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2021年5月

木管四重奏 ピーチェリン・ラグ

木管四重奏 ピーチェリン・ラグ
(Peacherine Rag)Scott Joplin

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。
クラリネット四重奏、サックス四重奏、金管四重奏、は発売中です。

弾むように楽しい雰囲気のラグタイムをコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

木管四重奏 ピーチェリン・ラグ
(Peacherine Rag)Scott Joplin

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参考音源
https://youtu.be/b64O-4sWCIM

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

「ピーチェリン・ラグ」(Peacherine Rag)は、スコット・ジョプリンが1901年に作曲したラグタイムです。
映画『海の上のピアニスト』のBGMで使われました。
ラグタイム・ミュージックの立役者スコット・ジョプリンは「エンターティナー」や
「メープルリーフ・ラグ」などが有名です。
「ピーチェリン」とは、ピーチ(桃)とネクタリン(椿桃)を掛け合わせた造語です。
甘くてキュートな作品は、コンサート・ピースにもぴったりです。

スコット・ジョプリンはアメリカ黒人が作り上げた音楽スタイル「ラグタイム ragtime」の中で、
最も良く知られている作曲家/ピアニストです。
明治維新の年にテキサス州テキサカーナで生まれ、1917年、ニューヨークで亡くなりました。
1885年から1893年にかけてはセントルイスのナイト・クラブで演奏し、90年代にはミズーリ州のセダリアで
ザ・クイーン・シティ・ニグロ・バンドでコルネットを吹いていました。
93年には、シカゴ万博にも出演しています。

当時のアメリカでは、楽曲はシート・ミュージック(楽譜)の売り買いによって世間に広まりましたが、
ジョプリンも例外ではなく「Please Say You Will」「Picture of Your Face」など自作曲の権利を売っていました。
彼にとって初めてのラグタイム曲となる「Original Rags」(1899年)も同様でした。
しかし、彼の代表作「メイプル・リーフ・ラグ Maple Leaf Rag」は印税契約という、当時の黒人としては異例の方法が取られました。
そして、この契約を申し出たジョン・スターク(白人)と共同歩調を取ることによってスコット・ジョプリンは、
ラグタイムの象徴となりました。
ちなみに「メイプル・リーフ・ラグ」(1899年)のシート・ミュージックは、発売されたその年だけで7万5千部も売れました。
ジョプリンはその後、たくさんのラグタイム曲を出版しましたが、彼の望みはバレーやオペラなど「格の高いジャンル」で
認められることでした。このような彼の意識背景には、アメリカの黒人差別がありました。
ジョプリンはバレー曲「The Ragtime Dance」(1902年)、オペラ「The Guest of Honor」(03年)を作曲しましたが、
ことごとくが失敗に終わりました(「The Guest of Honor」は出版されなかった)。
そうこうしているうちに、ラグタイムに影響され、より黒人色の強いジャズが台頭しきました。
ラグタイムがアメリカ最初の「自国の音楽」として欧米で持て囃されたのは19世紀末から1920年あたりだと言われていますが、
ジョプリンはまさにその短い時代に世に出て、そして亡くなったミュージシャンでした。
1910年頃には彼は梅毒におかされ、17年に亡くなりました。

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  2021/05/31   animato

金管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)B dur

金管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)B dur
Nimrod (from Enigma Variations)
Edward Elgar/1857-1934

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
クラリネット五重奏版、木管五重奏版、サックス五重奏版は発売中です。

バロック期の壮麗な名曲をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

金管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)B dur
Nimrod (from Enigma Variations)
Edward Elgar/1857-1934

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
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https://youtu.be/nw6wUTKvIBs

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

『威風堂々』などでも知られるエドワード・エルガーの代表作の一つ、オーケストラのための変奏曲『エニグマ変奏曲』。
『エニグマ変奏曲』における変奏14曲には、楽譜上にそれぞれサブタイトル的なイニシャルや人名・愛称などが付記されていますが、
第9変奏では、エルガーの親友アウグスト・イェーガー(August Jaeger)の愛称「ニムロッド Nimrod」が記されました。
第9変奏「Nimrod」 アダージョ、4分の3拍子、変ホ長調。 この変奏曲の中で最も有名で、アンコールピースとして単独で演奏されることも多い曲です。
親友のイエーガーという名は、ドイツ語で「狩人」という意味があり、旧約聖書に登場する狩りの名手「ニムロデ」になぞらえて付けられました。
イエーガーは音楽誌の編集者で、スランプに陥ったエルガーのことを勇気づけ、励まし続けたエルガーにとってかけがえのない存在でした。
イエーガーは落ち込むエルガーに、同じく度重なるスランプと戦い続けた大作曲家ベートーベンを引き合いに出して、エルガーをスランプの淵から救い出しました。
この曲には、そんな2人の想い出の曲として、ベートーベンの〈月光〉の第2楽章の主題がエッセンスとして散りばめられています。
穏やかで感動的な曲調のため、単独で取り上げられることも多い曲です。F.フェネル編曲による吹奏楽版があります。


