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2025年09月

クラリネット四重奏 カンツォーナ第1番《ラ・グアミーナ》

クラリネット四重奏 カンツォーナ第1番《ラ・グアミーナ》
ジョゼッフォ・グアーミ
Canzoni 1. La Guamina
Gioseffo Guami, 1542–161
《Canzoni 1. La Guamina》(収録:Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil, 1591年刊)

編成はCl.4本、Bs.Cl.です。
サックス四重奏、木管四重奏、金管四重奏版は発売中です。

イタリアにおけるルネサンス音楽の魅力をぜひ味わってください。

クラリネット四重奏 カンツォーナ第1番《ラ・グアミーナ》
ジョゼッフォ・グアーミ
Canzoni 1. La Guamina
Gioseffo Guami, 1542–161
《Canzoni 1. La Guamina》(収録:Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil, 1591年刊)

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参考音源
https://youtu.be/s-hESbkND9Q

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

 Gioseffo Guami《Canzoni 1. La Guamina》
1. 作曲者について
ジョゼッフォ・グアーミはイタリア・ルッカ出身の作曲家・オルガニスト。
サン・マルコ大聖堂(ヴェネツィア)でガブリエーリのもとに仕え、その後ドイツのバイエルン宮廷でも活動。
イタリアとドイツをつなぐ音楽的存在であり、ルネサンス後期から初期バロックにかけての多声音楽・器楽合奏の発展に重要な役割を果たした。

2. 作品の出典
《Nova Musices Organicae Tabulatura》(新しいオルガン音楽のタブラチュア)
1591年、**ベルンハルト・シュミート(Bernhard Schmid)**がストラスブールで出版。
主にイタリア・ドイツのカンツォーナ、モテット編曲、舞曲を収録。
「Dritter Theil(第3巻)」にグアーミの《Canzoni 1. La Guamina》が含まれる。

3. 《La Guamina》の特徴
(1) タイトル
「La Guamina」=作曲者の姓 Guami に由来。
当時、器楽カンツォーナに作曲者やパトロンの名前をつける習慣があり、**自作自賛的な「名乗りカンツォーナ」**とみられる。

(2) 形式と内容
カンツォーナ(Canzoni da sonar):声楽マドリガーレを器楽化した自由な多声曲。
器楽的リズムの明確化が進んだ16世紀末の典型。
《La Guamina》は 4声または5声を主体とし、
短いモチーフの模倣進行
リズムの変化(付点リズムや分割)
セクションごとの拍子感の対比
を特徴とする。

(3) 音楽的性格
快活かつ荘重:行進的リズムと、対位法的模倣を組み合わせ。
舞曲的性格:後の器楽ソナタやフーガの萌芽を示す。
オルガンやアンサンブルでも演奏可能:出版はタブラチュア形式で、実際にはオルガン独奏・室内合奏の両方を想定。

4. 音楽史上の意義
《La Guamina》は 声楽から独立した器楽カンツォーナの代表例。
これは後の バロック初期の器楽ソナタ(Sonata da chiesa) の直接的な前駆形態。
グアーミの音楽は ガブリエーリ→シャイン→シャイト→フレスコバルディ へと連なる「北イタリア~ドイツの器楽伝統」に大きな影響を与えた。

まとめ
**Gioseffo Guami《Canzoni 1. La Guamina》**は、
自身の名を冠したカンツォーナ
短いモチーフを用いた模倣対位法と舞曲的リズムの交替
オルガンまたは合奏演奏に適応可能な柔軟な作品
であり、ルネサンス後期の器楽音楽がバロック的ソナタへ発展してゆく過程を示す重要な作例です。

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  2025/09/30   animato

金管四重奏 ドレミファソラ

金管四重奏 ドレミファソラ
ウィリアム・バード
Ut, re, mi, fa, sol, la
William Byrd

編成はTp.、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
他の編成(木管四重奏・サックス四重奏・クラリネット四重奏)も発売中です。

ルネサンス後期イングランドのヴァージナル音楽をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

金管四重奏 ドレミファソラ
ウィリアム・バード
Ut, re, mi, fa, sol, la
William Byrd

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William Byrd(ウィリアム・バード)による《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、ルネサンス期のイングランドを代表するポリフォニック鍵盤音楽の傑作のひとつです。

作曲者:William Byrd(ウィリアム・バード)
生没年:c.1540 – 1623
国籍:イングランド
活動:作曲家、オルガニスト、ヴァージナル奏者
背景:エリザベス1世時代の宮廷音楽家として活躍し、宗教曲(ミサ、モテット)、鍵盤音楽、コンソート音楽など広範囲で傑作を残した

作品名《Ut, re, mi, fa, sol, la》とは?
タイトルの意味
タイトルは**古代ソルミゼーション(音階の記憶法)**に基づくもので、
“Ut”から“La”まで、6音の音階名(後のドレミファソラ)を指します。

Byrdはこの音列(=階名音列)を主題として精巧な変奏曲を作り上げています。

作品の特徴
要素    内容
形式    主題と複数の変奏(通常7変奏前後)
主題    “Ut-re-mi-fa-sol-la” = C-D-E-F-G-A にあたる音列
楽器    主にヴァージナル(小型鍵盤楽器)、またはチェンバロなどでも演奏可能
構造    各変奏が技巧的に発展し、ポリフォニー、模倣、対位法技術が存分に活かされる
所要時間    約4〜6分(演奏スタイルにより変動)

聴きどころ
冒頭の主題提示
シンプルな音階モチーフが明確に提示される

変奏の多彩さ
各変奏では、リズムの細分化、装飾、拍子変更、模倣技法などが使われている
一部では2声→3声→4声と音楽の厚みが増していく構成
終盤の盛り上がり
技術的・表現的に難易度が高まり、聴く者にも集中力を要求する

音楽的背景
ルネサンス後期、イングランドでは「ヴァージナル音楽」が黄金期を迎えており、
バードはその中心人物。

《Ut, re, mi, fa, sol, la》は教育的・芸術的な目的を兼ねた作品と考えられており、
若き奏者への練習曲でもありながら、聴衆にとっては高度な芸術作品でもある。

類似作品と位置づけ
同時代のトマス・トムキンズやジョン・ブルなども変奏曲を書いたが、
Byrdのこの作品は特に構造が明晰で、教育・技術・音楽性のバランスが極めて優れている。
Byrdの鍵盤音楽集「My Ladye Nevells Booke(1591)」や「Fitzwilliam Virginal Book」に含まれる曲と並び評価される。

現代での演奏と活用
今日では、ピアノやチェンバロによる演奏、教育用教材としても利用されています。
スコアや録音は IMSLP や YouTube 等でも広く公開されています。

要約
《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な音階モチーフから壮麗な変奏世界を築いた、William Byrdの鍵盤音楽の傑作。対位法と音楽的機知が詰まった、知的で美しいルネサンスの音楽です。

本作は、**主題+数種の変奏(通常6〜8)**から構成されています。
以下に代表的な版(例:Fitzwilliam Virginal Book 所収)に基づいて構造を解説します。

■ 構成と変奏の分析
主題(Theme)
特徴
シンプルな6音音階:C–D–E–F–G–A
各音が1拍で提示されるような明快なモチーフ
拍子:常に2拍子(common time)または類似
和声は簡素で、あくまで音階を際立たせる構成

