelssohn)
時代背景: ロマン派の作曲家で、オーケストラ音楽や宗教音楽でも知られる。
スタイル: 古典的な形式を重視しつつ、ロマン派的な感情を表現。
ウェスリーとの共通点: メンデルスゾーンも宗教音楽に力を入れており、オルガン作品も残しています。
ウェスリーと同じく、宗教的なテーマを持つ作品がある点で共通しています。

このように、サミュエル・ウェスリーは、19世紀初頭の音楽界において独自の位置を占めており、
特にオルガン音楽や宗教音楽に特化しています。
他の作曲家たちは、より広範なジャンルで活動しており、器楽曲や声楽曲において革新をもたらしました。
ウェスリーの作品は、宗教的なテーマやオルガン音楽の伝統を重視している点で、特異な存在と言えます。

ウェズリーは、イギリスのオルガン音楽史において重要な人物として評価されています。
その作品は、現代でも多くのオルガニストによって演奏されています。

日本では、ウェズリーの音楽はあまり知られていませんが、近年その評価が高まりつつあります。
近年では、オルガニストによる演奏会や、CDのリリースなどが行われています。
サミュエル・ウェズリーは、モーツァルトと同時代に活躍し、「イングランドのモーツァルト」と称賛されることもあります。

生い立ちと音楽教育
ウェズリーは、ブリストルで、著名なメソジスト牧師であり賛美歌作曲家であるチャールズ・ウェズリーの息子として生まれました。
祖父は詩人のサミュエル・ウェズリー、伯父はメソジスト教会の創設者であるジョン・ウェズリーです。

幼い頃から音楽的才能を発揮し、6歳でオルガン演奏を始めました。
10代前半にはロンドンに移住し、作曲家兼オルガニストのトマス・アーネスト・アトウッドに師事しました。

音楽活動
ウェズリーは、ロンドン、ブリストル、グラスゴーなどの主要都市でオルガニストとして活躍しました。
また、数多くの合唱曲、オルガン曲、ピアノ曲、室内楽などを作曲しました。

彼の作品は、古典的な形式とロマン派的な感性を融合させた独自のスタイルで知られています。
特に、オルガン曲には高い評価を得ており、今日でも演奏され続けています。

ウェズリーとモーツァルト
ウェズリーは、モーツァルトの音楽を深く愛しており、その影響を強く受けています。
彼の作品には、モーツァルトの音楽に通じるメロディーの美しさや形式的な完成度が見られます。
また、ウェズリーはモーツァルトのピアノソナタの編曲なども行っています。

晩年
ウェズリーは晩年、精神的な病気を患い、音楽活動から遠ざかりました。
1837年、ロンドンで61歳で亡くなりました。

ウェズリーの音楽的遺産
ウェズリーは、イギリス音楽史における重要な人物であり、その作品は今日でも高く評価されています。
特に、オルガン音楽は、イギリスのオルガン演奏の伝統に大きな影響を与えました。

ヴォランタリー(Voluntary)は、オルガン演奏における自由な形式の作品です。
特定の礼拝の儀式に関連付けられることなく、演奏者の任意で演奏されるのが一般的です。

ヴォランタリーの起源は16世紀イングランドに遡ります。当初は、礼拝の開始前や終了後に演奏される短い即興演奏でした。
その後、徐々に形式化され、作曲されたヴォランタリーも登場するようになりました。

ヴォランタリーには、特定の形式はありません。
前奏曲、フーガ、ファンタジー、コラール前奏曲など、様々な形式の作品がヴォランタリーとして演奏されます。

ヴォランタリーは、オルガニストの技量を披露する場としてだけでなく、礼拝堂の雰囲気を盛り上げたり、
聴衆の祈りを深めたりする役割も担っています。

代表的な作曲家

ヴォランタリーを代表する作曲家には、以下のような人物がいます。
ディートリヒ・ブクステフーデ:ドイツのバロック時代の作曲家。華やかで技巧的なヴォランタリーで知られています。
ヨハン・セバスチャン・バッハ:ドイツのバロック時代の作曲家。深みのある音楽性と高度な作曲技法を駆使したヴォランタリーを残しています。
ウィリアム・ボイス:イギリスのバロック時代の作曲家。優美で洗練されたヴォランタリーで知られています。
フェリックス・メンデルスゾーン:ドイツのロマン派時代の作曲家。ドラマティックで表現豊かなヴォランタリーを残しています。
シャルル=ヴィドール:フランスのロマン派時代の作曲家。瞑想的で詩情豊かなヴォランタリーで知られています。

現代におけるヴォランタリー
現代でも、多くの作曲家がヴォランタリーを作曲しています。
また、オルガニストによる即興演奏も盛んに行われています。

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  2026/01/10   animato

金管六重奏 フィリス・フェアウェル

金管六重奏 フィリス・フェアウェル
トーマス・ベイトソン
Phillis farewell
Thomas Bateson

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.2本、Tubaです。
サックス六重奏、木管六重奏、クラリネット六重奏版は発売中です。