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  2021/05/30   animato

サックス五重奏 叙情悲劇『カドミュスとエルミオーネ』序曲

サックス五重奏 叙情悲劇『カドミュスとエルミオーネ』序曲
Ouverture
Prologue de "Cadmus et hermione"

編成はサックスのソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
アルト2ndをテナーで演奏するパート譜をセットに同梱しています。
金管五重奏版、木管五重奏版、クラリネット五重奏版は発売中です。

ヴェルサイユの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス五重奏 叙情悲劇『カドミュスとエルミオーネ』序曲
Ouverture
Prologue de "Cadmus et hermione"

編成はサックスのソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
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https://youtu.be/juao0vb48sw

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記念すべき、最初のフランスオペラの名を戴く「カドミュスとエルミオーヌ」(1673)、
叙情悲劇『カドミュスとエルミオーネ』はフランスの正歌劇の姿を確立した傑作です。
1673年、王室音楽総監督としてルイ14世の宮廷における舞台音楽上演の一切を掌握したリュリが、フランス語を使って
イタリアのオペラにも比しうる劇音楽形式を模索した《カドミュスとエルミオーヌ》は、カルタゴ建国の歴史を軸としながら
惹かれあう男女の恋が高雅な音楽展開に昇華され、フランス語の朗読がそのまま音楽となったかのような自然な音運びで
演劇・音楽・舞踏の融合が達成された傑作です。のちに抒情悲劇(トラジェディ・リリーク)と呼ばれることになる序幕付き全5幕の「型」を
確立した作品ともなりました。
 この序曲は明確にフランス風序曲の体を成しています。緩-急-緩による構成です。
緩は4拍子で急は3拍子で書かれています。急の部分はフーガ的ではありますが、調的応答がない点、フーガやフーゲッタとは呼べず、
ポリフォニックな要素をもつ音楽というにとどまります。序曲の対照性、4拍子と3拍子は聴いただけでも分かります。

リュリは費用が莫大であるにも関わらず、王室の支援の対象ではなかった歌劇の上演を試みるため、
建築家カルロ・ヴィガラニ(Carlo Vigarani)と提携して自前の劇場を設立して歌劇の上演にも熱心に取り組みました。
1673年初演の音楽悲劇『カドミュスとエルミオーヌ』は大成功を収め、王自ら観劇に訪れるほどでした。

「トラジェディ・アン・ミュジーク」、あるいは「トラジェディ・リリーク」(叙情悲劇)と呼ばれる
フランス・オペラが成立したのは17世紀末です。
その立役者が、リュリと台本作家フィリップ・キノーでした。
彼らのコラボレーションによる最初(リュリのオペラ第一作)が、この《カドミュスとエルミオーヌ》。
この作品がフランス・オペラの歴史をひらき、さらにその後に作られた彼らの十数作のオペラが、
フランス・オペラの基本的な型を確立したのです。

フランス・オペラの基本的な型――すなわち、①主題を悲劇に求め、②序曲に始まり、プロローグと5幕で構成される、
というその型は、リュリの死後もオペラ作曲家たちによって遵守されていくことになります。
マラン・マレ、アンドレ・カンプラ、そしてまた、ラモーもこの型を忠実に守っています。
その意味で、ラモーのオペラは、リュリに始まるフランス・オペラの伝統の直系に位置付けられるものであると言えます。

リュリの影響力は、宮廷舞曲そのものの様式にも急激な革命をもたらしました。それまで支配的だった緩やかで荘重な動きに代わって、
急速な動きの舞曲をリュリが採り入れたからです。リュートやクラヴサンを始めとする器楽曲の発展も重なり、
ブレ、ガヴォット、ジーグ、パスピエ、メヌエット、サラバンド、シャコンヌなど新しい舞曲が流行する一方で、
中世からルネサンスを経て受け継がれてきたいくつかの舞曲は流行おくれとなって廃れました。

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  2021/05/29   animato

クラリネット四重奏 アダージョG Dur(グラスハーモニカのための) K.356 K6.617a ハ長調

クラリネット四重奏 アダージョG Dur(グラスハーモニカのための) K.356 K6.617a ハ長調
Adagio C-Dur K.356 K6.617a
Wolfgang Amadeus Mozart

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
原調はハ長調です。
サックス四重奏版、木管四重奏版、金管四重奏版は発売中です。