Variation I – リズム的装飾の導入
音型変化:主題音に細かい音符(分割やシンコペーション)がつく
声部構成:2声 → 3声
雰囲気:主題がまだよくわかるが、柔らかな動きが生まれる

Variation II – 模倣的対位法
対位法的手法:主題がカノン風に登場
声部の独立性が増し、ポリフォニックな豊かさが感じられる
片方の声部が主題、もう一方が応答という形で交差する

Variation III – 音価の拡張
リズムが倍化(倍音価にしてゆったり提示)
対位法的処理の中で音の「のびやかさ」が加わる
重厚で荘厳な雰囲気

Variation IV – ディミニッション(細分化装飾)
主題が細かい音符で飾られる(トリルやモルデント)
技術的に難易度が上がり、ヴァージナル的技巧が発揮される
音の流れが流麗になり、即興的な雰囲気すら感じさせる

Variation V – ダンス風の展開
バウンスするようなリズム感(ギャロップ風やジグ風にも)
和声が強調され、より現代的に感じられる場面
聴衆の耳に最も親しみやすい変奏のひとつ

Variation VI – 対位法の極み
複雑な模倣・密集したテクスチュア(3〜4声)
主題が分割され、断片的に絡み合う
Byrdの対位法技術の真骨頂が表れる場面

終結変奏 – 再統合と和声の強化
主題が再び明瞭に現れ、締めくくられる
和声的に安定感があり、終止感のあるコードで閉じられる
最後はオルガン的な荘厳さを感じさせる終わり方になることも

音楽的意義
項目    内容
教育的機能    音階(ソルミゼーション)を題材にした、演奏・作曲の学習教材として機能
表現技法    模倣、転回、反行、ディミニッション、対旋律挿入など高度な技法が登場
構造の美しさ    シンプルな主題がここまで多彩に展開されるという、構造美の極致

聴く際のポイント
主題がどの変奏でも姿を保っているかを探す
左右の声部の独立した動きに注目
終盤に向かって音の密度と技巧がどう変わるかを感じる

参考資料(オンライン)
スコア(無料): IMSLP - Ut, re, mi, fa, sol, la (Byrd, William)

演奏例(YouTubeでおすすめ):
Davitt Moroney(チェンバロ)
Glenn Gould(ピアノ編曲での現代的アプローチ)

総まとめ
Byrdの《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な階名音列から驚くべき音楽の宇宙を築いた、ルネサンス鍵盤音楽の傑作。教育・演奏・鑑賞すべてにおいて深い価値を持つ作品です。

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  2025/09/29   animato

木管四重奏 フーガ・コロラータ

木管四重奏 フーガ・コロラータ
クラウディオ・メールロ作曲
Fuga Colorata
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
Claudio Merulo

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。
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木管四重奏 フーガ・コロラータ
クラウディオ・メールロ作曲
Fuga Colorata
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
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Claudio Merulo作曲の「Fuga Colorata」
作曲家: Claudio Merulo

作品名: Fuga Colorata

作品集: Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil

1. 作曲家について
Claudio Merulo (1533-1604): イタリアの作曲家、オルガン奏者で、特にルネサンス音楽における重要な人物です。
彼はオルガン音楽の発展に寄与し、多くの鍵盤楽器のための作品を残しました。

2. 作品の背景
Nova Musices Organicae Tabulatura: この作品集は、Meruloがオルガンやその他の鍵盤楽器のために作曲した楽曲を収めたものです。
特に、対位法や和声の技術を駆使した作品が多く含まれています。
Dritter Theil: これは作品集の第三巻を指し、さまざまなスタイルの楽曲が含まれています。

3. Fuga Colorataの特徴
Fuga (フーガ): 対位法的な形式で、主題が異なる声部で繰り返され、発展していくスタイルを持っています。複雑な構造が特徴です。
Colorata (色彩豊か): タイトルは「色彩豊か」という意味で、音楽的な多様性や表現力を強調しています。
さまざまな音色やリズムが組み合わさり、聴く人に鮮やかな印象を与えます。

4. 音楽的要素
対位法的手法: 複数の旋律が同時に進行し、互いに絡み合うことで豊かなハーモニーを生み出します。
装飾音と即興性: Meruloのスタイルには装飾音が多く含まれ、演奏者の技術が試される要素があります。

まとめ
「Fuga Colorata」は、Claudio Meruloの音楽的才能を示す重要な作品であり、彼のオルガン音楽の中でも特に評価されています。
Colorata:とはイタリア語で「色彩豊か」または「色付けされた」という意味です。
音楽的な多様性や表現力を示唆し、楽曲が持つ豊かな音色や感情的な深みを表現しています。
したがって、「Fuga Colorata」は「色彩豊かなフーガ」という意味であり、複雑な対位法と多様な音楽的要素が組み合わさった作品であることを示しています。
このタイトルは、聴く人に印象的で多様な音楽体験を提供することを意図しています。
この作品は、ルネサンスからバロックへの移行期における音楽の発展を理解する上で欠かせない一曲です。

●Claudio Meruloについて

生誕: 1533年、イタリアのヴェネト州
死没: 1604年、イタリアのパルマ
職業: 作曲家、オルガン奏者

1. 音楽的背景
ルネサンス音楽: Meruloはルネサンス期の作曲家であり、その音楽スタイルはこの時代の対位法や和声の技術を反映しています。
鍵盤楽器: 彼はオルガンや他の鍵盤楽器のための作品を多く残しており、特にオルガン音楽において重要な役割を果たしました。

2. 主な業績
作品集: Meruloの代表的な作品集には「Nova Musices Organicae Tabulatura」があり、オルガンのための多くの楽曲が収められています。
この作品集は、彼の音楽的スタイルや技術を示す重要な資料です。
フーガと対位法: 彼の作品にはフーガや対位法的な手法が多く見られ、複雑な構造と豊かなハーモニーが特徴です。

3. 音楽スタイル
装飾音: Meruloの音楽には装飾音が多く取り入れられており、演奏者の技術や即興性が試されます。
色彩感: 彼の作品は「Colorata」と名付けられるように、音楽的な色彩感が強調されており、聴く人に鮮やかな印象を与えます。

4. 影響と遺産
後の作曲家への影響: Meruloの音楽は、後のバロック音楽や鍵盤楽器の発展に影響を与えました。彼の技術やスタイルは、後の世代の作曲家たちに受け継がれました。
評価: 彼はその時代の重要な作曲家の一人と見なされており、オルガン音楽の発展に大きく貢献しました。

まとめ
Claudio Meruloは、ルネサンス期のイタリアの作曲家であり、特にオルガン音楽において重要な役割を果たしました。
彼の作品は、対位法や和声の技術を駆使したものであり、音楽的な色彩感や多様性が特徴です。彼の音楽は後の世代に大きな影響を与え、今日でも評価されています。

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  2025/09/28   animato

サックス五重奏 5声のパヴァーヌ 第2番《7音主題》

サックス五重奏 5声のパヴァーヌ 第2番《7音主題》
アルフォンソ・フェッラボスコ 2世
Pavan à5 No.2(On Seven Notes) 
Alfonso Ferrabosco II(c.1575–1628)

編成はサックスのソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
木管五重奏、クラリネット五重奏、金管五重奏版は発売中です。