キリスト教の宗教音楽に属さない美しい世俗音楽をぜひ味わってください。

金管六重奏 フィリス・フェアウェル
トーマス・ベイトソン
Phillis farewell
Thomas Bateson

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「Phillis farewell」は、イングランドの作曲家 トーマス・ベイトソン (Thomas Bateson) が作曲したマドリガルです。彼の最初のマドリガル集である「The First Set of English Madrigales to 3, 4, 5 and 6 Voices」に1604年に収録**されています。

楽曲の概要と特徴
この曲は通常5声(Soprano, Alto, Tenor, Bass の組み合わせ)のために書かれています。

歌詞の内容:
タイトルにある「Phillis farewell」(フィリスよ、さようなら)が示すように、この曲は別れ、特に失われた愛や去りゆく恋人への惜別をテーマにしています。
フィリスは、当時の牧歌的詩歌によく登場する、理想化された羊飼いの娘や恋人の名前です。別れの悲しみ、未練、そして場合によっては再会への淡い希望のような複雑な感情が歌詞に込められていると考えられます。

音楽的な特徴:
感傷的で憂いを帯びた雰囲気: 別れの歌であるため、全体的にメジャーキーの明るさよりも、マイナーキーの響きや、メランコリックな和音が多用される傾向があります。聴く者に深い感情的な共感を呼び起こします。
緩やかなテンポと流れるような旋律: 悲しみや未練を表現するため、比較的ゆっくりとしたテンポで、各声部が流れるような、あるいは嘆くような旋律を奏でることが多いです。
緻密な対位法とハーモニー: 5つの声部が独立しながらも、互いに絡み合い、豊かな響きを作り出します。特に、不協和音やその解決(ディソナンスとコンソナンス)を巧みに用いることで、歌詞の感情的な深みを増しています。
ワードペインティング: 歌詞の「farewell」(さようなら)や「weep」(泣く)、「sigh」(ため息)といった言葉には、しばしば音楽的な描写(例えば、休符を伴う下降音型や不協和音)が施され、詩の情景や感情を聴覚的に強調します。
感情の表現の深さ: トーマス・ベイトソンのマドリガルは、歌詞の感情を深く掘り下げて音楽で表現する点で優れています。「Phillis farewell」は、彼のそうした能力が特に際立つ一例と言えるでしょう。
「Phillis farewell」は、トーマス・ベイトソンが手掛けた、美しくも切ない別れのマドリガルです。ルネサンス期のイギリス・マドリガルが持つ、詩的な繊細さと音楽的な深みを堪能できる作品であり、聴く者の心に静かな感動をもたらします。
●トーマス・ベイトソン (Thomas Bateson, c. 1570 – 1630) という、イングランドとアイルランドで活躍したルネサンス後期から初期バロックにかけての作曲家がいます。彼は特にマドリガル(Madrigal)の作曲で知られています。

トーマス・ベイトソンは、2つのマドリガル集を出版しました。

"The First Set of English Madrigales to 3, 4, 5 and 6 Voices" (1604年)
"Second Set of Madrigals in 3, 4, 5 & 6 parts" (1618年)

トーマス・ベイトソンの「Madrigali a6」について
トーマス・ベイトソンのマドリガルは、当時のイギリス・マドリガル楽派の優れた例として評価されています。彼の作品は、イタリアのマドリガルの影響を受けつつも、英語の詩に合わせた独特の表現や、緻密なポリフォニー(多声)が特徴です。

「Madrigali a6」として具体的に作品を挙げるならば、彼のマドリガル集には例えば以下のような6声のマドリガルが含まれています。

"Ah, Cupid, grant" (ああ、キューピッドよ、与え給え) - 彼の初期の作品の一つで、情熱的なテキストと豊かな和声が特徴です。
"Her hair the net of golden wire" (彼女の髪は金糸の網) - 愛の苦悩を歌ったもので、声部の絡みが美しい作品です。
"Fond love is blind" (盲目の恋は) - 視覚的なイメージと音楽的な表現が結びついた、典型的なマドリガルの特徴を持つ作品です。
"When Oriana walk'd to take the air" (オリアーナが散歩に出かけた時) - これは、エリザベス1世を称えるマドリガル集『トリウムフズ・オブ・オリアーナ (The Triumphs of Oriana)』のために書かれたものですが、実際にそのコレクションには採用されなかった作品です。
マドリガルの特徴
マドリガルは、16世紀のイタリアで発展し、後にイギリスにも伝わった無伴奏の多声世俗声楽曲です。

歌詞: 通常、恋愛や牧歌的なテーマを扱った詩が用いられます。
声部: 3声から6声(またはそれ以上)で構成され、各声部が独立した旋律線を持ちながらも、全体として複雑で豊かなハーモニーを形成します。
ワードペインティング: 歌詞の内容を音楽で描写する「ワードペインティング(Madrigalism)」が多用されます。例えば、「昇る」という歌詞があれば音程が上がったり、「ため息」という歌詞には不協和音や休符が使われたりします。
感情表現: 詩の感情を深く掘り下げ、音楽によって表現しようとする点が特徴です。
トーマス・ベイトソンの「Madrigali a6」も、これらのマドリガルの特徴を色濃く反映しており、ルネサンス音楽の豊かな響きと感情表現を楽しむことができる作品群です。

