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2024年02月

サックス四重奏 カンツォン第3番 ラ・ポンポナッツァ

サックス四重奏 カンツォン第3番 ラ・ポンポナッツァ
ノヴァ・ミュージセス・オーガニカ・タブラトゥーラ第3巻から
アドリアーノ・バンキエリ
Canzoni 3. La Pomponazza
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
Adriano Banchieri

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
木管四重奏、クラリネット四重奏、金管四重奏版は発売中です。

イタリア・バロックの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス四重奏 カンツォン第3番 ラ・ポンポナッツァ
ノヴァ・ミュージセス・オーガニカ・タブラトゥーラ第3巻から
アドリアーノ・バンキエリ
Canzoni 3. La Pomponazza
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
Adriano Banchieri

編成はソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
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https://youtu.be/iEw07gvtYoQ

Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

アドリアーノ・バンキエリ(Adriano Banchieri)は、イタリアの作曲家であり、16世紀末から17世紀初頭にかけて活動した人物です。
彼は音楽家だけでなく、作曲家、詩人、劇作家、音楽理論家としても知られています。

「Canzoni 3. La Pomponazza」は、バンキエリが1597年に作曲した器楽曲の1つです。
"La Pomponazza"はイタリア語で「ふわふわの」や「もふもふの」といった意味で、
この楽曲が軽快で陽気な性格を持っていることを示しています。
この曲は、その時代のイタリアの器楽音楽様式である「カンツォーネ」という形式に基づいています。
カンツォーネは、器楽的な舞曲や歌曲の要素を組み合わせたもので、楽しい雰囲気や踊りのリズムが特徴です。

この曲は、華やかで軽快なメロディとリズムを持ち、楽しい雰囲気を楽しむために作られたものと考えられます。
バンキエリは、作曲家としての技術とともに、ユーモアや愉快な音楽表現を大切にしており、そのことが彼の作品の特徴とされています。

この曲は、バロック初期のイタリアにおける宗教音楽や多声歌曲の様式を取り入れながらも、軽快で明るいリズムやメロディが特徴です。
通常、この曲は声楽と器楽アンサンブル(通常はリュートやヴィオラ・ダ・ガンバなど)によって演奏されます。
簡潔な構造や明るい旋律、そして時には遊び心のある音楽的な要素が、聴衆を楽しませるために組み込まれています。

「Canzoni 3. La Pomponazza」は、Banchieriがその時代において非常に人気のある作曲家であったことを示す優れた例であり、
彼の音楽の魅力や多様性をよく示しています。

●アドリアーノ・バンキエリ(Adriano Banchieri)は、イタリアのルネサンスからバロック初期にかけて活動した音楽家で、
作曲家、作曲理論家、教育者として知られています。

生涯と経歴: 1568年9月3日にボローニャで生まれ、1634年4月24日に同地で亡くなりました。彼はフランシスコ会の修道士でもありました。
ボローニャでは音楽教育を受け、その後は多くの異なる職業に従事しましたが、音楽が彼の主な関心事でした。

作曲家としての業績: バンキエリは宗教音楽や世俗音楽の両方で作曲を行いました。
特に彼の世俗音楽は、コメディア・デッラルテと呼ばれるイタリアの舞台芸術に影響を受けており、笑いと軽妙な雰囲気が特徴です。
彼は多声音楽や器楽曲、宗教的なモテット、ミサ曲、モテット集などを作曲しました。

コメディア・デッラルテとの関わり: バンキエリはコメディア・デッラルテの音楽化に貢献しました。
彼はこの舞台芸術に音楽的な要素を取り入れ、劇中歌や合唱、ダンスを提供しました。
特に、彼の作品「La pazzia senile」や「Il Zabaione musicale」などが知られています。

音楽理論家としての業績: バンキエリは音楽理論の分野でも活躍し、いくつかの著作を執筆しました。
彼の著作『重唱音楽のための新しいルール』("L'organo suonarino")は、当時の器楽音楽に関する重要な文献とされています。
この著作では、器楽奏法や楽器の使い方について詳細に記述されています。

教育者としての影響: バンキエリはボローニャの修道院で音楽教育を担当し、多くの学生に音楽を教えました。
彼の教育的な活動は音楽の普及と発展に貢献しました。

アドリアーノ・バンキエリは、その多才な業績により、イタリア音楽史の中で重要な存在とされています。
彼の音楽は、ルネサンスからバロックへの移り変わりの時代の特徴を反映しており、その多様性と創造性が称賛されています。

●カンツォンはルネサンスからバロック期にかけてのイタリアの音楽形式で、通常は声楽曲で、多声の合唱やソロ、器楽のために作曲されました。
カンツォンは軽快なリズムや旋律を特徴とし、しばしば愉快で軽妙な気分を醸し出すことが求められました。

アトリエ・アニマート
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  2024/02/29   animato

鍵盤打楽器とベース四重奏 クレオファ:S.ジョプリン 

鍵盤打楽器とベース四重奏 クレオファ:S.ジョプリン 
Cleopha (March and Two-Step)
Scott Joplin

編成はシロフォンまたはグロッケン、ヴィブラフォン、マリンバ、コントラバスです。
木管五重奏、クラリネット五重奏、金管五重奏、サックス五重奏版は発売中です。

弾むように楽しい雰囲気のラグタイムをコンサートピースの小品に、ぜひどうぞ。

鍵盤打楽器とベース四重奏 クレオファ:S.ジョプリン 
Cleopha (March and Two-Step)
Scott Joplin

編成はシロフォンまたはグロッケン、ヴィブラフォン、マリンバ、コントラバスです。
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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

この曲は1902年にS.ジョプリンによって作曲されました。 Cleophaとはクレオパトラを意味します。
この曲は、コメディ・コンピレーション、ブルーパーズビデオやワイルド・ウェストの雰囲気にぴったりで、
モノクロの無声映画を描いた面白いビデオによく使われている曲です。この曲は、ラグタイムスタイルの典型的な音である
「ホンキートンクピアノ」がよく似合う曲でもあります。
1902年は、3年前に出版された「メイプル・リーフ・ラグ」以来、ソロの演奏がほとんどなかったジョプリンにとって、
実に多作な年でした。セントルイスに完全に定住した当時、この町のラグタイムに影響を受け、作曲をする時間の増加したことが、
この急増に拍車をかけたのでしょう。1902年の彼の作品のほとんどはピアノ・ラグでしたが、この年の初期の作品として、
この興味深いマーチがあります。この曲は、意外にもジョン・スタークから出版されていません。
1901年から1902年にかけては、ジョプリンがスタークと対立していた時期です。1901年末、彼はセントルイスでシャッティンガー・ミュージックから
有名な『イージー・ウィナーズ』を出版させました。同時期の作品に「ピーチェリン・ラグ」があります。
冒頭は明らかにはっきりとしたなマーチです。Bパートではシンコペーションの傾向が見られますが、トリオは再びな行進曲に戻ります。
終盤にかけては、はところどころでリズムのパターンに柔軟性が見られます。
クレオファはこの時期の他の作品のように広く知られることはありませんでした。
シンコペーションをあまり使わない行進曲の特徴があるので、速めのテンポで演奏してください。