イギリス宮廷を彩った名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス五重奏 5声のパヴァーヌ 第2番《7音主題》
アルフォンソ・フェッラボスコ 2世
Pavan à5 No.2(On Seven Notes) 
Alfonso Ferrabosco II(c.1575–1628)

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参考音源
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1. 背景と作曲者
フェッラボスコ2世は、エリザベス朝後期からジェイムズ1世時代にかけて活躍したイングランド宮廷の音楽家。

父 Alfonso Ferrabosco I はイタリア出身でイングランドに移住し、対位法やマドリガーレ様式をイングランドにもたらしました。
息子である2世は、特に ヴァイオル・コンソートのためのパヴァーヌ で高く評価され、技巧的かつ教育的な要素を含む作品を残しました。

2. Pavan à5 No.2(On Seven Notes)の概要
編成:5声のヴァイオル・コンソート(a cinque)

形式:ゆったりとした二拍子舞曲「パヴァーヌ」、通常は三部形式 (AABBCC)。

副題「On Seven Notes」

この作品は 7音のモチーフ を基盤に構築されています。

No.1の「Four-note Pavan」が短い4音動機を徹底展開したのと対照的に、この曲では より長い音列(7音) を素材にすることで、旋律的・和声的な幅を拡げています。

3. 音楽的特徴
7音主題

冒頭で提示される7音のモチーフが曲全体の基盤。

この音列は順次進行や小さな跳躍を含み、比較的覚えやすく、模倣に適した素材。

模倣と対位法

各声部が7音モチーフを順番に引き継ぎ、緊密なポリフォニーを形成。

5声部の豊かな掛け合いにより、重厚ながらも透明な響きが生まれる。

形式

A, B, C の各部分で 7音主題が多様に展開される。

各部分は繰り返し(AABBCC)され、安定感と荘重さを持つ典型的なパヴァーヌ。

和声と響き

モード的性格が強いが、終止形は明確で安定している。

ルネサンス後期の厳格な対位法を保ちつつ、響きの美しさが重視されている。

この作品は当時のヴァイオル奏者にとっては、模倣・対位法・合奏感覚を学ぶ教材としても機能しました。

現代においては、ルネサンス末期の動機的展開の妙を知ることのできる貴重な作品です。

Pavan(パヴァーヌ)という舞曲形式について(音楽史的背景から特徴まで)

1. 起源と時代
起源:16世紀初頭のイタリア。語源は「パドヴァの舞曲(Padovana)」に由来するとも、スペイン語の「pavón(孔雀)」に由来するとも言われています。

普及:ルネサンス後期から17世紀初頭にかけて、ヨーロッパ各地で非常に人気がありました。特にイングランド、フランスで多く作曲されています。

役割:宮廷の公式行事や儀式で演奏される荘重な舞曲。バロック時代初期には次第に衰退しました。

2. リズムと拍子
拍子:通常は二拍子(2/2 =カットタイム)。

テンポ:ゆったりとした歩くようなテンポ。

リズム:均整のとれたフレーズが特徴で、しばしば2小節または4小節単位で進行。

3. 形式
三部構造(AABBCC) が一般的。

各部は反復される(リピート付き)。

しばしば次の「Galliard(ガイヤルド、跳躍的で速い三拍子舞曲)」と対で組まれることが多い。

多声音楽との融合:声楽的パヴァーヌや器楽合奏用のパヴァーヌも多く作られ、模倣や対位法的処理が多用されました。

4. 音楽的特徴
荘重で静かな雰囲気:宮廷的で威厳を持ち、祝典の入場行進曲のような性格を持つ。

旋律:平穏で流麗。しばしばカデンツは明快で、典礼音楽にも使えるほど整然としている。

対位法:イングランドの作曲家(フェッラボスコやバード)は、短いモチーフを展開して緻密なポリフォニーを構築しました。

5. 代表的な作曲家と作品
イタリア:Andrea Gabrieli, Claudio Merulo など。

イングランド:William Byrd, Alfonso Ferrabosco II, John Dowland。

フランス:Claude Gervaise など。

ドイツ:Michael Praetorius(舞曲集『Terpsichore』に収録)。

6. 意義
舞曲としての役割:宮廷社会における儀礼・格式を象徴する舞曲。

芸術的発展:単なる舞踏音楽に留まらず、主題展開や対位法練習の題材としても重要視された。

音楽史的な位置付け:ルネサンス舞曲の代表格であり、後の「組曲(Suite)」の冒頭曲に選ばれることもありました(ただしフランス組曲ではアルマンドなどに置き換わっていく)。

つまり「Pavan」は、ゆったりとした歩みのような二拍子舞曲であり、荘重さと対位法的構築性を兼ね備えた、ルネサンスを象徴する舞曲形式なのです。

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  2025/09/27   animato

クラリネット五重奏 12のヴォランタリーから第8曲

クラリネット五重奏 12のヴォランタリーから第8曲
サミュエル・ウェズリー
12 Voluntaries, Op. 6
Wesley, Samuel

編成はCl.4本、Bs.Cl.です。
木管五重奏、サックス五重奏、金管五重奏版は発売中です。
イギリスの格式と感性を味わえる音楽を、ぜひお楽しみください。

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サミュエル・ウェズリー
12 Voluntaries, Op. 6
Wesley, Samuel

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サミュエル・ウェズリー作曲の「12 Voluntaries, Op. 6」は、オルガン演奏における重要な作品集の一つです。
1820年に作曲され、1822年に出版されました。全12曲からなり、自由な形式の前奏曲、ファンタジー、フーガなどの形式で作られています。

作品の特徴
ウェズリーの豊かな音楽性と高度な作曲技法が存分に発揮されており、オルガン音楽の様々な可能性を探求した作品集と言えます。
対位法、和声、リズム、音色など、様々な要素を用いて、表現豊かな音楽を作り上げています。
難易度が高く、演奏には高度な技巧と音楽性が要求されますが、同時に大きな音楽的喜びを与えてくれる作品です。

各曲の特徴
12 Voluntaries, Op. 6の各曲は、それぞれ異なる形式で作られており、様々な表情を見せてくれます。

第1曲: 堂々としたフーガ
第2曲: 優美なカノン
第3曲: 力強いト短調の前奏曲
第4曲: 華麗なロンド
第5曲: 哀愁漂うアダージョ
第6曲: 軽快なスケルツォ
第7曲: 荘厳なパッサカリア
第8曲: 明るい変ロ長調の前奏曲
第9曲: 瞑想的なト短調の前奏曲
第10曲: 華麗なフーガ
第11曲: 優美なカプリッチョ
第12曲: 力強いフィナーレ

演奏
「12 Voluntaries, Op. 6」は、多くのオルガニストによって演奏されています。
有名な演奏家には、ピーター・ハーヴェイ、フランク・ヴィーガント、ロビン・ラッセンなどがあります。

録音
「12 Voluntaries, Op. 6」の録音は多数存在します。
近年では、オルガンの新しい録音技術を用いた高音質な録音もリリースされています。

評価
「12 Voluntaries, Op. 6」は、オルガン音楽史における重要な作品として高く評価されています。
その豊かな音楽性、高度な作曲技法、そしてオルガンという楽器の可能性を最大限に引き出した表現力は、
多くのオルガニストや音楽愛好家を魅了し続けています。