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  2026/01/09   animato

クラリネット五重奏 ポッサム・アンド・テイターズ

クラリネット五重奏 ポッサム・アンド・テイターズ
チャールズ・ハンター
Possum And Taters (A Ragtime Feast)
Charles Hunter

編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
木管五重奏、サックス五重奏、金管五重奏、鍵盤打楽器とコントラバス三重奏版は発売中です。
20世紀初頭のジャズ導いたラグタイム作品を、ぜひお楽しみください。

クラリネット五重奏 ポッサム・アンド・テイターズ
チャールズ・ハンター
Possum And Taters (A Ragtime Feast)
Charles Hunter

編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
木管五重奏、サックス五重奏、金管五重奏、鍵盤打楽器とコントラバス三重奏版は発売中です。
20世紀初頭のジャズ導いたラグタイム作品を、ぜひお楽しみください。

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1. 楽曲の基本情報
項目,詳細
曲名,Possum And Taters
副題,A Ragtime Feast(ラグタイムの饗宴)
作曲家,チャールズ・ハンター (Charles Hunter)
発表年,1900年
ジャンル,ラグタイム (Ragtime)
拍子・テンポ,2/4拍子、「Tempo di Rag. (ラグのテンポで)」
出版元,"H.A. French, Nashville, Tennessee"

2. 作曲家 チャールズ・ハンターについて
チャールズ・ハンター(1876年5月16日 - 1906年1月23日)は、ラグタイムの歴史において重要な作曲家であり、特に後の「フォーク・ラグタイム」に大きな影響を与えた人物とされています。
ナッシュビル・ラグタイム: 彼はテネシー州コロンビアで生まれ、ナッシュビルの盲学校でピアノ調律師の技術を学びました。彼はナッシュビルの民俗音楽の影響を受けながら作曲活動を行い、彼のラグタイムは「ナッシュビル・ラグ」として知られています。
初期の成功作: 1899年に発表した最初のラグ「Tickled to Death」が大ヒットしました。
早すぎる死: 彼は1906年に結核により29歳という若さで亡くなりました。

3. 楽曲の特徴と背景
◇タイトルとテーマ
この曲のタイトル「Possum And Taters」(ポッサムとテイターズ)は、「フクロネズミの肉とサツマイモ(Sweet Potatoes)」という、アメリカ南部の伝統的な料理の組み合わせを指します。
Possum And Taters
読み: ポッサム・アンド・テイターズ
Possum (ポッサム): 「フクロネズミ」を意味する "Opossum" の、特に口語的な省略形です。
Taters (テイターズ): 「ジャガイモ」や「サツマイモ」を意味する "Potatoes" の、特にアメリカ南部での口語的な省略形です。
したがって、この曲名は、先述の通り、アメリカ南部の伝統的なごちそうである「フクロネズミの肉とサツマイモ」を指しています。
作曲家自身が目撃した収穫後の宴会から着想を得ています。

テーマの背景: 初霜が降りた後の秋、フクロネズミ(Possum)が太り、柿(Persimmons)が熟す季節は、南部のアフリカ系アメリカ人にとって狩りや収穫の喜びと、「ポッサム・アンド・テイターズ」の饗宴を楽しむ祝祭の時でした。
音楽の描写: この背景から、曲は祝宴や楽しい集まりの賑やかで朗らかなムードを表現していると考えられます。

◇音楽的特徴
形式: 典型的なラグタイムの多部形式(AABBACCDDなど)で構成されています。
Tempo di Rag.(ラグのテンポで)の指示に始まり、シンコペーションを多用した右手のメロディと、左手の規則的な「オクターブ跳躍」や「ベース・コード」の動き(ストライド・スタイル)でラグタイムのリズムを作り出しています。
強弱記号は f(フォルテ)や p(ピアノ)が頻繁に切り替わり(例:1~4小節が f、5小節から p)、ダイナミクスの変化に富んでいます。
特に、繰り返し記号が多く使用されており(18小節、36小節、52小節など)、セクションごとの対比が際立つ構成となっています。
「Possum And Taters」は、ハンターの代表作「Tickled to Death」に次ぐヒット作となり、彼のフォーク的な感性と明快なスタイルが凝縮された、初期ラグタイムの傑作として親しまれています。

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  2026/01/08   animato

サックス四重奏 オーヴァーチュア・スイート第4番から第1楽章

サックス四重奏 オーヴァーチュア・スイート第4番から第1楽章
ヨハン・ベルンハルト・バッハ
Ouverture-Suite No. 4, Mvmt. 1
Johann Bernhard Bach

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
クラリネット四重奏、木管四重奏、金管四重奏版は発売中です。

バッハ一族の多様さと魅力をぜひ味わってください。

サックス四重奏 オーヴァーチュア・スイート第4番から第1楽章
ヨハン・ベルンハルト・バッハ
Ouverture-Suite No. 4, Mvmt. 1
Johann Bernhard Bach