珍しい楽器のためのモーツァルト作品をコンサートピースに、ぜひどうぞ。

クラリネット四重奏 アダージョG Dur(グラスハーモニカのための) K.356 K6.617a ハ長調
Adagio C-Dur K.356 K6.617a
Wolfgang Amadeus Mozart

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グラスハーモニカの女流名演奏家キルヒゲスナー嬢のために。 
1791年8月19日ウィーン・ケルントナートーア劇場での彼女の演奏会のために
「グラスハーモニカ五重奏曲 アダージョとロンド」(K.617)を作曲しましたが、この曲はそのときのアンコール用だとされています。

同じ調性の小アダージョ(K.356)は、明らかにこの女流名手の「アンコール」用に作られたのである。
マリアンネは2つの曲をヨーロッパ中に持ってまわり、ロンドンでは格別に喜ばれたにちがいない。
[アルフレート・アインシュタイン] p.368

キルヒゲスナー(Maria Anna Antonia Kirchgasner, 愛称マリアンネ Marianne, 1769~1808)はカールスルーエの
宮廷楽長シュミットバウアー(Joseph Aloys Schmittbaur, 1718~1809)の弟子です。 
4歳のときに失明しましたが、18世紀にヨーロッパで大流行していたグラスハーモニカという楽器と出会い、
その演奏で有名となりました。 
シュミットバウアーが製作したグラスハーモニカを使って、各地を巡演していましたが、1791年6月からウィーンで演奏会を開いています。 
モーツァルトもそれを楽しみにしていて、6月13日にブルク劇場で予定されていたコンサートが
とり止めになった(実際は10日に変更されて、モーツァルトは聞きそこなった)ことを残念がっていました。

このグラスハーモニカの成り立ちに関わって、ヨーロッパでは指を水で濡らしグラスのふちをこするという演奏方法が確立されていきました。
その音の響きはとても魅力的だったためこの楽器のために作曲をする作曲家も現れるようになります。

楽器に注目が集まるようになるとその楽器をより良くしようという思いや、もっとできることを増やしたいなどという
気持ちも芽生えてきます。そして改良されてできた楽器がグラス・ハーモニカです。

グラス・ハーモニカはベンジャミン・フランクリンというアメリカの政治家が1761年に発明しました。
これまでできなかったことが改良されたことによってできるようになりました。

グラス・ハープ(ミュージカル・グラス)が最初に存在していて、それをヒントに改良されたものが
グラス・ハーモニカです。グラス・ハープには演奏する時に様々な苦労がありました。

まず1つ目は音程の調整をしなくてはいけないということです。音程はワイングラスの大きさやワイングラスに入れる水の量で
調整します。それを音階順に並べる作業をしていきます。

とても大変そうですよね…。演奏中にアクシデントがあってグラスを倒してしまった場合はもう演奏できなくなります。
そして2つ目は常に指先を乾かないようにしておかなくてはいけないということです。
指先が濡れていないと音がならなくなってしまうので演奏の途中で指を湿らせる動作が必要です。

これもタイミング良くやらないといけません。演奏する場所やその日の気温、季節、
自分の手の状態などで多少変化するので、これもなかなか難しい点です。

そして最後にこのグラス・ハープは音が変わるときは触るグラスを変えなくてはいけないので
あまり速い動きは不得意な楽器で、1人で同時に出せる音も限られてしまうというのが欠点です。

これらの欠点をグラス・ハーモニカでは改良しました。
改良されたことによりワイングラスに水を入れて音程を調整する必要がなくなり、
楽器自体が濡れている状態になるためわざわざ指先を濡らす必要もなくなりました。
(楽器の作りによっては濡らす必要があります。)
そして複数の音を同時に出すこともできるようになり速い音型も演奏可能になりました。

グラス・ハーモニカ(アルモニカ)は
ワイングラスを使っている限り問題は解決しないので、大きさの違う半球状のガラスの中央に穴を開けて組み合わせ、
軸に通して箱の中へ横にしてセットします。軸は足踏みペダルと連動していて、
ペダルを踏むとガラスが回転する仕組みになっています。(現在ではモーターで動くものもあるようです。)
箱の中は水をはれるようにしてあり、回転したガラスが常に濡れている状態を作り出すことに成功しました。

ガラスが色分けされており、その色で音を見分けているそうです。
演奏の仕方はピアノを弾いているような感じで1本の指で1つの音を演奏することが可能になっています。
この楽器を発明したフランクリンは「アルモニカ」と名付けましたが、グラス・ハーモニカまたは
グラス・アルモニカと呼ばれることが多いようです。