日本での演奏
日本でも、多くのオルガニストによって「12 Voluntaries, Op. 6」が演奏されています。
近年では、オルガン演奏コンクールの課題曲としても取り上げられることがあります。

サミュエル・ウェズリー(1766年2月17日 - 1837年4月11日)は、19世紀イギリスのオルガニスト・作曲家です。

ウェズリーはロンドンで生まれ、父親のチャールズ・ウェズリーから音楽教育を受けました。
1789年から1837年まで、ロンドン各地の教会でオルガニストを務めました。

ウェズリーは、オルガン演奏家としてだけでなく、作曲家としても活躍しました。
オルガンのための作品を中心に、アンセム、合唱曲、室内楽など、様々な作品を残しています。

ウェズリーの作品は、豊かな旋律と高度な対位法技法によって特徴付けられます。
また、オルガンの音色を効果的に使った作品も多く、オルガン音楽の発展に大きく貢献しました。

代表作

12 Voluntaries, Op. 6
6 Fugues, Op. 7
Rejoice in the Lord, Op. 39
Watch with Me, Op. 47

同時代の作曲家との比較
1. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン (Ludwig van Beethoven)
時代背景: 古典派からロマン派への架け橋として位置づけられる。
スタイル: 力強い感情表現や革新的な形式が特徴。特に交響曲やピアノソナタでの革新が際立つ。
ウェスリーとの違い: ベートーヴェンはオーケストラ音楽や器楽曲での影響力が大きいのに対し、
ウェスリーは主にオルガン音楽や宗教音楽に焦点を当てている。

2. フランツ・シューベルト (Franz Schubert)
時代背景: ロマン派の初期に活動し、歌曲や室内楽で知られる。
スタイル: メロディの美しさと感情の深さが特徴。特に歌曲(リート)での表現力が高い。
ウェスリーとの違い: シューベルトは声楽作品に特化しており、オルガン音楽のような器楽的な作品は少ない。
ウェスリーは宗教的なテーマを持つオルガン音楽に特化している。

3. ロベルト・シューマン (Robert Schumann)
時代背景: ロマン派の作曲家で、特にピアノ音楽と歌曲に貢献。
スタイル: 感情的で個人的な表現が強く、音楽の中に詩的な要素を取り入れる。
ウェスリーとの違い: シューマンはピアノ曲や歌曲が中心で、オルガン音楽に特化した作品は少ない。
ウェスリーは教会音楽の伝統を重視している。

4. フェリックス・メンデルスゾーン (Felix Mendelssohn)
時代背景: ロマン派の作曲家で、オーケストラ音楽や宗教音楽でも知られる。
スタイル: 古典的な形式を重視しつつ、ロマン派的な感情を表現。
ウェスリーとの共通点: メンデルスゾーンも宗教音楽に力を入れており、オルガン作品も残しています。
ウェスリーと同じく、宗教的なテーマを持つ作品がある点で共通しています。

このように、サミュエル・ウェスリーは、19世紀初頭の音楽界において独自の位置を占めており、
特にオルガン音楽や宗教音楽に特化しています。
他の作曲家たちは、より広範なジャンルで活動しており、器楽曲や声楽曲において革新をもたらしました。
ウェスリーの作品は、宗教的なテーマやオルガン音楽の伝統を重視している点で、特異な存在と言えます。

ウェズリーは、イギリスのオルガン音楽史において重要な人物として評価されています。
その作品は、現代でも多くのオルガニストによって演奏されています。

日本では、ウェズリーの音楽はあまり知られていませんが、近年その評価が高まりつつあります。
近年では、オルガニストによる演奏会や、CDのリリースなどが行われています。
サミュエル・ウェズリーは、モーツァルトと同時代に活躍し、「イングランドのモーツァルト」と称賛されることもあります。

生い立ちと音楽教育
ウェズリーは、ブリストルで、著名なメソジスト牧師であり賛美歌作曲家であるチャールズ・ウェズリーの息子として生まれました。
祖父は詩人のサミュエル・ウェズリー、伯父はメソジスト教会の創設者であるジョン・ウェズリーです。

幼い頃から音楽的才能を発揮し、6歳でオルガン演奏を始めました。
10代前半にはロンドンに移住し、作曲家兼オルガニストのトマス・アーネスト・アトウッドに師事しました。

音楽活動
ウェズリーは、ロンドン、ブリストル、グラスゴーなどの主要都市でオルガニストとして活躍しました。
また、数多くの合唱曲、オルガン曲、ピアノ曲、室内楽などを作曲しました。

彼の作品は、古典的な形式とロマン派的な感性を融合させた独自のスタイルで知られています。
特に、オルガン曲には高い評価を得ており、今日でも演奏され続けています。

ウェズリーとモーツァルト
ウェズリーは、モーツァルトの音楽を深く愛しており、その影響を強く受けています。
彼の作品には、モーツァルトの音楽に通じるメロディーの美しさや形式的な完成度が見られます。
また、ウェズリーはモーツァルトのピアノソナタの編曲なども行っています。

晩年
ウェズリーは晩年、精神的な病気を患い、音楽活動から遠ざかりました。
1837年、ロンドンで61歳で亡くなりました。

ウェズリーの音楽的遺産
ウェズリーは、イギリス音楽史における重要な人物であり、その作品は今日でも高く評価されています。
特に、オルガン音楽は、イギリスのオルガン演奏の伝統に大きな影響を与えました。

ヴォランタリー(Voluntary)は、オルガン演奏における自由な形式の作品です。
特定の礼拝の儀式に関連付けられることなく、演奏者の任意で演奏されるのが一般的です。

ヴォランタリーの起源は16世紀イングランドに遡ります。当初は、礼拝の開始前や終了後に演奏される短い即興演奏でした。
その後、徐々に形式化され、作曲されたヴォランタリーも登場するようになりました。

ヴォランタリーには、特定の形式はありません。
前奏曲、フーガ、ファンタジー、コラール前奏曲など、様々な形式の作品がヴォランタリーとして演奏されます。

ヴォランタリーは、オルガニストの技量を披露する場としてだけでなく、礼拝堂の雰囲気を盛り上げたり、
聴衆の祈りを深めたりする役割も担っています。

代表的な作曲家

ヴォランタリーを代表する作曲家には、以下のような人物がいます。
ディートリヒ・ブクステフーデ:ドイツのバロック時代の作曲家。華やかで技巧的なヴォランタリーで知られています。
ヨハン・セバスチャン・バッハ:ドイツのバロック時代の作曲家。深みのある音楽性と高度な作曲技法を駆使したヴォランタリーを残しています。
ウィリアム・ボイス:イギリスのバロック時代の作曲家。優美で洗練されたヴォランタリーで知られています。
フェリックス・メンデルスゾーン:ドイツのロマン派時代の作曲家。ドラマティックで表現豊かなヴォランタリーを残しています。
シャルル=ヴィドール:フランスのロマン派時代の作曲家。瞑想的で詩情豊かなヴォランタリーで知られています。

現代におけるヴォランタリー
現代でも、多くの作曲家がヴォランタリーを作曲しています。
また、オルガニストによる即興演奏も盛んに行われています。

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  2025/09/26   animato

金管四重奏 オーヴァーチュア組曲 ホ短調から 6 リゴドン

金管四重奏 オーヴァーチュア組曲 ホ短調から
6 リゴドン
ヨハン・ベルンハルト・バッハ
Ouverture-Suite in e Moll 
(D-B Mus. ms. Bach P 291, Faszikel 8)
6 Rigaudon

