初秋の道東歳時記Vol.8

大地の恵み

標津町の西、内陸に向かって走ると中標津町に至る。初夏に訪れた篠永農場に再度お邪魔して、じゃがいも掘りを体験させてもらった。開陽台に程近い酪農地帯である。大地と向き合って暮らす喜びの一端を体験させていただいたことと恵みの豊かさを実感できたことで、ただ走り抜けるだけの北海道ではない一面を自身の価値基準に追加できた。人生そのものも然り、立ち止って留まり、より深く掘ることで真の価値が発掘できるのではないかと感じた。

 

途中の道沿いで「たんちょう」のつがいを見ることができた

篠永農場に到着

収穫の最盛期はすでに終わっている

ロール・サイレージが点在する草地に隣接している

「日頃はとても孤独な作業ですよ」と篠永さん

残していただいていた2畝を掘れば大きくなりすぎて「市場には出せない」とのメイクイン

この収穫量を一人でこなし、運び出すのは大変な作業だ

メイクインの他にも伯爵(ワセシロ)・男爵・紅丸・レッドムーン・北アカリ・武佐丸など
数十種類を栽培されており、連作を避けるため毎年草地と入れ替えておられるそうだ

篠永農場提供フォト集へ↓


6月に訪れた大西牧場と新たに相間牧場を訪問した。酪農最前線といった様相で、最先端の技術とハイテク搾乳が日進月歩の進化を遂げている。コスト削減と安全品質の両立は相当の努力が必要であろう。それにしても北海道で飲む牛乳はどうしてこんなに甘く濃厚なのだろう、忘れられない味の一つになってしまった。

大西牧場の対面式になった搾乳室

相間牧場では放牧なしで牛を育てるローリスク・ハイリターンだそうだ

牛を動かさず遠い草地から草を運んでくる手法(大規模な輸送力)
なるほどローリスクだ

回転式の搾乳室は一人の作業で効率的な搾乳が可能である

全自動で牛乳が集められ、一周回れば牛が解放される

写真左の回転搾乳棟に入る順番を待つ牛達

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