スコット・ジョプリンはアメリカ黒人が作り上げた音楽スタイル「ラグタイム ragtime」の中で、
最も良く知られている作曲家/ピアニストです。
明治維新の年にテキサス州テキサカーナで生まれ、1917年、ニューヨークで亡くなりました。
1885年から1893年にかけてはセントルイスのナイト・クラブで演奏し、90年代にはミズーリ州のセダリアで
ザ・クイーン・シティ・ニグロ・バンドでコルネットを吹いていました。
93年には、シカゴ万博にも出演しています。

当時のアメリカでは、楽曲はシート・ミュージック(楽譜)の売り買いによって世間に広まりましたが、
ジョプリンも例外ではなく「Please Say You Will」「Picture of Your Face」など自作曲の権利を売っていました。
彼にとって初めてのラグタイム曲となる「Original Rags」(1899年)も同様でした。
しかし、彼の代表作「メイプル・リーフ・ラグ Maple Leaf Rag」は印税契約という、当時の黒人としては異例の方法が取られました。
そして、この契約を申し出たジョン・スターク(白人)と共同歩調を取ることによってスコット・ジョプリンは、
ラグタイムの象徴となりました。
ちなみに「メイプル・リーフ・ラグ」(1899年)のシート・ミュージックは、発売されたその年だけで7万5千部も売れました。
ジョプリンはその後、たくさんのラグタイム曲を出版しましたが、彼の望みはバレーやオペラなど「格の高いジャンル」で
認められることでした。このような彼の意識背景には、アメリカの黒人差別がありました。
ジョプリンはバレー曲「The Ragtime Dance」(1902年)、オペラ「The Guest of Honor」(03年)を作曲しましたが、
ことごとくが失敗に終わりました(「The Guest of Honor」は出版されなかった)。
そうこうしているうちに、ラグタイムに影響され、より黒人色の強いジャズが台頭しきました。
ラグタイムがアメリカ最初の「自国の音楽」として欧米で持て囃されたのは19世紀末から1920年あたりだと言われていますが、
ジョプリンはまさにその短い時代に世に出て、そして亡くなったミュージシャンでした。
1910年頃には彼は梅毒におかされ、17年に亡くなりました。

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  2024/02/28   animato

木管五重奏 6つの空想から「四月の牧歌」Op.87a No.1

木管五重奏 6つの空想から「四月の牧歌」Op.87a No.1
トマス・ダンヒル
1. An April Pastoral
Thomas Dunhill

編成はFl.、Ob.、Cl.2本、Bsn.です。
クラリネット五重奏、サックス五重奏、金管五重奏は発売中です。

のんびりとした牧歌的な風景を思わせる作品をぜひ味わってください。

木管五重奏 6つの空想から「四月の牧歌」Op.87a No.1
トマス・ダンヒル
1. An April Pastoral
Thomas Dunhill

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

「An April Pastoral」は、トマス・ダンヒル(Thomas Dunhill)によって作曲された楽曲で、Op.87a No.1という作品番号が付けられています。
トマス・ダンヒルは、イギリスの作曲家であり、19世紀末から20世紀初頭にかけて活動しました。
彼は室内楽、オペラ、歌曲、ピアノ曲などを作曲し、その作品はメロディアスで感情豊かなものが多いことで知られています。

6つの空想と題された組曲は次のように構成されています。
1. An April Pastoral「四月の牧歌」
2. Phyllis and Corydon「フィリスとコリドン」
3. A Gypsy Lullaby「ジプシーの子守唄」
4. By the Sunlit Stream「陽だまりの小川のほとりで」
5. Cowslip Meadow「ヤマブキソウの草原」
6. Sligo Fair (A Reel)「スライゴの祭」

「An April Pastoral」は、その名前からも分かるように、4月の田園風景を描いた楽曲です。
この曲は、春の訪れや自然の営みを音楽的に表現しています。ダンヒルの作品にはしばしば風景や情景描写が見られ、
聴衆に美しい音楽を通じてイメージを伝えることが特徴です。

一般的にトマス・ダンヒルの作品は繊細なメロディ、穏やかな雰囲気、そして感情の豊かさを持っています。
彼の音楽はロマンティックな要素が強く、情緒的な表現が特徴的です。

「An April Pastoral」Op.87a No.1を演奏したり聴いたりすることで、春の美しい風景や情感が音楽を通じて伝わってくることでしょう。
楽譜を手に入れて演奏してみることをおすすめします。

作曲家トマス・ダンヒル:
トマス・ダンヒル(1877年-1946年)は、イギリスの作曲家で、主に歌曲や室内楽を手がけました。
彼はイギリスの音楽教育者としても知られ、ロンドン王立音楽院で教鞭をとりました。
ダンヒルは、古典的なスタイルとロマンティックな要素を取り入れた作品を数多く作曲しました。

Early One Morningの歌詞とメロディー:
「Early One Morning」は、イギリスの伝統的な民謡を基にしています。
歌詞は、恋人たちの別れや悲しみを描いており、早朝に別れの瞬間が訪れる様子を描写しています。
メロディーはシンプルで美しく、感情的な内容を反映しています。

歌曲の特徴:
「Early One Morning」は、深い感情表現と情熱的な雰囲気が特徴です。歌詞の内容に合わせて、
メロディーはしばしば切なさや別れの寂しさを伝えるような旋律となっています。
ダンヒルは、ピアノ伴奏を通じて歌詞の雰囲気を強調し、感情を引き立てる効果的な楽曲構成を取り入れました。

使用される場面:
「Early One Morning」は、しばしばリサイタルやコンサートで演奏される歌曲として知られています。
また、映画やテレビ番組、舞台演劇などでも使用されることがあります。
その感情的な表現と美しいメロディーは、幅広い音楽的な文脈で愛されています。

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  2024/02/27   animato

クラリネット四重奏 カンツォン第2番 ラ・フェリシア風

クラリネット四重奏 カンツォン第2番 ラ・フェリシア風
ノヴァ・ミュージセス・オーガニカ・タブラトゥーラ第3巻から
アドリアーノ・バンキエリ
Canzoni 2. La Feliciana
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
Adrian Banchieri

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
金管四重奏、サックス四重奏、木管四重奏版は発売中です。

イタリア・バロックの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

クラリネット四重奏 カンツォン第2番 ラ・フェリシア風
ノヴァ・ミュージセス・オーガニカ・タブラトゥーラ第3巻から
アドリアーノ・バンキエリ
Canzoni 2. La Feliciana
Nova Musices Organicae Tabulatura Dritter Theil
Adrian Banchieri