編成はTp.、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
サックス四重奏、木管四重奏、クラリネット四重奏版は発売中です。

バッハ一族の多様さと魅力をぜひ味わってください。

金管四重奏 オーヴァーチュア組曲 ホ短調から
6 リゴドン
ヨハン・ベルンハルト・バッハ
Ouverture-Suite in e Moll 
(D-B Mus. ms. Bach P 291, Faszikel 8)
6 Rigaudon

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
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概要
「Ouverture-Suite in e Moll」は、Johann Bernhard Bach(1685-1749)によって作曲された作品です。
彼はヨハン・セバスティアン・バッハのいとこであり、バロック音楽の作曲家として知られています。
この作品は、ドイツのバッハ研究所に保管されている楽譜に収められています。

音楽的特徴
形式: この作品は、オーヴァーチュア(序曲)形式から始まり、その後に続く舞曲のセクションが特徴的です。
一般的には、オーヴァーチュアの後にサラバンドやガヴォットなどの舞曲が続きます。

調性: eマイナー(e Moll)は、作品に深い感情やドラマを与えています。
マイナー調は、特にバロック音楽において感情表現において重要な役割を果たします。

メロディーとハーモニー: Johann Bernhard Bachの作品には、流れるようなメロディーと豊かなハーモニーが見られます。
彼の対位法的手法が用いられ、各楽器のパートが巧妙に絡み合っています。

この作品は、バロック時代の典型的なオーヴァーチュア・スイートであり、各楽章は異なる舞曲形式を持っています。
1. Ouverture
特徴: 序曲は、通常、作品全体のテーマを提示し、聴衆の注意を引く役割を果たします。
この楽章は、重厚で荘厳な雰囲気を持ち、しばしばフランス風のスタイルが取り入れられています。
遅い部分と速い部分が交互に現れ、ドラマチックな展開を見せます。

2. Air
特徴: この楽章は、メロディックで流れるような旋律が特徴的です。
感情豊かな表現が求められ、しばしば弦楽器や木管楽器によって演奏されます。
バロック音楽の「アリア」として、歌うような旋律が際立っています。

3. Les Plaisirs
特徴: 「楽しみ」という意味のこの楽章は、軽快で陽気な雰囲気を持っています。
リズミカルで活発な動きがあり、聴衆に楽しさを提供します。
しばしば、舞踏的な要素が強調され、ダンスのような感覚が漂います。

4. Menuet I & II
特徴: メヌエットは、典型的なバロック時代の舞曲で、優雅なリズムが特徴です。
第1メヌエット(Menuet I)は、しばしば華やかで装飾的な要素を持ち、
第2メヌエット(Menuet II)は、通常、少し異なるテーマや雰囲気を持つことが多いです。
これら2つのメヌエットは、舞踏のリズムを強調し、聴衆を楽しませます。

5. Air (2)
特徴: 2つ目の「エア」は、最初のものと同様に歌うような旋律を持っていますが、
異なるハーモニーや表現が用いられることがあります。
感情の深さやドラマが強調され、音楽の流れの中で重要な役割を果たします。

6. Rigaudon
特徴: リゴードンは、フランスの伝統的な舞曲で、活発で軽快なリズムが特徴です。
この楽章は、しばしば対話的な要素を持ち、楽器同士の掛け合いが楽しめます。
ダンスのような動きが強調され、聴衆を引き込む魅力があります。

7. Courante
特徴: クーランテは、速いテンポの舞曲で、しばしば三連符が使われます。
この楽章は、流れるような動きと複雑なリズムが特徴で、バロック音楽の中でも非常に人気のある形式です。
ダイナミックな展開が聴衆を魅了します。

8. Gavotte
特徴: ガヴォットは、2拍子の舞曲で、しばしば軽快でリズミカルな要素が強調されます。
この楽章は、しばしば楽器間の対話や掛け合いが見られ、聴衆を楽しませるための工夫が凝らされています。
ガヴォットは、バロック音楽の中でも特に愛されている舞曲形式の一つです。

「Ouverture-Suite in e Moll」は、各楽章が異なる舞曲形式を持ち、バロック音楽の多様性を示しています。
これらの楽章は、聴衆にさまざまな感情や雰囲気を提供し、Johann Bernhard Bachの音楽的才能を際立たせています。

歴史的背景
Johann Bernhard Bachは、バッハ家の一員として、バロック音楽の発展に寄与しました。
彼の作品は、当時の音楽スタイルを反映しており、特にオーヴァーチュアや組曲の形式が人気を博していました。

評価と影響
このオーヴァーチュア・スイートは、バロック音楽の魅力を持ち、多くの演奏者に愛されています。
彼の作品は、バッハ家の音楽的伝統を受け継ぎつつ、独自のスタイルを確立しています。

結論
「Ouverture-Suite in e Moll」は、Johann Bernhard Bachの優れた作品であり、
その豊かなメロディーと複雑なハーモニーは、聴く人々に深い感動を与えます。
この作品は、バロック音楽の多様性と技術的な精巧さを示す重要な一例です。

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  2025/09/25   animato

木管五重奏 6. 残響(回想)

木管五重奏 6. 残響(回想)
ハルモニウムのための6つのスケッチから
シグフリード・カルク=エルラート
6.Nachklang.
from 6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10
Sigfrid Karg-Elert

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
サックス五重奏、クラリネット五重奏、金管五重奏版は発売中です。

カルク=エルラートによるロマンチックな作品を演奏で味わいたいものです。
コンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

木管五重奏 6. 残響(回想)
ハルモニウムのための6つのスケッチから
シグフリード・カルク=エルラート
6.Nachklang.
from 6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10
Sigfrid Karg-Elert

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Sigfrid Karg-Elert(シグフリード・カルク=エルラート)による「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、
作曲家がオルガンやハルモニウムなどのキーボード楽器のために作曲した6つの小品からなる作品です。

1. シグフリド・カルク=エルラートとは:
Sigfrid Karg-Elert(1877年-1933年)は、ドイツ出身の作曲家で、主に20世紀初頭に活動しました。
彼は非常に多作な作曲家であり、器楽曲や合唱曲、宗教音楽など幅広いジャンルで作曲しました。
特にオルガンとハルモニウムのための作品で知られ、その音楽はしばしばロマンティックで印象的な特徴を持っています。

エミール・ニコラウス・フォン・レズニチェクに作曲の個人指導を受けた後、ライプツィヒ音楽院でザロモン・ヤーダスゾーンと
カール・ライネッケに師事しました。1919年には自らもその教壇に立ちました。
エドヴァルド・グリーグに認められて作曲活動に取り組む一方、クロード・ドビュッシーやアレクサンドル・スクリャービン、
アルノルト・シェーンベルクに心酔しました。
その影響は調性を拡張し、独自の半音階的な書法を発展させるのみにとどまらず、オルガンのストップの詳細な指定から彼ならではの色彩感の強調が窺えます。
付加6の和音の終止は確実にオリヴィエ・メシアンへ影響を与えた。
彼はクンストハルモニウムのために好んで作曲し、はじめフランス製の精巧な楽器 (Mustel) を入手、後にドイツ製の楽器 (Titz) を愛用しました。
その結果としてクンストハルモニウムのための唯一の教則本を残しました。そのほかにコラールや室内楽曲、ピアノ曲、オルガン曲があります。
フルート業界では「ソナタ・アパッショナータ」が教育の現場で頻繁に用いられています。

