標津を去る日に今一度サーモン・パークに足を運んだ。初日の増水が収まる様子だったからである。ここで見た鮭のそ上は予想をはるかに上回る凄まじいものであった。この川での誕生から4年の歳月を経て回帰した雄姿に拍手を贈らずにはいられない。生命の不思議を目の前に筆者は茫然とした面持ちで標津川を見下ろし、次の瞬間シャッターを切り続けたのだった。
白鳥が何事もないかのように悠然と池で水上散歩を楽しんでいた 魚止めから標津川を見下ろしてビックリ 半端な数ではない 先を争うように泳ぎ進もうとする 水しぶきを上げ懐かしい川の臭いを目指して 一心不乱に上流へと向かう 漁港の定置網漁で見たシロザケの銀色はなく 地元ではブナと呼ばれる婚姻色がくっきりと現れていた ジャンプを繰り返し、やっとのことで 滝を登ることができるのだ しかしその先の科学館のインディアン水車では 人工孵化用の鮭を捕獲するために 電動で回しているところを見せてくれる それとは知らずに上がってきた鮭は 誘導路を通って捕獲施設の池に通される 資源としての鮭を確実に絶やさない営みが確立されていた ←前へ もどる↑ 次へ→