編成はCl.3本、Bs,Cl.です。
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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

アドリアーノ・バンキエリ(Adriano Banchieri)は、イタリアの作曲家であり、16世紀末から17世紀初頭にかけて活動した人物です。
彼は音楽家だけでなく、作曲家、詩人、劇作家、音楽理論家としても知られています。

「Canzoni 2 La Feliciana」は、バンキエリが1597年に作曲した器楽曲の1つです。
この曲は、その時代のイタリアの器楽音楽様式である「カンツォーネ」という形式に基づいています。
カンツォーネは、器楽的な舞曲や歌曲の要素を組み合わせたもので、楽しい雰囲気や踊りのリズムが特徴です。

イタリアにおける「Felicia(フェリチア)」は、女性の名前であり、ラテン語の"felix"(幸福、幸せ)に由来しています。
そのため、Feliciaは「幸せな人」や「幸運な人」といった意味を持っています。
イタリアなどのラテン系の文化で一般的な名前の一つです。

この曲は、華やかで軽快なメロディとリズムを持ち、楽しい雰囲気を楽しむために作られたものと考えられます。
バンキエリは、作曲家としての技術とともに、ユーモアや愉快な音楽表現を大切にしており、そのことが彼の作品の特徴とされています。

●アドリアーノ・バンキエリ(Adriano Banchieri)は、イタリアのルネサンスからバロック初期にかけて活動した音楽家で、
作曲家、作曲理論家、教育者として知られています。

生涯と経歴: 1568年9月3日にボローニャで生まれ、1634年4月24日に同地で亡くなりました。彼はフランシスコ会の修道士でもありました。
ボローニャでは音楽教育を受け、その後は多くの異なる職業に従事しましたが、音楽が彼の主な関心事でした。

作曲家としての業績: バンキエリは宗教音楽や世俗音楽の両方で作曲を行いました。
特に彼の世俗音楽は、コメディア・デッラルテと呼ばれるイタリアの舞台芸術に影響を受けており、笑いと軽妙な雰囲気が特徴です。
彼は多声音楽や器楽曲、宗教的なモテット、ミサ曲、モテット集などを作曲しました。

コメディア・デッラルテとの関わり: バンキエリはコメディア・デッラルテの音楽化に貢献しました。
彼はこの舞台芸術に音楽的な要素を取り入れ、劇中歌や合唱、ダンスを提供しました。
特に、彼の作品「La pazzia senile」や「Il Zabaione musicale」などが知られています。

音楽理論家としての業績: バンキエリは音楽理論の分野でも活躍し、いくつかの著作を執筆しました。
彼の著作『重唱音楽のための新しいルール』("L'organo suonarino")は、当時の器楽音楽に関する重要な文献とされています。
この著作では、器楽奏法や楽器の使い方について詳細に記述されています。

教育者としての影響: バンキエリはボローニャの修道院で音楽教育を担当し、多くの学生に音楽を教えました。
彼の教育的な活動は音楽の普及と発展に貢献しました。

アドリアーノ・バンキエリは、その多才な業績により、イタリア音楽史の中で重要な存在とされています。
彼の音楽は、ルネサンスからバロックへの移り変わりの時代の特徴を反映しており、その多様性と創造性が称賛されています。

●カンツォンはルネサンスからバロック期にかけてのイタリアの音楽形式で、通常は声楽曲で、多声の合唱やソロ、器楽のために作曲されました。
カンツォンは軽快なリズムや旋律を特徴とし、しばしば愉快で軽妙な気分を醸し出すことが求められました。

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  2024/02/26   animato

金管四重奏「歌劇ベレニーチェへの序曲」から 1.ラルゴ

金管四重奏「歌劇ベレニーチェへの序曲」から 1.ラルゴ
ヘンデル作曲
Overture to Berenice
1.Largo (hwv 38-1)
G.F.Handel

編成はTp.、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
木管四重奏、サックス四重奏、クラリネット四重奏版は発売中です。

ヘンデルの隠れた名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

金管四重奏「歌劇ベレニーチェへの序曲」から 1.ラルゴ
ヘンデル作曲
Overture to Berenice
1.Largo (hwv 38-1)
G.F.Handel

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ヘンデルの隠れた名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

「ベレニーチェへの序曲」(Overture to Berenice)は、ドイツの作曲家
ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(George Frideric Handel)によって作曲された作品の一つです。
この作品はオペラ「ベレニーチェ」(Berenice)の序曲として書かれました。

この序曲は4つの曲から構成されています。
1.ラルゴ Largo
2.アレグロ Allegro
3.アンダンテ ラルゲット Andante largetto
4.ジーグ Gigue

1.ラルゴ (Largo):
ラルゴは通常、ゆっくりとしたテンポの楽章を指します。ヘンデルのラルゴはしばしば豊かな旋律と重厚な和声で知られています。
この部分では、静かで感情豊かな音楽が奏でられるでしょう。ラルゴはしばしば物語性や感情の表現に力を入れた楽章となります。

2.アレグロ (Allegro):
アレグロは速いテンポの楽章を指します。ヘンデルのアレグロは、軽快でリズミカルな要素が含まれ、
明るく活気に満ちた音楽になることが一般的です。この部分では、速いテンポによる興奮やエネルギーが感じられるでしょう。

3.アンダンテ ラルゲット (Andante larghetto):
アンダンテは中庸なテンポを指し、ラルゲットは少し広めのテンポで、どちらも比較的ゆったりとした速さを示します。
この部分では、メロディが流れるように進み、静かで穏やかな雰囲気が広がるでしょう。

4.ジーグ (Gigue):
ジーグは通常、軽快な舞曲の形式で、特にバロック期の音楽でよく見られます。
この部分では、軽快で踊りやすいリズムが特徴で、ヘンデルの場合はしばしば器楽曲や舞踏音楽に取り入れられます。
ジーグは活気に満ち、楽しさや軽快さが感じられるでしょう。

ヘンデルはバロック期の作曲家で、彼の作品は力強い旋律、豊かな和声、そして様々な楽器の魅力的な組み合わせによって
特徴付けられています。「ベレニーチェへの序曲」もその典型的な特徴を持っており、それぞれの楽章で異なる雰囲気や
表現が聴取者に提供されています。

ベレニーチェ(Berenice)HWV 38は、ドイツ出身の作曲家ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(George Frideric Handel)によって
作曲されたオペラ・セリアです。
このオペラは1737年に初演され、ヘンデルの後期のイタリア・オペラの一部として広く知られています。

作曲の背景: ヘンデルはイタリア・オペラの作曲家として成功を収めていましたが、その中でもロンドンにおける成功が最も著しかったです。
Bereniceはロンドンでの一連のオペラ作品の中の一つで、その中でも1737年に作曲され、初演されました。