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作品概要
作曲者: Johann Bernhard Bach
作品名: Ouverture-Suite No. 4
楽章: 第1楽章(Ouverture)

形式と構造
この作品は、バロック時代のオーヴァーチュア(序曲)とスイート(組曲)の形式を持ち、典型的なバロックのスタイルを反映しています。
第1楽章は、オーヴァーチュアとして、ゆったりとした序奏部分と活発な部分が交互に現れる構造になっています。

音楽的特徴
序奏:
ゆったりとしたテンポで始まり、重厚感のある和声が特徴。
力強いフレーズが印象的で、聴衆を引き込む効果があります。

アレグロ部分:
テンポが速くなり、リズミカルでエネルギッシュなテーマが展開されます。
対位法的な要素が強調され、異なる旋律が絡み合う様子が見られます。

楽器編成:
通常はオーケストラによって演奏され、弦楽器や木管楽器が主に使用されます。
オルガンやチェンバロとの共演も可能で、豊かな音色が楽しめます。

歴史的背景
Johann Bernhard Bachは、バッハ家の一員として、当時の音楽スタイルを継承しつつ独自の声を持った作曲家でした。
この作品も、彼の音楽的特徴を示す重要な作品であり、バロック音楽の魅力を伝えています。
まとめ
Ouverture-Suite No. 4の第1楽章は、Johann Bernhard Bachの音楽的才能を示す作品であり、バロック音楽の典型的な要素を備えています。
序奏とアレグロの対比が印象的で、聴く者に強い印象を与える楽曲です。

1.Ouverture
この楽章は、作品全体の導入部分として機能し、オーケストラの豊かな音色とリズム的なエネルギーを示します。
バロック時代の典型的なオーヴァーチュアの形式に従っています。
序奏: Ouvertureは通常、序奏から始まり、力強い和音やリズムが特徴です。この部分では、作品のテーマや雰囲気を提示します。
フーガ: 序奏の後に続く部分では、対位法的な要素が強調され、複数のメロディラインが絡み合います。バッハの影響を受けたスタイルが感じられます。
この楽章は、作品全体の雰囲気を設定する重要な役割を果たしています。そして聴衆に深い感動と期待感を与え、続く楽章への興味を引き立てます。

2. Caprice
特徴: 自由な形式と即興的な要素を持つ楽章で、しばしば感情的な表現が強調されます。メロディは流動的で、技巧的な演奏が求められます。
役割: カプリースは、作品全体の中で独特な色合いを加え、聴衆の注意を引く役割を果たします。

3. Marche
特徴: 行進曲のスタイルで、力強いリズムと明確なビートが特徴です。通常、軍楽隊のような荘厳さがあります。
役割: 祝賀や特別な場面を演出するために使用され、全体の雰囲気を高めます。

4. Passepied
特徴: フランスの舞曲で、軽快でリズミカルな性格を持ちます。通常は3拍子で、優雅さと活気を兼ね備えています。
役割: この楽章は、作品の中で軽やかな変化をもたらし、聴衆に楽しさを提供します。

5. Caprice
特徴: 再度登場するカプリースで、前のカプリースとは異なるメロディやリズムを持つことがあります。技巧的な演奏が強調されます。
役割: 作品におけるテーマの再現や発展を示し、全体の統一感を保ちます。

6. Air
特徴: 静かで美しいメロディが特徴の楽章で、感情的な深みを持ちます。通常はゆったりとしたテンポで演奏されます。
役割: 聴衆に感動を与え、作品の中での静寂や内面的な探求を表現します。

7. La joye
特徴: 「喜び」を意味するタイトルを持ち、明るく陽気なメロディが特徴です。軽快なリズムで、楽しい雰囲気を醸し出します。
役割: 作品全体に明るさを加え、聴衆を楽しませる役割を果たします。

8. Caprice 3
特徴: 3番目のカプリースで、これまでのカプリースとは異なるテーマやリズムを持つことがあります。技巧的な要素が強調されます。
役割: 作品のクライマックスに向けての構成を持ち、聴衆の興味を引き続ける役割を果たします。
結論

これらの楽章は、Johann Bernhard Bachの「Ouverture-Suite in D Dur」において、バラエティに富んだ音楽的表現を提供し
、聴衆に多様な感情や雰囲気を体験させる重要な要素です。各楽章は、全体の構成の中で特有の役割を持ち、作品全体の魅力を高めています。

●Johann Bernhard Bachについて

基本情報
生年月日: 1676年3月16日
没年月日: 1749年5月17日
職業: 作曲家、オルガニスト
経歴

Johann Bernhard Bachは、バッハ家の一員であり、ヨハン・セバスティアン・バッハの遠い親戚です。
主にドイツの音楽界で活動し、特にオルガン音楽において重要な役割を果たしました。

音楽スタイル
バロック音楽のスタイルを基盤にしており、特にオルガン曲や宗教音楽に力を入れていました。
彼の作品は、メロディーの美しさと複雑な対位法が特徴です。

主な作品
オルガンのためのソナタやコラール前奏曲が多く、彼の作品は宗教的な儀式や礼拝で演奏されることが多かったです。

影響
Johann Bernhard Bachは、後の作曲家たちに影響を与え、特にオルガン音楽の発展に寄与しました。
彼の作品は、バッハ家の音楽的伝統を受け継ぐ重要な一翼を担っています。

