シェーンブルン宮殿は、繊細なロココ様式の内装を持つオーストリアを代表する豪奢な宮殿。1696年に造営が始まり、マリア・テレジアの時代に完成したハプスブルグ家の夏の離宮。娘のマリー・アントワネットもフランスのブルボン家に嫁ぐ前の少女時代をここで過ごしている。宮殿の後方には広大な庭園が広がっている。正門を入って宮殿を右に逸れ、氷が張った足元に注意しながらまずは庭園に進んでみた。広い庭園の向こうにはネプチューンの泉と高台にあるグロリエッテが姿を現した。バロック、ロココ、新古典主義が折衷した庭園は華麗な宮殿と調和して幾何学的な美しさを見せている。この広大で優美な庭園をゆっくりと散策したかったのだが時間の都合と氷の坂道でグロリエッテは諦めた。