モーツァルトはこの他にも
「グラス・ハーモニカ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロのためのアダージョとロンド ハ短調」K.617を作曲しています。
これらの作品はマリアンネ・キルヒゲスナーのために作曲したと言われています。彼女はグラス・ハーモニカの名手だったそうです。
この楽器に魅せられた作曲家は他にもベートーヴェン、ドニゼッティ、R・シュトラウス、サン=サーンスなどの大作曲家がいます。
彼らは、この楽器を指定して作曲しています。

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  2021/05/28   animato

木管五重奏ショパン ワルツ(19曲) 第10番

木管五重奏ショパン ワルツ(19曲) 第10番 Op.69-2
19 waltzes Valse No.10 h-moll Op.69-2 CT216
Frederic Chopin

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
Bsn.はBs.Cl.に変更可能。
Bs.Cl.(Bsn.)パート譜はセットに同梱しています。
クラリネット五重奏版、サックス五重奏版、金管五重奏版が別途発売中です。

ショパンの色彩豊かな名曲をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。
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木管五重奏ショパン ワルツ(19曲) 第10番 Op.69-2
19 waltzes Valse No.10 h-moll Op.69-2 CT216
Frederic Chopin

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ワルツ第10番ロ短調作品69-2は、フレデリック・ショパンが1829年に作曲したワルツです。
死後の1852年に友人のユリアン・フォンタナにより出版されました。
ショパンが19歳のときの作品で構成は簡潔ながら、その美しい旋律とスラヴ的な憂いのある曲想に、ショパン後年の円熟を予感させます。
第9番「別れのワルツ」と同様に、感傷的にすぎることから生前の発表が控えられたとされています。

ショパンの『ワルツ第10番op.69-2』は、その感傷的で情緒的な旋律の中に、どこか舞曲らしい雰囲気の漂う曲です。
ショパンのワルツにもいろいろな作品がありますが、その中でもこの曲はわりと簡単なほうだと言えます。
現存しているショパンのワルツの中ではもっとも早い時期の1829年に作曲されました。ポーランド時代である1829年から1830年の間に、
ショパンは5つのワルツを残していて、これらの曲はショパンの死後、姉のルドヴィカが「未出版作品リスト」に含めて、
その後それぞれ出版されたものです。

初版譜や、残された写譜家不明の手稿譜の多様さから、ショパンが様々な形で試行錯誤していたことが分かります。
曲構成はいずれも単純な三部形式ですが、初期の写譜およびポーランド初版がA-A’-B-Aの形とするならば、フォンタナ版はA-A’-B-A-A’と再現部が引き延ばされ、
ショパンの特徴であるいびつな対称性が修正されてしまっています。また写譜と各初版譜で異なるのは、冒頭嬰へ音の扱いです。
すなわち初版譜では、アウフタクトで一拍早く始まるこの音を、次の小節へとタイでつなげていますが、初期の写譜に基づく版では、
打ち直したりアウフタクトにアクセントをつけるなど多彩です。それだけショパンが最初の一音を大切にしていたということでしょう。

初期のワルツが集中的に作曲された1829年、まだ19歳のショパンはワルシャワ音楽院の歌姫コンスタンツァにはじめての恋をしていました。
友人ティテュスとのウィーン旅行から戻った10月3日、「僕にとっては不幸なことかもしれないが、僕はすでに理想のひとを見つけた」と
ティテュスに打ち明けています。1829年から30年にかけて作曲された8つの歌曲はいずれも恋の不安と憧れを歌っていて、恋の病にとらわれた青年の
悩ましげな「うた」はこのロ短調のワルツにも脈づいています。

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  2021/05/27   animato

金管五重奏「ファイブ・ステップ・ワルツ」

金管五重奏「ファイブ・ステップ・ワルツ」
Five Step Waltz
ジョン・M・ロレッツ
John M. Loretz (1840-1912)

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
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アメリカの隠れた名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

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Five Step Waltz
ジョン・M・ロレッツ
John M. Loretz (1840-1912)

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https://youtu.be/y4FDv5m5hvA

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「ファイブ・ステップ・ワルツ」はピアノのための小品で、ロレッツの豊かで旋律の自然な流れの音楽を
十分に感じ取れる秀作です。

ジョン・M・ロレッツは家族とともに9歳の時にフランスからアメリカへ渡った作曲家です。
アメリカのオルガニストでドラマチックな作風の作曲家です。
アメリカではピアニストとしてコミックオペラでデビューし、その豊かで旋律の自然な流れの音楽とユーモアで好評を博しました。
ブルックリン・フィルハーモニック・ソサエティや、いくつかの教会のオルガニストを務めています。
ブルックリン、パーク劇場の指揮者、ニューヨークのバンドマスター、オペレッタなどでも活躍しました。
聖ステファン教会(ニューヨーク市)、続いてクリントンアベニュー会衆教会(ブルックリン)でオルガニストを務めました。 
1880年代初頭にオルガニストを引退しました。