まとめ
Johann Bernhard Bachは、バロック時代の重要な作曲家であり、彼の音楽は今日でも演奏され、評価されています。
彼の作品は、オルガン音楽の発展に寄与し、バッハ家の音楽的伝統を支えました。

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  2026/01/07   animato

木管四重奏 四声のフーガHess 238-1

木管四重奏 四声のフーガHess 238-1
L・V・ベートーヴェン
Fuga Hess 238-1
L.v.Beethoven

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。
クラリネット四重奏、サックス四重奏、金管四重奏版は発売中です。

ベートーヴェンの情熱溢れたフーガ作品をお楽しみください。

木管四重奏 四声のフーガHess 238-1
L・V・ベートーヴェン
Fuga Hess 238-1
L.v.Beethoven

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「Fuga Hess 238-1 in A♭ major(a4)」は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)による未完成のフーガ作品の一部です。

■ 概要
タイトル:Fuga Hess 238-1(A♭ major / A4)
作曲者:Ludwig van Beethoven
作品番号:Hess 238-1(Hess番号は音楽学者ウィリー・ヘス Willy Hess による分類)
調性:A♭ major
形式:フーガ(未完)

■ 「Hess番号」とは?
「Hess番号」は、ベートーヴェンの草稿・断片・未出版作品を体系的に整理したカタログ番号です。
ウィリー・ヘスによって編纂され、ベートーヴェンの「公式な作品番号(Opus)」には含まれない、いわば「番外作品群」を分類しています。

■ このフーガの特徴
未完成のフーガ主題の断片

このフーガは、主題とその展開がわずかに書き留められているのみで、完成された作品ではありません。
形式的には明確なフーガの入り口(主題提示部)を持ち、対位法のスケッチも含まれます。

技術的・音楽的な意義
ベートーヴェンが後期において特に関心を持った「対位法」「フーガ技法」の探究の一環と考えられています。
とくに《ハンマークラヴィーア・ソナタ》(Op.106)や《大フーガ》(Op.133)などで展開される複雑な対位法的技術に至る、ある種の準備・実験と見る研究者もいます。

■ どのように扱われているか
楽譜としては、スケッチ帳や断片的写譜の中に残されており、完全な演奏譜としては存在しません。

一部の音楽学者や作曲家が補筆・補完して、学術的な演奏可能バージョンを作成することもあります。

■ 研究や演奏の位置づけ
このような断片は、ベートーヴェン研究において:

彼の作曲過程の洞察
フーガ技法に対する関心の深まり
後期様式の発展過程
などを探る上で、極めて重要な資料です。

■ 結論
「Fuga Hess 238-1 in A♭」は、完成された作品ではなく、作曲過程の貴重なスナップショットとして、ベートーヴェンの対位法的思考や構想の一端を示す資料です。
その音楽的価値は、演奏というよりも、分析・研究・補筆による再創造といった面で評価されています。

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  2026/01/06   animato

金管五重奏 5声のパヴァーヌ 第7番〈シャープ・パヴァーヌ〉

金管五重奏 5声のパヴァーヌ 第7番〈シャープ・パヴァーヌ〉
アルフォンソ・フェッラボスコ 2世
Pavan à5 No.7《Sharp Pavan》
Alfonso Ferrabosco II(c.1575–1628)

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
木管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏版は発売中です。

イギリス宮廷を彩った名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

金管五重奏 5声のパヴァーヌ 第7番〈シャープ・パヴァーヌ〉
アルフォンソ・フェッラボスコ 2世
Pavan à5 No.7《Sharp Pavan》
Alfonso Ferrabosco II(c.1575–1628)

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1. 背景
フェッラボスコ2世はエリザベス朝から初期ステュアート王朝にかけて宮廷で活躍した作曲家で、
イングランドのヴァイオル合奏音楽(consort music) を代表する存在。
彼の《Pavan à5》シリーズは、教育的性格と芸術的完成度を兼ね備え、イングランドの音楽家たちに長く親しまれました。
《No.7 Sharp Pavan》は、その中でも特異な作品で、「Sharp(シャープ)」の名が付いているのは、調性や旋法上の特徴(特に臨時記号の頻出)によると考えられています。

2. 編成と形式
編成:ヴァイオル・コンソート(5声:トレブル、アルト、テナー×2、バス)。
形式:典型的な三部形式(AABBCC)。各部は模倣的展開を伴い、反復されます。

3. 音楽的特徴
調性(モード)
「Sharp Pavan」と呼ばれる理由は、ほかのパヴァーヌよりも 臨時記号(♯)が多く使われることにあります。
ルネサンス音楽としては珍しく、半音階的な進行や「シャープ系」の旋律変化が多く、響きに緊張感が漂います。

旋律素材
主題は長めの旋律で、荘重で落ち着いた雰囲気。
ただし「半音上行」や「不協和的な経過音」の使用により、他のパヴァーヌよりもドラマティックな表情を持っています。