台本: ベレニーチェのリブレット(台本)はジャコモ・ロッシーニ(Giacomo Rossi)によって書かれました。
ベレニーチェは歴史的な出来事に基づいており、エジプト女王バレニケ2世(Berenice II)の物語を扱っています。

物語の要素: オペラはエジプト女王バレニケ2世とその政治的な状況を中心に据えています。
ベレニーチェはローマ帝国との政治的な同盟や愛の葛藤といった要素が物語の中で重要な位置を占めています。

音楽的特徴: ヘンデルのオペラはその深い音楽的な洞察力と劇的な表現力で知られています。
Bereniceも例外ではなく、美しいアリアや合唱、力強いレチタティーヴォが特徴です。
ヘンデルは歌手の個々の才能を引き立てることに巧みであり、そのための個別のアリアが多数含まれています。

成功と後世への影響: Bereniceは初演当初は成功を収めましたが、その後はあまり上演されず、一時期忘れ去られていました。
しかし、近年ではヘンデルの作品全体に再評価の機運が高まり、ベレニーチェも新たな興味を引き起こしています。
Bereniceはヘンデルのオペラの中で相対的に知名度が低い作品の一つかもしれませんが、その深い音楽と舞台芸術の要素により、
近年では再び注目を浴びています。

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  2024/02/25   animato

サックス五重奏 グリーグ :抒情小品集 第2集 Op.38-7 ワルツ

サックス五重奏 グリーグ :抒情小品集 第2集 Op.38-7
ワルツ
Lyriske smastykker op.38-7
Walzer.
Grieg, Edvard Hagerup

編成はソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
金管五重奏版、クラリネット五重奏版、木管五重奏版、
鍵盤打楽器三重奏版は発売中です。

北欧グリーグの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス五重奏 グリーグ :抒情小品集 第2集 Op.38-7
ワルツ
Lyriske smastykker op.38-7
Walzer.
Grieg, Edvard Hagerup

編成はソプラノ、アルト2本、テナー、バリトンです。
金管五重奏版、クラリネット五重奏版、木管五重奏版、
鍵盤打楽器三重奏版は発売中です。

北欧グリーグの名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

1867年、《ピアノ協奏曲イ短調 作品16》で一躍有名になったグリーグは、この年から1901年にかけてこの作品集を書き上げました。
生涯にわたって作曲されているため、グリーグの作風、ピアニズム、その変遷すべてがその中にあらわれていて、グリーグの作品の中でも中心的な存在です。
いずれも1分~6分程度のかるめの小品であり、ステージ用というよりは、主にサロンや家庭で広く親しまれていました。
いずれの曲も標題がつけられていて、それぞれの曲に対して、一つの感情、気分、情景が表現されています。
1867年、第1集を発表しましたが、その後ピアノ、作曲、指揮など多忙だったこともあり、第2集が発表されたのは、その16年後でした。
第2集から第10集は間隔をおきながら続けて作曲されました。全10巻で、計66曲の作品がおさめられています。

グリーグ : 抒情小品集 第2集 / Lyriske stykker No.2 op.38

大成功をおさめた第1集の出版から16年がたち、芸術家としての成熟がみられる時期に書かれた作品です。

1.子守歌 / op.38-1 "Vuggevise"
ゆりかごのようなリズムにのせて、優しい旋律が愛情深く歌われます。
中間部では曲想が変わり、ノルウェーの舞曲風の部分がみられます。

2.民謡 / op.38-2 "Folkevise"
ノルウェー舞曲の、はずむようなリズムが終始貫かれています。
声部ごとに一拍目や、二拍目に強拍があり、演奏には注意が必要です。

3.メロディー / op.38-3 "Melodie":断片的であり、シューマン風。穏やかで、優しい雰囲気が非常に魅力的です。
掛留があるところでは、緊張感をもって、全体的にハーモニーを意識して演奏しましょう。

4.ハリング / op.38-4 "Halling"
歯切れがよく、敏捷な動きをもって奏される。アクセントとテヌートを効果的に演奏しましょう。

5.スプリング・ダンス / op.38-5 "Springdans"
舞曲のリズムにのせて、おどけたようなリズムをもった旋律が歌われます。
ポリリズムで書かれていて、また強調がおかれている部分が不規則ですので、それを正確に演奏する点に注意が必要です。

6.エレジー / op.38-6 "Elegie"
タイトルどおり、悲しみが表現されています。長く伸ばされる緊張感のあるE音が印象的に響きます。

7.ワルツ / op.38-7 "Vals"
ワルツのリズムにのって、悲しげのある旋律が、時々おどけたようなリズムを加えながらで歌われていきます。
途中で登場するプレストの箇所は、技巧的で激しく、曲の緊張感を一気に高めて効果をあげています。

8.カノン / op.38-8 "Kanon"
2つの声部が対話的におかれ、それに伴奏がそえられながら、アジタートへ向かって曲がすすみます。
中間部ではピウ・モッソ・トランクイロになり、広大な響きをつくりあげていきます。この曲においてもシューマンの影響がみられます。

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  2024/02/24   animato

木管四重奏 トッカータとフーガ第2番

木管四重奏 トッカータとフーガ第2番
ヨゼフ・セーガー
Toccata & Fugue No.2
from 8 Taccatas and Fugues
Seger, Josef Ferdinand Norbert

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。Fl.パートはOb.で演奏可能です。
サックス四重奏、クラリネット四重奏、金管四重奏版は発売中です。
ボヘミアの格式と感性を味わえる音楽を、ぜひお楽しみください。

木管四重奏 トッカータとフーガ第2番
ヨゼフ・セーガー
Toccata & Fugue No.2
from 8 Taccatas and Fugues
Seger, Josef Ferdinand Norbert

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。Fl.パートはOb.で演奏可能です。
サックス四重奏、クラリネット四重奏、金管四重奏版は発売中です。
ボヘミアの格式と感性を味わえる音楽を、ぜひお楽しみください。

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

Josef Ferdinand Norbert Seger(1716-1782)による「8 Toccatas and Fugues」は、バロック音楽の中でも
特にオルガン音楽の優れた作品の一つとされています。
この作品は、その優れた対位法の技術、バロック様式の特徴、そしてオルガンの魅力的な音色によって、音楽史上重要な位置を占めています。

1. Josef Ferdinand Norbert Segerについて

Josef Ferdinand Norbert Segerは、18世紀のボヘミア(現在のチェコ共和国)出身の作曲家で、
バロック期のオルガン音楽の重要な代表者の一人です。彼はプラハで生まれ、音楽と宗教の教育を受けました。
オルガン奏者、作曲家、そして音楽教育者としての経歴を持ち、彼の作品はバロック音楽の特徴を充分に表現しています。