時はさかのぼり、彼の父であるジョン・B・ロレッツは1812年にフランスのアルザス・ロレーヌ地方のミュルーズで生まれました。
少年の頃、彼は建築家であった父親のもとで大工の見習いをしていました。12歳になる頃には音楽に強い興味を示し、
ミュルーズの大聖堂のオルガニストに弟子入りしました。ジョンが大聖堂のオルガニストになったのは19歳の時で、
13年間務めました。ジョン・M・ロレッツはミールハウゼンで1840年に生まれました。父の影響で音楽豊かな幼少期を過ごしました。
ロレッツ氏はミュルーズ大学の教授となり、1848年の革命の際には、教区の共和党代表に選出されました。
ロレッツ氏は、ルイ18世に強く反対した共和党を支持したため、1849年に家族とともに国外に出なければなりませんでした。

アメリカに渡り、ニューヨークのブルックリンに来て音楽協会で活躍し、すぐにニューヨークの聖ステファン教会のオルガニストに任命されました。
同教会を離れた後は、ブルックリンの「ボディントン博士教会」(クリントン・アベニュー集会教会)のオルガニストとなりました。
1881年にボディントン博士が亡くなると、ロレッツ氏は辞職し、音楽教育に専念しました。
ジョン・ロレッツは水彩風景画の画家としても活躍し、その多くはニューヨークで展示されました。

ジョン・B・ロレッツと彼の妻には3人の息子がいました。オペラ「バグダッドの真珠」のオルガニストで作曲家のジョン・M・ロレッツ、
商人のアルバート・ロレッツ、ブルックリン水道のエンジンを作ったエンジニアのアーサー・ロレッツです。
ジョン・ロレッツは1887年5月12日、75歳で自宅で亡くなりました。
彼の死に際の願いは「花に埋葬されたい」というもので、その願いは叶えられました。
こうして父から息子へ受け継がれた音楽がアメリカで花開くこととなったのです。

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  2021/05/26   animato

管楽器と打楽器のための12重奏「シエリト・リンド」(Cielito Lindo) 

管楽器と打楽器のための12重奏「シエリト・リンド」(Cielito Lindo) 
Mexican folk song

編成はフルート2本、クラリネット2本、バスクラリネット、トランペット2本、トロンボーンまたはユーフォニアム、
エレキベースまたはチューバ、ドラムス(シンバル、ベースドラム)、パーカッション(タンバリン、クラベス、トライアングル)2名です。

クラリネットはオーボエに変更可能です。トランペット2ndはホルンに変更可能です。
バスクラリネットはファゴットやバリトンサックスに変更可能です。
トロンボーンまたはユーフォニアムはファゴットやテナーサックスに変更可能です。
最大12名の奏者で演奏できます。パーカッションは省略可能(この場合は10名)です。
エレキベースとチューバを重ねると13名になります。

陽気なメキシコの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

管楽器と打楽器のための12重奏「シエリト・リンド」(Cielito Lindo) 
Mexican folk song

編成はフルート2本、クラリネット2本、バスクラリネット、トランペット2本、トロンボーンまたはユーフォニアム、
エレキベースまたはチューバ、ドラムス(シンバル、ベースドラム)、パーカッション(タンバリン、クラベス、トライアングル)2名です。

クラリネットはオーボエに変更可能です。トランペット2ndはホルンに変更可能です。
バスクラリネットはファゴットやバリトンサックスに変更可能です。
トロンボーンまたはユーフォニアムはファゴットやテナーサックスに変更可能です。
最大12名の奏者で演奏できます。パーカッションは省略可能(この場合は10名)です。
エレキベースとチューバを重ねると13名になります。

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「シエリト・リンド」 (Cielito Lindo) は、メキシコで古くから親しまれている歌です。
1882年にキリノ・メンドーサ・イ・コルテス (Quirino Mendoza y Cortes)により作られました。
この歌は、非公式にメキシコを象徴する歌であるとされ、特に国外においてメキシコ人が集まると
この歌を歌って同郷である事を確認することがよくあります。FIFAワールドカップなどの国際的なスポーツイベントの際には、
メキシコチームを応援する曲として歌われます。
マリアッチがこの歌を演奏することが多いです。ペドロ・バルガス (Pedro Vargas)やルイス・アギラル (Luis Aguilar)といった、
メキシコを代表する歌手の持ち歌としても知られています。
また、有名なメキシコ映画『3人のガルシア』(Los tres Garcia)に使われた曲としても知られています。
この曲は、イギリスで1957年にヒットしたアルマ・コーギャン (Alma Cogan)による "You, me, and Us"にも使われています。