最初はワーグナーの影響を強く受けたものの、近代音楽の時代に入り調性音楽の崩壊を目の当たりにした彼は、主要音をのこしながらも
調性の境界が明解でない方向へ舵を切りました。
作曲と演奏の両面で活躍していたカルク=エーレルトに、グリーグは「作曲で活躍せよ」と助言を与えました。
カルク=エーレルト作品は、とりわけオルガン曲が、アメリカ合衆国やイギリス、フランスで人気がありました。
カルク=エーレルトは演奏家としてはあまり評価されず、ドイツ本国にいたっては作曲家としても評価は高くありませんでした。
新古典主義や無調が主流になった1920年代のドイツでは、半音階主義は既に過去の遺物になっていたのです。
ドイツの楽壇に見切りをつけた彼はイギリスへ渡航し、その地では確実に成功しました。
全66曲から成る『コラール即興曲集』の「凱旋行進曲《いざ諸人よ、神に感謝せよ》」が、最も有名です。
金管楽器バンドとの共演が可能であり、セレモニーなどにも頻繁に世界中で用いられています。

2. 「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」:
「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、カルク=エルラートによって作曲された楽曲集で、ハルモニウム(鍵盤楽器)のために書かれました。
この作品は、小品集で、それぞれの小品が異なるキャラクターや表現を持っています。

3. 構成:
この作品は、以下の6つの小品で構成されています:

1.Morgensegen. (Priere de matin. Morning-prayer.) - F-sharp major
 1. 朝の挨拶 (朝の祈り) - 嬰ヘ長調
2.Ausfahrt. (Depart. Departure.) - E major
 2. 終わり (出発) - ホ長調
3.Waldeinsamkeit. (Solitude de la foret. Sylvan solitude.) - D-flat major
 3. 森の孤独(森の孤独、シルヴァンの孤独) - 変ニ長調
4.Spatsonne. (Soleil couchant. Sunset.) - D major
 4. スパッツンネ (ソレイユ・クーシャン、夕日) - ニ長調
5.Nachtgesang. (Chant nocturne. Night song.) - A-flat major
 5. 夜の歌 (夜想曲、夜の歌) - 変イ長調
6.Nachklang. (Reminiscence.) - B major
 6. 残響(回想) - ロ長調

これらの楽曲は、各々異なるテーマと性格を持ち、音楽を通じて情感や情景を表現しています。
また、各曲の調性(長調)もその雰囲気を補完し、聴衆にさまざまな感情やイメージを伝えるでしょう。
各小品は個別の音楽的アイデアやテーマ性を探求し、異なるキーやリズム、表現的な要素を持っています。
これにより、演奏家と聴衆は多様な音楽的経験を楽しむことができます。

「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」全体について:
「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、シグフリード・カルク=エルラートによって作曲され、ハルモニウム奏者および音楽愛好家に向けて書かれました。
この楽曲集は、音楽的アイデアとテーマの多様性に富んでおり、カルク=エルラートの音楽の技巧と感情豊かな表現を示す優れた例です。
この楽曲集は、ハルモニウムの美しい音色を活かし、自然の美、内省、旅立ち、夕暮れ、夜の静けさ、思い出といったテーマに触れます。
それぞれの楽章が異なるキーと性格を持っており、多彩な音楽的体験を提供します。

1. Morgensegen (Priere de matin. Morning-prayer.) - F-sharp major:
この楽章は、F♯長調で書かれており、朝の祈りをテーマにしています。穏やかで宗教的な雰囲気が感じられ、美しい旋律が特徴です。新しい日の始まりを祝福するような曲です。
この楽章は、美しい旋律と宗教的な雰囲気が特徴で、新しい日の始まりと祝福を表現しています。静かで清らかな朝の祈りの瞬間を思い浮かべさせます。

2. Ausfahrt (Depart. Departure.) - E major:
E長調の楽章で、出発をテーマにした作品です。活気にあふれた性格で、冒険や新たな旅立ちを想像させます。リズミカルで陽気な要素が印象的です。
出発をテーマにした楽章で、明るく陽気な性格が冒険と新たな旅への期待を反映しています。リズミカルな要素が楽しさを引き立てます。

3. Waldeinsamkeit (Solitude de la foret. Sylvan solitude.) - D-flat major:
D♭長調の楽章で、森林の中での孤独を表現した作品です。静かで静謐な雰囲気が特徴で、自然の美しさと静けさを賞賛します。
森の中での静寂と孤独を称えた楽章で、D♭長調の静けさが自然の美しさと調和を表現しています。この楽章は、感情を鎮め、聴衆に静寂なひとときを提供します。

4. Spatsonne (Soleil couchant. Sunset.) - D major:
D長調の楽章で、夕日が沈む瞬間を表現した作品です。情感豊かな旋律が夕暮れの美しさを捉えています。感傷的な性格を持つ楽章です。
夕日が沈む瞬間を捉えた楽章で、D長調の情感豊かな旋律が夕暮れの美しさを称えます。夕焼けの色合いや感傷が表現されています。

5. Nachtgesang (Chant nocturne. Night song.) - A-flat major:
A♭長調の楽章で、夜の歌をテーマにした作品です。静かで感傷的な性格で、星空の下での静寂なひとときを想像させます。美しい旋律が聴衆を包み込みます。
夜の静寂と美をテーマにした楽章で、A♭長調の穏やかな性格が星座の下での静寂なひとときを思い起こさせます。美しい旋律が夜の神秘を表現します。

6. Nachklang (Reminiscence.) - B major:
B長調の楽章で、思い出や回顧を表現した作品です。メロディは感傷的で、過去の出来事や経験を振り返るような楽章です。静かな静寂と感情の複雑さが共存しています。
思い出と回顧に捧げられた楽章で、B長調の感傷的な旋律が過去の出来事や経験を振り返り、静かな静寂と感情の複雑さが寄り添います。

解釈と魅力:
「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、カルク=エルラートのハルモニウム音楽の魅力を堪能できる楽曲集です。
各楽章は異なるテーマと情感を持ち、ハーモニウムの特異な音色を活かして表現されています。
この楽曲集は、自然の美しさ、静寂、冒険、感傷、思い出など、さまざまな要素を取り入れ、聴衆に感情的な体験を提供します。
カルク=エルラートは、旋律、ハーモニー、リズムを巧みに組み合わせ、豊かな音楽的言語を通じて感情を表現しました。

「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、カルク=エルラートの音楽の多様性と感情的な豊かさを示す素晴らしい作品であり、
ハーモニウムの特有の音色を活かして自然や人間の感情を表現しています。
各楽章は異なる風景と情感を描写し、聴衆にさまざまな音楽的体験を提供します。カルク=エルラートの独自の音楽的言語と表現力に触れることができる楽曲集です。

4. スタイルと特徴:
カルク=エルラートの作風は、ロマンティック音楽の伝統に根ざしており、感情豊かで表現力に富んだ楽曲を作曲しました。
彼の作品はしばしばメロディックで、旋律が美しく、和声も豊かです。また、彼は個別の楽曲内で異なる情熱やエモーションを探求することに熱心でした。

