2002年冬のウィーン・ザルツブルク・プラハ・ドレスデンの旅

この地にマーラーが眠る

グリンツィングで初めに訪れたいのはマーラーが眠る墓地だ。演奏の機会にも恵まれ筆者にとってマーラーは身近に感じられる作曲家である。それにしても、こちらの墓は一聖地あたりの面積が日本の墓よりも広い。中央墓地でも感じたのだが、遺体をそのまま寝かせて埋葬する場所の奥に墓石を立てるからだ。ちょっと生々しい現場を見てしまった。これから埋葬という穴がほられているのだ。マーラーが眠るグリンツィング墓地は早すぎて目的の墓をシラミつぶしに探すしかなかった。寒さに体が凍りそうになった頃、幸運にも地元のおばさんに出会い、教えてもらう。中央墓地とは違った静かな高台という感じで何ともピッタリの雰囲気だった。

振り返ればGrinzing駅に次の電車が入ってきた。

教会の手前を左折する。

学校を右に見ながら進む。

程なくグリンツィング墓地に到着。

西洋の墓では墓標の前に遺体が埋葬されているのだろう(見ず知らずの墓)。

金具の付いた重そうな蓋が3枚置かれている(これも見ず知らずの墓)。

これから遺体が運ばれてくるのか、生々しい現場に遭遇してしまった。

霧氷が木々を覆い、身を切る寒さの中で探し回ること10分。

自力では出会えなかったグスタフ・マーラーの墓。

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