キリノ・メンドーサ・イ・コルテスの伝記によると、彼は山に出かけたときに、ほくろのある女性を見てこの詩を着想したとされています。
彼がこの曲と詩の作者である事は確かですが、この詩はスペインの古い歌と似ていて、それに何らかの影響を受けたことは間違いありません。
その時代の女性達は、髪を三つ編みにしてピンと櫛でそれを頭の上に留めていました。歌詞の"sierra morena"(褐色の山)というのは、
この髪の事を指しているのであり、女性の肌のことを指しているのではありません。

歌のタイトルである"Cielito Lindo"というのは、親愛の言葉であり、特定の場所を示す意味や、天国を示す意味はありません。
(訳注: "cielito"は「空」「天国」などの意を持つ言葉ですが、ここでは単に「素敵なもの」の意で使われています。"lindo"は「美しい」の意味です。)
1882年にキリノ・メンドーサ・イ・コルテスによって作られたメキシコの古い歌曲で、メキシコでは「第二の国歌」と呼ばれるほど愛唱されています。
いかにもラテン的な陽気なメロディーなので聴き覚えのある人も多いでしょう。
原題の"Cielito Lindo"は直訳するとスペイン語で「美しい空」という意味ですが、
ここでは比喩的に「愛しい人よ」のような親愛を表す言葉として使われています。

歌詞(スペイン語)    
De la sierra morena,
cielito lindo, vienen bajando
Un par de ojitos negros,
cielito lindo, de contrabando.
(以下コーラス)
!Ay! !ay! !ay! !ay!, !canta y no llores!
Porque cantando se alegran,
cielito lindo, los corazones.
Ese lunar que tienes,
cielito lindo, junto a la boca
No se lo des a nadie,
cielito lindo, que a mi me toca.
(コーラス)

De tu casa a la mia,
cielito lindo, no hay mas que un paso
Ahora que estamos solos,
cielito lindo, dame un abrazo
(コーラス)

Una flecha en el aire,
cielito lindo, lanzo cupido
Y como fue jugando,
cielito lindo, yo fui el herido
(コーラス)

日本語訳

その黒髪から
素敵だな、その下には
黒い瞳が2つ
素敵だな、秘密のもの
(以下コーラス)
アイ、アイ、アイ、アイ、歌って!泣かないで!
歌えば元気になるよ
素敵だな、その真心
その髪留めも
素敵だな、その口も
誰にも渡しちゃだめだよ
素敵だな、僕に触れて
(コーラス)

君の家から僕の家までは
素敵だな、一歩もないんだよ
さあ二人きりになった
素敵だな、抱きしめておくれ
(コーラス)

空を飛ぶ矢
素敵だな、キューピッドが射たんだ
そしていたずらに
素敵だな、僕に当たった
(コーラス)

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  2021/05/25   animato

サックス四重奏 ガブリエリ :4声のカンツォーナ・ペル・ソナール第1番

サックス四重奏 ガブリエリ :4声のカンツォーナ・ペル・ソナール第1番
(Canzon Prima a 4)C.186(K.C.43)(1608)

編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
ヴェネツィア楽派の壮麗な名曲をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

サックス四重奏 ガブリエリ :4声のカンツォーナ・ペル・ソナール第1番
(Canzon Prima a 4)C.186(K.C.43)(1608)

編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
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参考音源
https://youtu.be/Ar8Hg6RH-Mk

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

ジョヴァンニ・ガブリエリ(c1554/1557~1612)は、ヴェネツィア楽派のポリフォニー音楽を語る上で最重要の作曲家の一人です。
ガブリエリの「4声のカンツォーナ・ペル・ソナール第2番」は、1608年に出版された作品です。
現在でも金管楽器や木管楽器で頻繁に演奏されています。

ジョヴァンニ・ガブリエーリは、当時流行の多くのジャンルで作曲したにもかかわらず、明らかに合唱のための宗教曲と器楽曲を好んでいました。
声楽のための世俗曲は、すべてかなり初期の作品です。後半生においてガブリエーリは、声楽と器楽のための宗教曲に専念して、
音響効果を最大限に追究しました。

聖マルコ大寺院のジョヴァンニ・ガブリエーリに前後する作曲家と同じように、彼もまたこの大寺院の異例な空間配置を利用しようとしようとしました。
左右両陣の互いに向き合う聖歌隊席(と、それぞれに1つずつしつらえられたオルガン)が、著しい空間効果――エコーやディレイ、
一種のステレオ効果――が得られるのです。