対位法
各声部に主題やモチーフが模倣的に現れ、密度の高いポリフォニーを形成。
特に内声部の絡みが豊かで、半音階進行が強調される部分では、和声的緊張感が際立ちます。

和声
終止では伝統的なモード的安定感を示すものの、部分的に和声進行が不安定で、後のバロック的感覚を予感させる響きも。

4. 性格と表現
フェッラボスコのパヴァーヌは一般に荘重で瞑想的ですが、
Sharp Pavan は特に憂愁・緊張感・内面的な深さを持つと評されます。
そのため、単なる舞踏曲ではなく、精神的な黙想音楽として演奏されることも多いです。

5. 位置づけ
《Pavan à5 No.7 “Sharp Pavan”》は、フェッラボスコ2世のパヴァーヌ群の中で最も個性的な作品の一つ。
他の「4音主題」「7音主題」のような数的制約を超え、半音階的表現を探求した実験作と見ることができます。
こうした要素は後の ロバート・ジェンキンスやマシュー・ロックといった作曲家たちの「濃密で表情的なコンソート音楽」にもつながっていきます。

まとめ
《Pavan à5 No.7 “Sharp Pavan”》は、フェッラボスコ2世のパヴァーヌの中で特に臨時記号(♯)が多用され、半音階的で緊張感ある響きを特徴とする作品。荘重さに加え、憂愁とドラマティックな表現を兼ね備え、ルネサンス末期からバロック初期への橋渡しを示す重要な一曲。
フェッラボスコ2世のパヴァーヌ群は、当時のイングランドで「器楽ポリフォニーの粋」とされ、バードやジェンキンス、ギボンズらの作品にも影響を与えました。
Pavan(パヴァーヌ)という舞曲形式について(音楽史的背景から特徴まで)

1. 起源と時代
起源:16世紀初頭のイタリア。語源は「パドヴァの舞曲(Padovana)」に由来するとも、スペイン語の「pavón(孔雀)」に由来するとも言われています。
普及:ルネサンス後期から17世紀初頭にかけて、ヨーロッパ各地で非常に人気がありました。特にイングランド、フランスで多く作曲されています。
役割:宮廷の公式行事や儀式で演奏される荘重な舞曲。バロック時代初期には次第に衰退しました。

2. リズムと拍子
拍子:通常は二拍子(2/2 =カットタイム)。
テンポ:ゆったりとした歩くようなテンポ。
リズム:均整のとれたフレーズが特徴で、しばしば2小節または4小節単位で進行。

3. 形式
三部構造(AABBCC) が一般的。

各部は反復される(リピート付き)。
しばしば次の「Galliard(ガイヤルド、跳躍的で速い三拍子舞曲)」と対で組まれることが多い。
多声音楽との融合:声楽的パヴァーヌや器楽合奏用のパヴァーヌも多く作られ、模倣や対位法的処理が多用されました。

4. 音楽的特徴
荘重で静かな雰囲気:宮廷的で威厳を持ち、祝典の入場行進曲のような性格を持つ。
旋律:平穏で流麗。しばしばカデンツは明快で、典礼音楽にも使えるほど整然としている。
対位法:イングランドの作曲家(フェッラボスコやバード)は、短いモチーフを展開して緻密なポリフォニーを構築しました。

5. 代表的な作曲家と作品
イタリア:Andrea Gabrieli, Claudio Merulo など。
イングランド:William Byrd, Alfonso Ferrabosco II, John Dowland。
フランス:Claude Gervaise など。
ドイツ:Michael Praetorius(舞曲集『Terpsichore』に収録)。

6. 意義
舞曲としての役割:宮廷社会における儀礼・格式を象徴する舞曲。
芸術的発展:単なる舞踏音楽に留まらず、主題展開や対位法練習の題材としても重要視された。
音楽史的な位置付け:ルネサンス舞曲の代表格であり、後の「組曲(Suite)」の冒頭曲に選ばれることもありました(ただしフランス組曲ではアルマンドなどに置き換わっていく)。
つまり「Pavan」は、ゆったりとした歩みのような二拍子舞曲であり、荘重さと対位法的構築性を兼ね備えた、ルネサンスを象徴する舞曲形式なのです。

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  2026/01/05   animato

クラリネット五重奏 悲劇的音楽劇『メデ』より序曲

クラリネット五重奏 悲劇的音楽劇『メデ』より序曲
シャルパンティエ
Prologue: Ouverture from Médée, H.491
Marc-Antoine Charpentier

編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
サックス五重奏、木管五重奏、金管五重奏版は発売中です。

フランス・バロック期の劇中音楽を演奏で味わいたいものです。
コンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

クラリネット五重奏 悲劇的音楽劇『メデ』より序曲
シャルパンティエ
Prologue: Ouverture from Médée, H.491
Marc-Antoine Charpentier

編成はCl.4本、Bs,Cl.です。
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マルカントワーヌ・シャルパンティエ(Marc-Antoine Charpentier, 1643–1704)の《Médée, H.491(メデ)》は、彼の最高傑作の一つとされる悲劇的音楽劇(tragédie en musique)です。

