カレル橋での緊張は終わったわけではなかった。どうしても撮影したいアングルを求めてアイ氏に時間をもらった。一人で河川敷(といっても恐ろしいアイスバーンの石畳)に下り立ったのだ。観光遊覧船が行き交い、遠近感のある写真は撮れたが、危うく転ぶ寸前の恐怖体験を孤独に味わったのだった。時しも救急車らしきサイレンが鳴り響いていたが、そんな車のお世話になることがないよう、細心の注意で事無きを得た。旧市街の下流側からの撮影もしたかったのだが、時間に追われる予定を立てた自身の責任を感じつつプラハ城の下流側からカレル橋の川面を撮影した。