5. ハルモニウムの重要性:
「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、ハルモニウム(またはオルガン)のために書かれた作品です。
ハルモニウムは風圧式の鍵盤楽器で、特に宗教音楽や宗教儀式で使用されました。カルク=エルラートの楽曲は、この楽器の特性を生かすように作曲され、
音楽的な魅力と表現力を引き立てています。

「6 Skizzen fur Harmonium, Op. 10」は、シグフリード・カルク=エルラートの作品の一部として、その独特の音楽スタイルとロマンティックな特質を示す優れた例です。
ハルモニウムの音色と共に、彼の音楽の魅力を探求し、楽しむことができます。

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  2025/09/24   animato

サックス五重奏 煙が目にしみる

サックス五重奏 煙が目にしみる
ジェローム・カーン
Smoke Gets In Your Eyes
Jerome Kern

編成はアルト2本、テナー、バリトンです。
クラリネット四重奏、木管四重奏、にも変更可能です。
金管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏、木管五重奏版は発売中です。

切ない失恋の想いを歌い上げたスタンダード・ジャズの名曲を
コンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス五重奏 煙が目にしみる
ジェローム・カーン
Smoke Gets In Your Eyes
Jerome Kern

編成はソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
クラリネット四重奏、木管四重奏、にも変更可能です。
金管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏、木管五重奏版は発売中です。

切ない失恋の想いを歌い上げたスタンダード・ジャズの名曲を
コンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

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ザ・プラターズの「煙が目にしみる」は、ジェローム・カーンの作曲、オットー・ハーバックの作詞の1933年の曲の
リバイバル・ヒットで、元はブロードウェイ・ミュージカル「ロバータ」(Roberta) に使われた曲です。
タバコ会社のコマーシャル・ソングにも使われたので、「煙」をタバコの煙と思われがちですが、
この「煙」は恋の炎で周りや先が分らなくなる「心の目を覆う煙」です。失恋してちょっと強がる気持ちが切ない歌詞です。

ミュージカル「ロバータ」はアリス・デュア・ミラー(Alice Duer Miller)の古典的ロマンス・コメディー小説を
元にしたもので、1935年にアイリーン・ダン(Irene Dunne)、フレッド・アステア(Fred Astaire)、
ジンジャー・ロジャース(Ginger Rogers)が主演という魅力的なキャスティングで映画化されました。
アイリーン・ダンはケンタッキー生まれのミュージカル女優で、「アイリン」でデビューし、
後にメトロポリタン・オペラに入り、フローレンス・ジークフェルドのミュージカル・トラジェディー(音楽悲劇)
「ショー・ボート」のシカゴ公演で主役マグノリアを演じました。1931年に映画界入りし、西部劇「シマノン」(Cimarron:1931) やジョン・エム・スタールの名作「裏町」(Back Street:1932) に主演してから、この「ロバータ」に出演しましたが、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの踊る三枚目コンビとの共演は彼女の理知的な美しさを充分に発揮させるものではありませんでした。それでもこの映画で彼女が歌った「煙が目にしみる」は名シーンで、ミュージカルから映画に引き継がれた歌はジャズのスタンダードとなりました。ミュージカル女優としてスタートしたアイリーン・ダンはその後、意に反してコメディ映画で人気を博しながら、演技力に磨きをかけ、ハリウッドのトップ・レディと評されました。往年の映画ファンには後にミュージカル化して「王様と私」になった「アンナとシャム王」(Anna and the King of Siam:1946)や「ママの思い出」(I Remember Mama:1948)などの名演も思い出深いと思います。そしてそれは彼女の声楽で鍛えた発声法によるセリフ回しや、彼女の美貌と品格によるものでした。
アイリーン・ダンは1952年にファンに惜しまれながら映画界から引退し、その後国連などで活躍した女性でもありました。


The Platters   煙が目にしみる:Smoke Gets In Your Eyes

They asked me how I knew my true love was true,
I of course replied, something here inside cannot be denied.
They said someday you’ll find all who love are blind,
When your heart’s on fire, you must realize,
Smoke gets in your eyes.
So I chaffed and then I gaily laughed,
To think that they could doubt my love,
Yet today, my love has flown away,
I am without my love.
Now laughing friends deride tears I cannot hide,
So I smile and say when a lovely flame dies,
Smoke gets in your eyes.

煙が目にしみる(意訳)

どうして私の恋が本当だって分るのかと聞かれたけれど、
もちろん私の心の中にある拒めぬ何かがあるからだって応えたわ。
いつの日か恋は盲目だと分るさとみんな言ったわ、
君のハートが燃えさかっているときは、知っておかなければいけないよ
煙が君の目に入っているのさ。
だから私はひやかして、それから陽気に笑って見せたの、
私の恋(人)を疑うことを考えるなんてと、
でも今日、私の恋(人)は飛び去ってしまったの、
私は恋(人)を無くしてしまったわ。
今では、涙を隠すことができない私を友人たちは嘲り笑っているわ、
だから私は微笑んで言うの、素敵な炎が消えてしまうときには、
煙が目に入るのだって。

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  2025/09/23   animato

クラリネット四重奏 ドレミファソラ

クラリネット四重奏 ドレミファソラ
ウィリアム・バード
Ut, re, mi, fa, sol, la
William Byrd

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
他の編成(木管四重奏・サックス四重奏・金管四重奏)も発売中です。

ルネサンス後期イングランドのヴァージナル音楽をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

クラリネット四重奏 ドレミファソラ
ウィリアム・バード
Ut, re, mi, fa, sol, la
William Byrd

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
他の編成(木管四重奏・サックス四重奏・金管四重奏)も発売中です。

ルネサンス後期イングランドのヴァージナル音楽をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

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William Byrd(ウィリアム・バード)による《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、ルネサンス期のイングランドを代表するポリフォニック鍵盤音楽の傑作のひとつです。

作曲者:William Byrd(ウィリアム・バード)
生没年:c.1540 – 1623
国籍:イングランド
活動:作曲家、オルガニスト、ヴァージナル奏者
背景:エリザベス1世時代の宮廷音楽家として活躍し、宗教曲(ミサ、モテット)、鍵盤音楽、コンソート音楽など広範囲で傑作を残した

作品名《Ut, re, mi, fa, sol, la》とは?
タイトルの意味
タイトルは**古代ソルミゼーション(音階の記憶法)**に基づくもので、
“Ut”から“La”まで、6音の音階名(後のドレミファソラ)を指します。

Byrdはこの音列(=階名音列)を主題として精巧な変奏曲を作り上げています。

作品の特徴
要素    内容
形式    主題と複数の変奏(通常7変奏前後)
主題    “Ut-re-mi-fa-sol-la” = C-D-E-F-G-A にあたる音列
楽器    主にヴァージナル(小型鍵盤楽器)、またはチェンバロなどでも演奏可能
構造    各変奏が技巧的に発展し、ポリフォニー、模倣、対位法技術が存分に活かされる
所要時間    約4〜6分(演奏スタイルにより変動)

聴きどころ
冒頭の主題提示
シンプルな音階モチーフが明確に提示される

変奏の多彩さ
各変奏では、リズムの細分化、装飾、拍子変更、模倣技法などが使われている
一部では2声→3声→4声と音楽の厚みが増していく構成
終盤の盛り上がり
技術的・表現的に難易度が高まり、聴く者にも集中力を要求する