ヨゼフ・セーガー(Josef Seger、本名Josef Ferdinand Norbert Segert、姓はSeegerまたはSeegrとも)
(1716年3月21日 - 1782年4月22日)は、チェコのオルガニスト、作曲家、教育者です。
プラハのカレル大学で哲学を専攻し、ボフスラフ・マチェイ・チェルノホルスキー、ヤン・ザックらに師事して音楽を学んだ後、
プラハの2つの教会のオルガニストとなり、亡くなるまでそこに留まりました。


非常に多作な作曲家であったセーガーは、18世紀のチェコ・オルガン楽派の最も重要な代表者の一人となりました。
彼の弟子には、ヤン・アントニン・コジェリューやヨゼフ・マイスリヴェチェクがおり、彼のフィギュアド・バスの練習曲は、
何世代にもわたって教師たちの役に立ちました。


生涯〕

セーガーはボヘミアのミェルニーク近郊のŘepínで生まれました。プラハのイエズス会ギムナジウムで学び、後にカレル大学で哲学を専攻しました。
また、オルガン演奏をボフスラフ・マチェイ・チェルノホルスキーに、対位法をヤン・ザッハとフランティシェク・トゥーマに、
そしてドラバシュによれば、フィギュアド・バスをフェリックス・ベンダに師事しました。
1741年頃、セーガーはティーン正面の聖母教会のオルガニストになり、1745年にはプラハの十字軍教会でも同様のポストを得ました。
1781年、皇帝ヨーゼフ2世はセーガーの演奏に感銘を受け、作曲家に宮廷の任命を申し出たましが、
セーガーは確認書が届く前の1782年にプラハで亡くなりました。

セーガーが生前に作曲した曲は出版されませんでしたが、
彼は重要な教師であり教育者でした。
彼の弟子には、カレル・ブラジェイ・コプジーヴァ、ヤン・アントニン・コジェリュ、ヤン・クシュティテル・クチャジュ、
ヨゼフ・マイスリヴェチェク、その他多くの著名なボヘミアの作曲家や音楽家がいました。
1790年代には、セーガーの作品のいくつかは印刷物に掲載されました。
8曲のオルガン・フーガのセレクションは、1793年にD. G. テュルクによって出版されました。
特に重要なのは、彼のフィギュアド・バスの練習曲の一部が出版されたことで、これは彼の死後数十年にわたって教師たちに使用されました。


作品
セーガーは、18世紀チェコで最も多作なオルガン作曲家であった。何百もの前奏曲、フーガ、トッカータ、
その他のオルガン曲が写本として残されています。
一般的に言って、彼の前奏曲とフーガは短い作品ですが(その長さはカトリックの典礼によって課された制限によって決定された)、
豊饒な和声的想像力と後期バロックの対位法の実践を完璧に把握していることを示しています。
彼はまた、ミサ曲、モテット、詩編も作曲しましたが、これらもまた古風な対位法に支配されていました。

2. 8 Toccatas and Fuguesについて

「8 Toccatas and Fugues」は、Segerによるオルガンのための8つのトッカータとフーガから成る作品です。
この作品は、バロック期のオルガン音楽の伝統的な形式であるトッカータとフーガを収録しています。

トッカータ(Toccata):トッカータは、速いテクニカルなパッセージや即興演奏の要素を持つ作品です。
Segerのトッカータは、オルガン奏者に高度な技巧を要求します。その中でも「トッカータ」は、自由なリズムとテンポが特徴で、
オルガニストが即興的な演奏を含めることができる場面があります。

フーガ(Fugue):フーガは対位法の要素を含む楽曲で、主題(主題と呼ばれる)が導入され、その後で変化したり組み合わせたりします。
フーガは対位法の技法を巧みに用いた作品で、複数の声部が交錯し、合奏が行われるため、演奏の難易度が高いことがあります。

3. 技術的要素と音楽的特徴

Segerの「8 Toccatas and Fugues」は、オルガン音楽における技術的な要素を豊かに含んでいます。
オルガン奏者は、迅速な指の動き、フットペダルの巧妙な操作、そして対位法のテクニックを駆使して、これらの作品を演奏します。

バロック音楽の特徴的な要素も随所に見られます。これらの作品は、複雑なリズムと対位法の美しさに特徴があり、
バロック期の音楽の豊かな表現力を示しています。バロック音楽は、音楽のコントラストを強調し、
情感豊かな表現を持つことが一般的で、これらのトッカータとフーガもその伝統に則っています。

4. 宗教的なコンテクスト

バロック期の音楽は、宗教的な儀式や礼拝のために頻繁に作曲されました。オルガンは教会で重要な楽器であり、
教会音楽の一環として演奏されました。Segerのオルガン作品も、宗教的な文脈で演奏されることを念頭に置いて作曲されました。
それゆえ、これらの作品は宗教的な音楽表現に貢献し、教会音楽の一部として重要な役割を果たしました。

まとめ

Josef Ferdinand Norbert Segerの「8 Toccatas and Fugues」は、バロック期のオルガン音楽の中で輝く作品の一つです。
その対位法の技術、バロック様式の美しさ、そして宗教的なコンテクストによって、音楽史において重要な存在となっています。
これらの作品は、オルガニストや音楽愛好家にとって、バロック音楽の魅力と美しさを探求する貴重な資料であり、
バロック期の音楽が持つ複雑な対位法や情感豊かな表現を体験する機会を提供しています。

Segerの作品は、バロック音楽の優れた例として現代に伝えられており、オルガン奏者や音楽学研究者によって演奏と研究が続けられています。
彼の音楽は、バロック音楽の時代背景と、その時代の音楽が持つ豊かな表現力を探求するための貴重な遺産の一部として尊重されています。

総括すると、Josef Ferdinand Norbert Segerの「8 Toccatas and Fugues」は、バロック音楽のオルガン作品の中で優れたものであり、
その音楽的な特徴や宗教的なコンテクストによって、音楽史上で重要な位置を占めています。
この作品は、音楽の歴史と文化におけるバロック期の貴重な遺産の一部として賞賛されています。

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  2024/02/23   animato

クラリネット八重奏 クリスマスオラトリオからシンフォニア第10番

クラリネット八重奏 クリスマスオラトリオからシンフォニア第10番
J.S.バッハ
Sinfonia No.10
from Weihnachts-Oratorium, BWV 248
J.S.Bach

編成はCl.6本、Bs.Cl.2本です。
サックス八重奏、木管八重奏、金管八重奏版は発売中です。
金管八重奏以外は調性互換がありますので混成可能です。

賛美と感謝の気持ちを表現した美しいバッハの魅力をぜひ味わってください。

クラリネット八重奏 クリスマスオラトリオからシンフォニア第10番
J.S.バッハ
Sinfonia No.10
from Weihnachts-Oratorium, BWV 248
J.S.Bach