概要
作曲者:マルカントワーヌ・シャルパンティエ(Marc-Antoine Charpentier)
台本:トマ・コルネイユ(Thomas Corneille)
初演:1693年12月4日、パリのオペラ座(Académie Royale de Musique)
形式:プロローグと5幕からなるフランス悲劇的音楽劇(Tragédie lyrique)
原作題材:ギリシャ神話の「メーデイア(Medea)」伝説。裏切りと復讐を描いた物語。

あらすじ(概要)
プロローグ
神々が平和と栄光を称える場面。ルイ14世への賛美を含む典型的な「王の賛歌」形式で、政治的寓意を持つ。
第1幕
メデがイアソンと共にコリントに逃れ、王クレオンに保護されている。しかし、クレオンは娘クレウサをイアソンの妻にと望む。メデは裏切りの兆しに不安を抱く。
第2幕
イアソンは野心と愛の狭間で苦しむが、最終的にメデを裏切り、クレウサとの結婚を受け入れる。
第3幕
メデは絶望し、復讐を誓う。魔法を呼び覚まし、恐ろしい力を行使し始める。
第4幕
メデの怒りが爆発。魔法で豪華な衣装を呪い、その衣装を着たクレウサは炎に包まれて死ぬ。
第5幕
メデはイアソンとの間の子どもを殺して完全な復讐を果たし、竜に引かれた戦車で空へと飛び去る。イアソンは絶望に沈む。

音楽的特徴
フランス・バロック様式の完成形:
リュリの伝統を継承しつつ、より劇的で感情豊かな旋律と和声表現を発展させている。
メデの心理描写:
特に第3幕以降のメデのアリアやレシタティフは、バロック期としては驚くほど心理的で、近代的な心理劇のよう。
オーケストレーション:
弦楽五部構成(Dessus, Haute-contre, Taille, Quinte, Basse de violon)+通奏低音。
音色の変化と緊張のコントラストで劇的効果を高めている。
舞曲と合唱:
フランス伝統の舞踏音楽(サラバンド、メヌエット、ジグなど)が巧みに組み込まれ、悲劇に華やかさを添える。

プロローグについて
この楽譜は《Médée – Prologue: Ouverture(序曲)》の部分です。
この序曲は次のような特徴を持ちます:
典型的なフランス風序曲形式
前半:荘厳で重厚なドットリズム(付点リズム)による行進的部分。
後半:より軽快なフーガ風の動き。
象徴性:序曲は王(ルイ14世)の栄光と秩序を象徴し、プロローグの神々の賛歌へ導く。
舞台指示:
“Le théâtre représente un lieu rustique, embelli par la Nature de rochers et de cascades.”
(舞台は自然の岩や滝に飾られた田園の場所を表している)
→ 美しい自然の中で神々が登場し、メインドラマ(人間の情念)とは対照的な平和の序章を示す。

作品の意義
《Médée》は当時はリュリの影に隠れ興行的成功を収められませんでしたが、
今日では「フランス・バロック・オペラの最高傑作の一つ」として高く評価されています。
特に、メデの人物像を音楽で深く描き出した点は、後のオペラ作曲家(ラモー、グルック、さらにはベルリオーズ)にまで影響を与えました。

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  2026/01/04   animato

サックス四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)

サックス四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
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クープランによるフランスのロココ様式音楽をお楽しみください。

サックス四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

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クープランによるフランスのロココ様式音楽をお楽しみください。

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参考音源
https://youtu.be/kca-kgxS7sw

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フランソワ・クープラン(François Couperin)は、17世紀から18世紀にかけて活躍したフランスの作曲家、オルガニスト、チェンバロ奏者です。

生涯と家系
彼はフランスの著名な音楽家一族であるクープラン家の一員です。パリで生まれ、オルガニストとしてサン・ジェルヴェ教会の地位を父から受け継ぎました。その後、ルイ14世の宮廷オルガニストとなり、王室で重要な役割を担いました。彼の音楽は「偉大なクープラン(le grand Couperin)」として知られています。

音楽の特徴と功績
クープランは主にチェンバロ音楽で知られており、その作品は、フランスの優雅な様式とイタリアの協奏曲様式を融合させた、繊細で洗練されたものです。彼はチェンバロのための4つの曲集(ordres)を出版し、それぞれの曲に標題を付けました。彼の代表的な作品には「王宮のコンセール」などがあります。

また、クープランは音楽理論家としても重要であり、著書『クラヴサン奏法』では、運指法や装飾音について詳細に解説し、後の時代の音楽家たちに大きな影響を与えました。

影響
クープランの音楽は、ヨハン・セバスチャン・バッハなど同時代の作曲家にも影響を与え、バッハはクープランの作品を筆写しました。彼のスタイルは、フランスのロココ様式音楽の発展に貢献しました。