ほとんどのジョヴァンニ・ガブリエーリの作品は、合唱集団ないしは器楽集団が、まずは左手から聞こえ、
それを右手の音楽家集団が追うというように、一種のアンティフォナ様式によっています。このような分割合唱様式は、数十年来の伝統があり、
少なくともヴェネツィアにおいて開祖はおそらくアドリアン・ヴィラールトであったにせよ、ジョヴァンニ・ガブリエーリは、
楽器法において二つ以上のグループを厳密に方向付けることにより、器楽集団や声楽集団の利用を、細心の注意をもって決定した
最初の作曲家となったのです。

聖マルコ大寺院のアコースティックはこの400年の間にほとんど変化していないので、楽器は、適切に配置すれば、
遠い地点でも完全に明晰に聞き分けることができます。したがって、たとえば弦楽器の独奏者と金管楽器の集団というような楽器編成は、
文字にすると奇妙に見えても、聖マルコ大寺院で響かせてみるなら、完璧なバランスを保っているのです。
ガブリエーリは楽器の活用においてだけでなく、強弱記号の展開においても独創的でした。
《ピアノとフォルテのソナタ Sonata pian' e forte》は、おそらく強弱法を用いた最初期の作品です。
しかもその上、通奏低音を用いた最初の作曲家の一人でもありました。通奏低音は、1602年にロドヴィコ・ヴィアダーナの曲集によって
一般化した作曲技法だったからです。 

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  2021/05/24   animato

木管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)F dur

木管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)F dur
Nimrod (from Enigma Variations)
Edward Elgar/1857-1934

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
Ob.をCl.で演奏するパート譜をセットに同梱しています。
Bsn.をBs.Cl.で演奏するパート譜をセットに同梱しています。
クラリネット五重奏版、サックス五重奏版、金管五重奏版は発売中です。

バロック期の壮麗な名曲をコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。
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木管五重奏 ニムロッド(「エニグマ変奏曲」より第9変奏)F dur
Nimrod (from Enigma Variations)
Edward Elgar/1857-1934

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Ob.をCl.で演奏するパート譜をセットに同梱しています。
Bsn.をBs.Cl.で演奏するパート譜をセットに同梱しています。
クラリネット五重奏版、サックス五重奏版、金管五重奏版は発売中です。

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参考音源
https://youtu.be/7Tnziyq3D4g

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

『威風堂々』などでも知られるエドワード・エルガーの代表作の一つ、オーケストラのための変奏曲『エニグマ変奏曲』。
『エニグマ変奏曲』における変奏14曲には、楽譜上にそれぞれサブタイトル的なイニシャルや人名・愛称などが付記されていますが、
第9変奏では、エルガーの親友アウグスト・イェーガー(August Jaeger)の愛称「ニムロッド Nimrod」が記されました。
第9変奏「Nimrod」 アダージョ、4分の3拍子、変ホ長調。 この変奏曲の中で最も有名で、アンコールピースとして単独で演奏されることも多い曲です。
親友のイエーガーという名は、ドイツ語で「狩人」という意味があり、旧約聖書に登場する狩りの名手「ニムロデ」になぞらえて付けられました。
イエーガーは音楽誌の編集者で、スランプに陥ったエルガーのことを勇気づけ、励まし続けたエルガーにとってかけがえのない存在でした。
イエーガーは落ち込むエルガーに、同じく度重なるスランプと戦い続けた大作曲家ベートーベンを引き合いに出して、エルガーをスランプの淵から救い出しました。
この曲には、そんな2人の想い出の曲として、ベートーベンの〈月光〉の第2楽章の主題がエッセンスとして散りばめられています。
穏やかで感動的な曲調のため、単独で取り上げられることも多い曲です。F.フェネル編曲による吹奏楽版があります。
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  2021/05/23   animato

金管四重奏 アダージョEs Dur(グラスハーモニカのための) K.356

金管四重奏 アダージョEs Dur(グラスハーモニカのための) K.356 K6.617a ハ長調
Adagio C-Dur K.356 K6.617a
Wolfgang Amadeus Mozart

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.です。
原調はハ長調です。
サックス四重奏版、木管四重奏版、クラリネット四重奏版は発売中です。

珍しい楽器のためのモーツァルト作品をコンサートピースに、ぜひどうぞ。

金管四重奏 アダージョEs Dur(グラスハーモニカのための) K.356 K6.617a ハ長調
Adagio C-Dur K.356 K6.617a
Wolfgang Amadeus Mozart

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.です。
原調はハ長調です。
サックス四重奏版、木管四重奏版、クラリネット四重奏版は発売中です。

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

グラスハーモニカの女流名演奏家キルヒゲスナー嬢のために。 
1791年8月19日ウィーン・ケルントナートーア劇場での彼女の演奏会のために
「グラスハーモニカ五重奏曲 アダージョとロンド」(K.617)を作曲しましたが、この曲はそのときのアンコール用だとされています。