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

バッハの作曲した「Weihnachts-Oratorium, BWV 248」からの「Sinfonia No.10」は、
クリスマスオラトリオという作品の一部であり、その中でも第二部「ヨハネによる福音書」に基づいています。
この作品は、クリスマスの祝祭を祝うために作られ、1734年から1735年にかけて作曲されました。

Sinfonia No.10は、クリスマスオラトリオの第二部のオープニングに位置しています。
このSinfoniaは、管楽器と弦楽器の美しい調和が特徴であり、独自の魅力を持っています。
バッハの緻密な対位法と音楽的な表現力が、この楽章を独特なものにしています。

楽章は12/8拍子で書かれており、田園風なテンポと軽快なリズムが感じられます。
管楽器と弦楽器の対話が交差し、楽しい響きを作り出しています。
メリハリのあるダイナミクスと、主題が異なる楽器群によって奏でられることによって、聴衆は多様な音色の変化を楽しむことができます。

Sinfonia No.10は、クリスマスの喜びや祝祭感を表現しており、バッハの音楽の深さと複雑さがその中に詰まっています。
この楽章は、バッハの対位法の巧妙さと、彼の音楽の洗練された構造を示す良い例と言えるでしょう。

バッハのSinfonia No.10は、その美しい旋律と複雑な音楽的テクスチャによって、聴衆に感動と喜びをもたらす作品となっています。
バッハの音楽愛好家やクラシック音楽ファンにとって、この楽章は彼の優れた作曲技術と音楽的な才能を堪能できる逸品です。

J.S.バッハ「クリスマス・オラトリオ」について
 J.S.バッハ(1685-1750)の「クリスマス・オラトリオ」BWV248は、彼が残した大曲の一つであり、
オラトリオと名付けられた3曲の中で最も有名な作品です。ドイツでは年々この曲の演奏が各地において盛んになっているようで、
英語圏のメサイア、日本の第九と同様、冬の風物詩ともいえます。
 クリスマス・オラトリオの初演は、ライプツィヒにおいて、1734年から1735年にかけて行われました。すなわち、降誕祭第1祝日(12/25)、
同第2祝日(12/26)、同第3祝日(12/27)、新年・割礼の祝日(1/1)、その後の日曜日(1/2)、顕現節(1/6)と、6部・64曲が
教会の礼拝式に合わせて6日間に順次演奏されたものです。初日は午前・聖ニコライ教会、午後・聖トーマス教会、二日目はその逆というように、
毎回、両教会で演奏されました。
 内容は、前半の3部がクリスマス(イエスの誕生と羊飼いたちとの出会い)、後半の3部が新年(イエスの命名と東方の博士たちの来訪)となっています。
福音史家たちが語り、歌う聖書章句はルカとマタイの福音書からの引用です。作品全体が一つの曲集になるのは後世のことですが、
バッハは作曲当初から全6部を包摂する全体構想を持って臨んでいました。
最初と最後のコラールにマタイ受難曲で有名なハスラーの旋律を用いて、降誕と受難の不可分性を示唆していることもその証左の一つであり、
調性も、神を象徴するD-dur(イ長調)を墓調として、D-G-D-F-A-Dとまとまった構成を示しています。

●この曲について
[第2部:その地方で羊飼いたちが](野にある羊飼いたちへの天使のお告げ)
第10曲:シンフォニア (fl2・oba2・obc2・弦楽合奏・通奏低音)
12/8拍子による田園的な曲です。天使の象徴と解されるフルートとヴァイオリンによる軽やかな音型と、羊飼いの象徴と解されるオーボエ群の
調べとが対立的に扱われていますが、その距離は曲の進行につれて縮まっていきます。
第10曲(シンフォニア)パストラール風の器楽曲をここに挿入するのはクリスマス音楽の伝統で、ヘンデルのメサイアにも見られます。
空に舞う天使(フルート・弦)と地上の羊飼い(4本のオーボエ)は初め対置されますが、次第に歩み寄り、ついには融台して、
神と人の一体化(キリストの生誕)を象徴しています。

第10曲 シンフォニア :12/8拍子、ト長調は、穏やかなシチリアーノのリズム上で、
いくつかの動機がパート間でやりとりされる面白さが存分に味わえる曲です。
シュヴァイツァーの解釈を拡大するならば、天使と羊飼い達が会話する前に、天使同士、羊飼い同士の会話があります。
オーボエ属4本によるbの部分に通奏低音抜きのバセットヒェンと呼ばれる手法が用いられています。
この手法は、短調の曲の場合は支えがないことから「不安」または「救いのない」状態を描くのに、
長調の曲の場合は最低音が通奏低音にない、すなわち足が地に着いていないことから天上の情景の描写に、それぞれ用いられる習慣があります。
シュヴァイツァー説に習慣通りの解釈を付加するならば、羊飼い達は天上の気分を体験したことになります。

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  2024/02/22   animato

金管五重奏「アスベスト」

金管五重奏「アスベスト」
ファッツ・ウォーラー作曲
Asbestos
Fats Waller

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.、Tubaです。
木管五重奏、サックス五重奏、クラリネット五重奏版は発売中です。
20世紀初頭を飾ったジャズを、ぜひお楽しみください。

金管五重奏「アスベスト」
ファッツ・ウォーラー作曲
Asbestos
Fats Waller

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

「アスベスト」は、アメリカのジャズピアニストで作曲家のFats Wallerによって書かれた楽曲です。
この曲は1930年に発表され、以来、今日でも多くの人々に親しまれています。
ゆったりと流れる低音の特徴的な動きの上にジャジーな旋律が進行していく曲です。

作曲者 Fats Waller:
Fats Waller(1904年-1943年)は、アメリカのジャズピアニスト、オルガニスト、シンガーソングライターであり、
スウィングジャズというジャンルの重要な人物の一人です。彼の楽曲は幅広いスタイルで知られています。
ビバップが誕生する前のスウィング期に、ラグタイムの一種、ストライド・ピアノで有名です。

ジャズ・クラブ備え付けのピアノの調律はたいてい狂っているのですが,彼はまずピアノの前に座り,鍵盤をサーッと弾いて
狂っている鍵盤を頭に入れてしまい,本番ではそれらを使わなくてすむキーに移調して弾いたという話も残っています。
彼自身は,カウント・ベーシーもピアノやオルガンを学んだファッツ・ウォーラーThomas Wright(Fats) Waller(1904‐43)に影響をうけたと語っていますが,
デリケートなタッチ,溢れ出るイマジネーション,強力なスウィング感は,以後のピアニストに大きな影響を与えました。
代表作は《アート・テイタム・ソロ傑作集 第1~12集》《アート・テイタム=ベン・ウェブスター・クァルテット》(パブロ),《アート・テイタム傑作集》(MCA)など。

