23.釧路川下り

釧路湿原の自然は、明治以後に進められた水田開墾の試みを拒み、夏の低温と日照不足、そして洪水のため今日までこの風景が維持されてきた。釧路地方は春から夏にかけて連日「海霧」と呼ばれる霧に包まれる。夏に高温をもたらすはずの湿った南風が、この地方の沿岸を南下する寒流に冷やされ、霧となって海から流れ込む。このため、夏の気温は日中でも20℃程度にとどまる。 釧路湿原でヨシ原とともに印象深いのは、蛇行した川である。阿寒連山から連なる丘陵地に降った雨が釧路川・雪裡川・久著呂川など無数の川となって、釧路湿原に流れ込む。釧路湿原はその幅に対して東側にわずか数メートルの傾きしかなく、川は蛇行を繰り返すことになる。また、釧路地方の降雪は少なく、梅雨や台風の影響を受けることも少ないため、年降水量はわずか1100mm程度だ。それでも雪解け時期や豪雨時には、洪水を起こし、釧路湿原を沼地に変貌させる。川は大量の土砂を湿原に運び込み、湿原を乾燥させるので、河川の流入部にはハンノキ林が広がるのだ。

いよいよクルーズの始まりだ、初体験とはワクワクするものだ

はやる気持を抑えて探検倶楽部のオーナー佐藤さんから指導を受ける

説明終了とともに、いよいよ出発だ

オーナーは国立公園内のベテラン・ネイチャーガイド

一つひとつ丁寧なお話しも実に興味深い

緑眩しい景観を眺めながら進む

ヤチハンの群生

ミズヤナギの群生

流れは穏やかな

約2時間のラフトボート下りである

曲がりくねる川沿いの

倒木を避けながら漕いでいく

程なく離反農家跡が見えてきた

ボランティアの清掃カヌー、やはりカヌーはスピードも軽快だ

今年は雪解けが早く

水量が少ない

ヤチハンの木は自らリンを作ることができるので

栄養価の乏しい湿原でも群生することができる

数年で枯れ、根から新しく再生するそうだ

次第に視界が開け

湿原の広さを体感できるスポットもある

同じ眺めの中にも

小高い丘が点在する

山菜コゴミも群生している コゴミ大好き→

ようやく終盤に差しかかる

細岡駅前の降り場が見えてきた

そこでは探検倶楽部の森さんが出迎えてくれた

無事に釧路川探検終了、いやはや快適なネイチャー・ウォッチングであった

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