音楽的背景
ルネサンス後期、イングランドでは「ヴァージナル音楽」が黄金期を迎えており、
バードはその中心人物。

《Ut, re, mi, fa, sol, la》は教育的・芸術的な目的を兼ねた作品と考えられており、
若き奏者への練習曲でもありながら、聴衆にとっては高度な芸術作品でもある。

類似作品と位置づけ
同時代のトマス・トムキンズやジョン・ブルなども変奏曲を書いたが、
Byrdのこの作品は特に構造が明晰で、教育・技術・音楽性のバランスが極めて優れている。
Byrdの鍵盤音楽集「My Ladye Nevells Booke(1591)」や「Fitzwilliam Virginal Book」に含まれる曲と並び評価される。

現代での演奏と活用
今日では、ピアノやチェンバロによる演奏、教育用教材としても利用されています。
スコアや録音は IMSLP や YouTube 等でも広く公開されています。

要約
《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な音階モチーフから壮麗な変奏世界を築いた、William Byrdの鍵盤音楽の傑作。対位法と音楽的機知が詰まった、知的で美しいルネサンスの音楽です。

本作は、**主題+数種の変奏(通常6〜8)**から構成されています。
以下に代表的な版(例:Fitzwilliam Virginal Book 所収)に基づいて構造を解説します。

■ 構成と変奏の分析
主題(Theme)
特徴
シンプルな6音音階:C–D–E–F–G–A
各音が1拍で提示されるような明快なモチーフ
拍子:常に2拍子(common time)または類似
和声は簡素で、あくまで音階を際立たせる構成

Variation I – リズム的装飾の導入
音型変化:主題音に細かい音符(分割やシンコペーション)がつく
声部構成:2声 → 3声
雰囲気:主題がまだよくわかるが、柔らかな動きが生まれる

Variation II – 模倣的対位法
対位法的手法:主題がカノン風に登場
声部の独立性が増し、ポリフォニックな豊かさが感じられる
片方の声部が主題、もう一方が応答という形で交差する

Variation III – 音価の拡張
リズムが倍化(倍音価にしてゆったり提示)
対位法的処理の中で音の「のびやかさ」が加わる
重厚で荘厳な雰囲気

Variation IV – ディミニッション(細分化装飾)
主題が細かい音符で飾られる(トリルやモルデント)
技術的に難易度が上がり、ヴァージナル的技巧が発揮される
音の流れが流麗になり、即興的な雰囲気すら感じさせる

Variation V – ダンス風の展開
バウンスするようなリズム感(ギャロップ風やジグ風にも)
和声が強調され、より現代的に感じられる場面
聴衆の耳に最も親しみやすい変奏のひとつ

Variation VI – 対位法の極み
複雑な模倣・密集したテクスチュア(3〜4声)
主題が分割され、断片的に絡み合う
Byrdの対位法技術の真骨頂が表れる場面

終結変奏 – 再統合と和声の強化
主題が再び明瞭に現れ、締めくくられる
和声的に安定感があり、終止感のあるコードで閉じられる
最後はオルガン的な荘厳さを感じさせる終わり方になることも

音楽的意義
項目    内容
教育的機能    音階(ソルミゼーション)を題材にした、演奏・作曲の学習教材として機能
表現技法    模倣、転回、反行、ディミニッション、対旋律挿入など高度な技法が登場
構造の美しさ    シンプルな主題がここまで多彩に展開されるという、構造美の極致

聴く際のポイント
主題がどの変奏でも姿を保っているかを探す
左右の声部の独立した動きに注目
終盤に向かって音の密度と技巧がどう変わるかを感じる

参考資料(オンライン)
スコア(無料): IMSLP - Ut, re, mi, fa, sol, la (Byrd, William)

演奏例(YouTubeでおすすめ):
Davitt Moroney(チェンバロ)
Glenn Gould(ピアノ編曲での現代的アプローチ)

総まとめ
Byrdの《Ut, re, mi, fa, sol, la》は、単純な階名音列から驚くべき音楽の宇宙を築いた、ルネサンス鍵盤音楽の傑作。教育・演奏・鑑賞すべてにおいて深い価値を持つ作品です。

アトリエ・アニマート
https://animato-jp.net/

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  2025/09/22   animato

金管五重奏「誰が呼びかけたのか、旅立ちの時に」

金管五重奏「誰が呼びかけたのか、旅立ちの時に」
フアン・デ・カベソン
Quien llamo al partir, partir
Juan de Cabezón

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
木管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏版は発売中です。

スペイン・ルネサンスの音楽を、ぜひお楽しみください。

金管五重奏「誰が呼びかけたのか、旅立ちの時に」
フアン・デ・カベソン
Quien llamo al partir, partir
Juan de Cabezón

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
木管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏版は発売中です。

スペイン・ルネサンスの音楽を、ぜひお楽しみください。

youtu.be
楽譜をお求めの際はこちらからお願いします。

アトリエ・アニマート・ショップ

https://animato.official.ec/

参考音源
https://youtu.be/STkusoeBdT8

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

基本情報
作曲者:Juan de Cabezón(1547–1602)
(父はスペイン・ルネサンス最大の鍵盤作曲家 Antonio de Cabezón)

原曲:スペイン世俗歌曲 Quién llamó al partir, partir(発音:キエン・ジャモ・アル・パルティール、パルティール)

楽器:オルガン、ハープシコード(クラヴィチェンバロ)、またはヴィウエラ

典拠:Obras de música para tecla, arpa y vihuela(父 Antonio の死後、Juan が編集出版、Madrid, 1578)

背景
原曲は当時のスペイン宮廷や貴族社会で人気の恋愛を題材にした歌曲。

タイトルは直訳すると「別れに際し、誰が呼んだのか、別れよ」というニュアンス。
→ 文脈的には、旅立ち・別れの場面を描く情感的なテキストを持つ歌。

Juan(もしくは父 Antonio)は、この旋律を鍵盤用に編曲し、**装飾変奏(グロサ)**として展開した。

この曲は、複数の声部が独立した旋律を歌いながらも調和する、ポリフォニー(多声部音楽)の形式で書かれています。

曲の構造と技法
この曲は、ソプラノ、アルト、テノール1、テノール2、バスの5声部からなる合唱曲です 。ルネサンス期の特徴である模倣(イミテーション)やカノンといった対位法の技法が用いられていると考えられます。

音楽的背景
父のアントニオ・デ・カベソンは、スペイン王室に仕えたオルガニストとして知られており、器楽曲の分野で重要な役割を果たしました。彼の作品は、声楽曲の形式を器楽曲に応用したものも多く、この楽譜の曲も声楽曲でありながら、彼の音楽的特徴である緻密な対位法が見て取れます。

聴きどころ
この曲の聴きどころは、各声部がそれぞれ異なる旋律を歌いながら、全体として美しいハーモニーを形成する点です。特に、声部間でメロディーが受け継がれたり、重なり合ったりする様子に注目すると、より深く楽しむことができます。

原曲の哀愁ある旋律と、変奏による輝きの対比やスペイン黄金世紀の音楽語法(特にモーダルな響き)を味わえる作品です。

アトリエ・アニマート
https://animato-jp.net/

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  2025/09/21   animato