同じ調性の小アダージョ(K.356)は、明らかにこの女流名手の「アンコール」用に作られたのである。
マリアンネは2つの曲をヨーロッパ中に持ってまわり、ロンドンでは格別に喜ばれたにちがいない。
[アルフレート・アインシュタイン] p.368

キルヒゲスナー(Maria Anna Antonia Kirchgasner, 愛称マリアンネ Marianne, 1769~1808)はカールスルーエの
宮廷楽長シュミットバウアー(Joseph Aloys Schmittbaur, 1718~1809)の弟子です。 
4歳のときに失明しましたが、18世紀にヨーロッパで大流行していたグラスハーモニカという楽器と出会い、
その演奏で有名となりました。 
シュミットバウアーが製作したグラスハーモニカを使って、各地を巡演していましたが、1791年6月からウィーンで演奏会を開いています。 
モーツァルトもそれを楽しみにしていて、6月13日にブルク劇場で予定されていたコンサートが
とり止めになった(実際は10日に変更されて、モーツァルトは聞きそこなった)ことを残念がっていました。

このグラスハーモニカの成り立ちに関わって、ヨーロッパでは指を水で濡らしグラスのふちをこするという演奏方法が確立されていきました。
その音の響きはとても魅力的だったためこの楽器のために作曲をする作曲家も現れるようになります。

楽器に注目が集まるようになるとその楽器をより良くしようという思いや、もっとできることを増やしたいなどという
気持ちも芽生えてきます。そして改良されてできた楽器がグラス・ハーモニカです。

グラス・ハーモニカはベンジャミン・フランクリンというアメリカの政治家が1761年に発明しました。
これまでできなかったことが改良されたことによってできるようになりました。

グラス・ハープ(ミュージカル・グラス)が最初に存在していて、それをヒントに改良されたものが
グラス・ハーモニカです。グラス・ハープには演奏する時に様々な苦労がありました。

まず1つ目は音程の調整をしなくてはいけないということです。音程はワイングラスの大きさやワイングラスに入れる水の量で
調整します。それを音階順に並べる作業をしていきます。

とても大変そうですよね…。演奏中にアクシデントがあってグラスを倒してしまった場合はもう演奏できなくなります。
そして2つ目は常に指先を乾かないようにしておかなくてはいけないということです。
指先が濡れていないと音がならなくなってしまうので演奏の途中で指を湿らせる動作が必要です。

これもタイミング良くやらないといけません。演奏する場所やその日の気温、季節、
自分の手の状態などで多少変化するので、これもなかなか難しい点です。

そして最後にこのグラス・ハープは音が変わるときは触るグラスを変えなくてはいけないので
あまり速い動きは不得意な楽器で、1人で同時に出せる音も限られてしまうというのが欠点です。

これらの欠点をグラス・ハーモニカでは改良しました。
改良されたことによりワイングラスに水を入れて音程を調整する必要がなくなり、
楽器自体が濡れている状態になるためわざわざ指先を濡らす必要もなくなりました。
(楽器の作りによっては濡らす必要があります。)
そして複数の音を同時に出すこともできるようになり速い音型も演奏可能になりました。

グラス・ハーモニカ(アルモニカ)は
ワイングラスを使っている限り問題は解決しないので、大きさの違う半球状のガラスの中央に穴を開けて組み合わせ、
軸に通して箱の中へ横にしてセットします。軸は足踏みペダルと連動していて、
ペダルを踏むとガラスが回転する仕組みになっています。(現在ではモーターで動くものもあるようです。)
箱の中は水をはれるようにしてあり、回転したガラスが常に濡れている状態を作り出すことに成功しました。

ガラスが色分けされており、その色で音を見分けているそうです。
演奏の仕方はピアノを弾いているような感じで1本の指で1つの音を演奏することが可能になっています。
この楽器を発明したフランクリンは「アルモニカ」と名付けましたが、グラス・ハーモニカまたは
グラス・アルモニカと呼ばれることが多いようです。

モーツァルトはこの他にも
「グラス・ハーモニカ、フルート、オーボエ、ヴィオラ、チェロのためのアダージョとロンド ハ短調」K.617を作曲しています。
これらの作品はマリアンネ・キルヒゲスナーのために作曲したと言われています。彼女はグラス・ハーモニカの名手だったそうです。
この楽器に魅せられた作曲家は他にもベートーヴェン、ドニゼッティ、R・シュトラウス、サン=サーンスなどの大作曲家がいます。
彼らは、この楽器を指定して作曲しています。

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  2021/05/22   animato