●ファッツ・ウォーラー
ファッツ・ウォーラー(Fats Waller, 1904-1943)は、アメリカ合衆国のジャズピアニスト・オルガン奏者・歌手・作曲家・作詞家です。
本名はトマス・ライト・ウォーラー(Thomas Wright Waller)であるが、大食漢であり太っていたため、Fats(太っちょ)の愛称で親しまれました。

ニューヨーク生まれ。6歳でピアノを始めました。1922年にオーケー・レコードから発表した、
「Birmingham Blues」と「Muscle Shoals Blues」の2曲入りシングルでデビュー。
その後、ビクタートーキングマシン(後のRCAビクター)での録音を開始しました。

1929年1月、ウォーラーが音楽を担当し、ルイ・アームストロングが出演したミュージカル『Hot Chocolates』が初演されました。
同年、シングル「Ain't Misbehavin'」がヒット。その後も「Honeysuckle Rose」(1934年)等をヒットさせました。
1936年には、ウォーラーが俳優として出演した映画『バーレスクの王様』が公開されました。

1943年、ウォーラーがキャブ・キャロウェイ等と共に出演した映画『ストーミー・ウェザー』公開されました。
同年12月、コンサート・ツアーの途中で肺炎に罹り、列車がミズーリ州カンザスシティに到着した頃に車内で急死しました。

《詳細》
本名はThomas Wright Wallerという。1920年代のジャズシーンにおいては、ピアノ奏者、オルガン奏者、作曲者として大きな存在感を示しており、
その後のスウィング期になると歌手としても成功しました。

父親は教会の牧師であり、母親は教会でオルガンを弾いていたという。Fats Wallerは6歳の時にピアノを始め、学校の楽団でも演奏をしていました。
牧師であった父親は息子に宗教音楽を弾いて欲しかったようですが、Fats Wallerが惹かれたのはポピュラー音楽や
James P. Johnsonが弾くようなストライドピアノでありました。

1918年春に学校を中退したFats Wallerは、様々な日雇いの仕事をしていましたが、ニューヨークのRoosevelt Theatreで開催された
タレントコンテストで「Carolina Shout」を演奏し、優勝しました。
このことがきっかけになり、Fats WallerはJames P. Johnson夫妻と親交を持つようになり、非公式なレッスンを受けるようになりました。

1919年になると15歳になっていたFats Wallerは、Lincoln Theatreでオルガン奏者として雇われることになり
、サイレント映画の為の即興演奏をする中で、オルガンを使ったジャズ演奏の技術を磨いていきました。
若き日のCount Basieにオルガンを教えたのもこの頃の話です。

1920年代初頭にピアノ・ロールの吹き込みを始め、その後、1922年には初のソロ・レコードをリリースしました。
Fats Wallerの手による最初の楽曲である「Squeeze Me」が作曲されたのもこの頃です。
レントパーティでJames P. JohnsonやWillie "The Lion" Smith等とセッションをしていました。

1920年代のFats Wallerは多忙な日々を送っており、多くの歌手の伴奏者として録音に参加しました。
(Alberta Hunter、Sara Martin、Hazel Meyers、Gene Austin、Rosa Henderson、Caroline Johnsonなど)

また、1926年と1927年にはFletcher Henderson楽団と共演しています。

1928年にはJohnny Dunnと演奏した他、Louisiana Sugar Babes名義のレコードではJames P. Johnsonと共演しています。
(James P. Johnsonがピアノを弾き、Fats Wallerがオルガンを弾くという録音でした)

1929年にはMcKinney's Cotton Pickersの録音に参加した他、自身のリーダー名義での録音も行ないました。

1920年代を通して、ほとんど歌うことのなかったFats Wallerであるが、1931年には、自身のピアノで伴奏して歌った「I'm Crazy ABout My Baby」や
「Draggin' My Heart Around」の他、Ted LewisやJack Teagardenとのセッションにおいても、歌手としての頭角を現し始めました。

1931年から1932年にかけてはOtto HardwickとElmer Snowdenのバンドに参加しました。

1932年8月にはSpencer Williamsと共にフランスを訪問しています。

1932年にはラジオ番組への出演で人気が出始めており、このことでFats Wallerに注目したVictorレーベルが複数のレコードを録音する為
にFats Wallerと契約を結びました。
(George Gershwinが開いたパーティでFats Wallerがピアノを弾いた際に居合わせていたVictorレーベルの重役が感銘を受け、契約に繋がりました)

Fats Waller And His Rhythm名義での一連のレコードは、Fats Wallerの陽気な人柄や華麗なストライドピアノの演奏もあって、人気を集めました。

1930年代はニューヨークを拠点としていたFats Wallerですが、1938年7月には渡欧し、同年8月からイギリスでツアー、デンマークも訪問しています。
同年10月にはニューヨークに戻るが、1939年3月から6月にかけて、再びイギリスを訪問しました。

その後も精力的に活動をしていたFats Wallerですが、1943年にミズーリ州カンザスシティの近くを走行中の列車の中で亡くなりました。
死因は肺炎であったようです。

ファッツ・ウォラー【Fats Waller/1904-1943】。近現代ジャズ・ピアノのスタイル完成に絶大な影響を及ぼしたピアニストであり、
数多くのスタンダード曲の作曲家でもあります。また、オルガンをジャズに導入した先駆者でもあります。

ファッツ・ウォラーのスタイルは、James P. Johnsonと同じStride。
ウォラーはジョンソンからピアノの手ほどきを直に受けたキャリアを持ちます。つまり、ウォラーはジョンソンの直弟子です。

ファッツ・ウォラーは、1904年ニューヨーク生まれ。父が運営する教会で6歳からピアノを弾き始め、4年後にオルガンへ転向。
母親から手ほどきを受けたとのこと。14歳の頃には、ハーレムのリンカーン・センターでオルガンを弾き、15歳で最初のラグタイム曲を作ったそうです。

父の反対を押し切ってファッツは15歳でプロの道へ。キャバレーや劇場で演奏をスタート。
1918年にタレント・コンテストで優勝しましたが、その時に彼が弾いた曲はジェームズ・P・ジョンソンの代表曲"California Shout"でした。
ウォラーは、自動ピアノが演奏する"California Shout"を目で見て覚えたそうです。

ウォラーは米国はもちろん欧州までもその名を轟かせます。ピアニストとしての評価はもちろん作曲家としても人気曲を連発。
中にはスタンダードとして現在でも知られている曲もあります。

作曲家ウォラーに関しては面白いエピソードがあります。彼の息子Maurice Wallerは1977年に発表した父ファッツの伝記の中で
以下のようなエピソードを披露しています。

「私が"I Can't Give You Anything But Love,Baby"Jimmy McHugh作曲をピアノを弾いていた時のことです。
2階から父が文句を言う声が聞こえ、降りてきてこう言いました。
『息子よ、その曲を私の耳に入る場所では2度と弾いてくれるな。その曲はわしが書いたのじゃが懐が寂しかった時に売ってしまったものなのだ』と。」