フランソワ・クープラン(François Couperin, 1668–1733)の作品で「Messe pour les paroisses」17世紀フランスのオルガン・ミサ曲です。
クープランのオルガン作品で有名なのは
《Messe pour les paroisses》(教区のためのミサ)
《Messe pour les couvents》(修道院のためのミサ)
の2曲(1690年頃作曲)です。

この中の最初の楽章が「Kyrie」とその後に続く「Couplet(変奏句)」です。
1. 構成と役割
フランス・バロック期のオルガン・ミサは、通常の歌唱ミサに交互に挿入して演奏する「交唱様式」(alternatim)が基本です。
つまり、典礼文の一部は聖歌隊(または聖歌)で歌い、残りの部分をオルガンの器楽曲で補完します。
Kyrie et Couplet はその冒頭部分にあたり、

Kyrie(プレリュード的役割)
堂々とした和声進行で「主よ、憐れみたまえ」の祈りを示す。
グラン・ジャン(Grand jeu:リード管主体の大音響)やプラン・ジュ(Plein jeu:プリンシパル系の完全合唱音色)で荘厳に。

Couplet(変奏句)
音楽用語としての couplet は、フランス古典オルガン音楽や歌曲で「変奏句」「詩節」「交替句」という意味で使われます。
このクープランのオルガン・ミサの場合は、「交唱の間に演奏されるオルガンによる変奏部分」を指しています。
Kyrie の旋律や和声進行をもとに、形式や装飾を変えて演奏する短い変奏。
各 Couplet では登録(音栓の組み合わせ)が変えられ、音色・質感が多彩になる。

2. 音楽的特徴(Kyrie 1–2)
Kyrie I(冒頭)
トニック上の和声と大きな拍感で厳粛に開始。
聖歌旋律(Cantus firmus)を低声部または上声部に置き、他の声部が和声を支える。
リズムは均等で荘重、祈りの静けさと荘厳さを両立。

Couplet I
より動きのある旋律、オルネマン(装飾音)を加えた旋律線。
聖歌旋律が断片化され、他声部が模倣や対旋律を展開。
登録を変えて音色コントラストを出す(例:Cromorne en taille, Tierce en taille など)。

3. 演奏と解釈のポイント
交唱構造の理解
歌詞がない部分でも、テキストの意味(Kyrie eleison=主よ、憐れみたまえ)を意識して表情づけする。

音色設計
フランス古典オルガンの伝統的登録法に沿って、Kyrie(荘厳)→Couplet(やや軽快)と音色を変化させる。

装飾
Couplet ではアグレマン(トリル、ポルタ・ド・ヴォワ、ピンセなど)を適切に入れることで時代様式が生きる。

1. 構成
1er Kyrie(冒頭部分)
荘厳なプラン・ジュ(Plein jeu)スタイル。
長い音価で進む聖歌旋律を低声部(特にBまたはF-Bass)に置き、上声部は和声的支えを形成。
4小節ごとに終止感を持たせる構造で、祈りのフレーズを明確化。

2me Couplet
より軽快で、音の動きが細かい。

アグレマン(装飾音)がメロディに豊富に含まれ、旋律の歌心を強調。
聖歌旋律は中声部(多くはアルトまたはテノール)に置き、外声部が装飾的に絡む。

2. 音楽的ポイント
Kyrie(1er)
冒頭(小節1–6)
F音を中心とするモードのF長調系のプレイン・ジュ(Plein jeu)書法で書かれており、ルネサンスの教会旋法というよりもすでにトーナルな和声感が明確です。
カントゥス・フィルムス(聖歌旋律)はバスに長い音価で提示。

中間(7–14)
和声進行は主和音–属和音–下属和音を行き来し、典礼文の句切れに合わせて終止。

終結(15–27)
プラン・ジュの重厚な響きのまま、安定した終止で締める。

Couplet(2me)
冒頭(28–34)
同じ聖歌旋律を中声部に移し、外声部は分散和音や経過音で装飾。

中間(35–55)
アルペジオ的動きやシンコペーションで動きを出す。
部分的に模倣書法(同型反復)が見られる。

終結(56–終わり)
音価が長くなり、安定した終止和音で次の部分に橋渡し。

カントゥス・フィルムスの位置
 - 1er Kyrie:低声部(ペダルやバス)に長い音価で置かれています。
 - 2me Couplet:中声部(多くはテノール声部)に配置され、外声部が華やかに装飾します。
 これはフランス古典オルガン・ミサの典型的な交替句(alternatim)手法です。

形式の役割
 Kyrieは荘厳な開始宣言の役割を持ち、Coupletはより軽やかに聖歌旋律を装飾して次の交唱に渡す役割を担っています。

3. 演奏上の留意点
登録(音色設定)

Kyrie:Plein jeu(Principal系+Mixture)、堂々とした音色。
Couplet:Tierce en taille やCromorne en tailleなど、彩度の高い音色で中声部を引き立てる。

アグレマン(装飾音)
Coupletでは不可欠。フランス古典の装飾法則に従う(前打音、短いトリル、ポルタ・ド・ヴォワ)。

フレーズ感
各終止でブレスを入れる感覚を持ち、交唱の歌唱との対応を意識。

アトリエ・アニマート
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  2026/01/03   animato