モーリスによると"On The Sunny Side of the Street"Jimmy Mchugh作曲】を聴く度に同じことを言っていたそうです。

事実、ウォラーは1920年代から30年代にかけて自作曲を音楽家仲間に格安で売り渡したことがあったとのこと。
その中には上に挙げたようにスタンダードとして知られている曲もあったそうです。

もうひとつウォラーには驚愕のエピソードがあります。1926年シカゴでのこと。4人組の男がウォラーを襲撃し、クルマに押し込みました。
誘拐されたウォラーが連れて行かれたのはHawthorn Innというホテル。そのホテルの持ち主はなんとシカゴの裏社会を取り仕切るマフィアの大ボス、
アル・カポネでした。背中に銃を突きつけられたウォラーは、ホテルの一室で開かれているパーティー会場に連れていかれピアノの前に。
彼が誘拐されたのは、なんとピアノを弾くためでした。カポネの誕生日パーティーのサプライズ・ゲストとしてウォラーは連れて来られた訳です。
殺されることはないと知ったウォラーは胸をなで下ろしたそうです。

噂によると、ウォラーは3日間パーティーでピアノを弾きつづけ、開放されたときには泥酔状態だった上に疲れ果てていました。
そのかわり、カポネとその仲間のギャングスターたちからたっぷりとチップを受け取り、総額数千ドルになったそうです。
驚愕エピソードです。

ストライド・スタイルのピアニスト、オルガン・ジャズのパイオニア、優秀な作曲家、以上の3つポイントでファッツ・ウォラーは歴史的なジャズメンです。

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  2024/02/21   animato

サックス四重奏 フーガ K.401 (375e) 

サックス四重奏 フーガ K.401 (375e) 
W.A.モーツァルト
Fugue KV.401
Mozart,W.A

編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
木管四重奏、クラリネット四重奏、金管四重奏版は発売中です。

縦横無尽な転調と対位法が圧巻の名曲をコンサート・ピースに、ぜひどうぞ。

サックス四重奏 フーガ K.401 (375e) 
W.A.モーツァルト
Fugue KV.401
Mozart,W.A

編成はサックスのソプラノ、アルト、テナー、バリトンです。
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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

この曲は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)によって書かれ、おそらくモーツァルトの死後、
アッベ・マクシミリアン・シュタードラー(1748-1833)によって完成された、ピアノ(オルガン?)のためのフーガ ト短調 KV 401 です。
フーガは通常、複数の声部によって奏でられる対位法的な形式の音楽です。フーガでは、特定の主題が導入され、
異なる声部がその主題を取り上げ、対位法的な関係をもって進行していきます。
原典として使用されているのは19世紀後半にブライトコプフ & ハーテル社から出版された『アルテ モーツァルト アウスガベ』(旧モーツァルト版)の再版です。
両手だけで演奏する難しさがあります。

1782年ウィーンで作曲とされて、K.401 に位置づけられていました。 ちょうど1782年4月10日の父宛ての手紙に

「ぼくは毎日曜日の12時に、スヴィーテン男爵のところへ行きますが、そこではヘンデルとバッハ以外のものは演奏されません。
ぼくは今、バッハのフーガの蒐集をしています、ゼバスティアンのだけではなくエマーヌエルやフリーデマン・バッハのも。」

とあるように、この頃モーツァルトはフーガの研究に集中していたことに符合し、この曲の対位法による厳格な書法が
セバスティアン・バッハの影響を受けたものと考えられていたのです。 しかしのちに筆跡鑑定からもっと早い時期、1770年代の初期に書かれたものと推定されました。
モーツァルトは幼児よりオルガンでこうした対位的な作品に親しんでおり、ヴィーン時代がフーガやその他のバロック的手法との唯一の接点ではありません。

ひとりでピアノ演奏するには音域が広く、4手の連弾用のピアノ作品として出版・演奏されています。 ただし新全集はオルガン用の作品としています。 
このようなことから、この曲はモーツァルトが姉ナンネルと二人で演奏するために書いたのかもしれません。 
カウデリーは「さまざまな点で、2台ピアノのための偉大な《フーガ ハ短調》K.426の先駆作品である」と言っています。
最後のカデンツァがなく、演奏者の即興が許されていますが、その部分にM.シュタードラーが8小節補筆したことも知られています。 
彼はモーツァルトの死後、コンスタンツェの助言者となっていた人物です。 そして 1800年に補筆完成版がライプツィヒのブライトコップ・ヘルテル社から出版されました。

フーガ KV 401 のスコアは、特に左手の同時音符間の間隔が広いため (例: 16 ~ 17 小節)、演奏するのに非常に大きな手を必要とするため、演奏するのが非常に困難です。
ヴォルフガング・ヒルデハイマーは、モーツァルトの伝記(「モーツァルト」、ズールカンプ・フェルラーク、フランクフルト・アム・マイン、1977年)の中で、
モーツァルトは「他の人が連弾のみでこの曲を演奏できたのに対し、誰の助けも借りずにこの曲を演奏した」と述べています。
このようなパッセージには、オルガンのようなペダルを備えた改良されたピアノが必要であることが示唆されています。

モーツァルトの父親の手紙の一節が証明しているように、このような楽器はモーツァルトの時代に使用され、明らかに大きな成功を収めました。

「私が到着して以来、あなたのお兄さんのフォルテピアノは家から劇場、あるいは別の家に少なくとも12回運ばれました。
彼はグランドピアノの下に立つ大きなペダルフォルテピアノを作らせました。3スパンも長くて驚くほど重いです。」 
(レオポルト・モーツァルトから娘への手紙、1785年3月12日)

モーツァルトのピアノ協奏曲ニ短調 KV 466 のオイレンブルク版 (1981 年) の序文 (88 ~ 89 小節に同様の構想の一節が含まれている) の中で、
パウル・バドゥラ=スコダはこの理論を受け入れ、フーガ KV 401 について明確に言及しています。

「モーツァルトのオルガンまたは足踏みピアノのための別の作品には、明らかにそのような可能性(つまり足踏みピアノで演奏されること)を考慮したものがある
:未完成のフーガ ト短調 K401 (375e)。このフーガの今日の演奏に使用されているピアノ連弾や、同様にニ短調協奏曲では、
ソリストの隣に座っている別のピアニストが低音を演奏することができました。」(Paul Badura-Skoda、ピアノ協奏曲ニ短調 K466 の序文、オイレンブルク 1981)。
このようなフーガにはペダルピアノが必要であるという事実は、上記の広い音程が左手部分にのみ現れることに気づくと判ります。

これらすべての事実は、楽譜の連弾バージョンの必要性を完全に正当化します。これは、単純に4つの音声を各手に分配することによって作成されています。

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  2024/02/20   animato