2002年冬のウィーン・ザルツブルク・プラハ・ドレスデンの旅

洪水の爪あと残るプラハ

プラハ・ホレショヴィツェ駅に到着したのは14時58分だった。プラハといえばモーツァルトが歌劇ドン・ジョバンニを初演したことでも有名で、ボヘミア王が神聖ローマ帝国の皇帝を兼ねた時代にはローマに次ぐヨーロッパ第2の都市として発展した。車窓の途中からヴルタヴァ川は先の洪水で被害にあった痕跡を残し、その流れが想像を絶したものであったことを伺わせた。モルダウ川とはドイツ語での名前で、ドイツによる支配時代の名残。チェコではヴルタヴァ川と呼ぶ。巨木がなぎ倒され所々に修復された河川敷を見ることができるが、殆どの部分が手付かずである。昨日は気付かなかったがメトロの路線案内でバツ印のシールが貼ってある駅がヴルタヴァ川沿いに集中していた。それらの駅には降りたくても地下鉄は止らない。まだ復旧していないのだ。止る駅でも内装が剥がされ、電線がむき出しになっている。まだ作業中のようだ。我々が目指すのはカレル橋であるが、最寄りのスタロムニェストスカー駅が利用不能。仕方なく一つ手前のムステク駅で下車、徒歩で向かうことにした。メラントリホヴァ通りを抜け、旧市庁舎を経由して聖ミクラーシュ教会に立ち寄った。程なくヴルタヴァ川沿いのクシジョヴニッカー通りに出て、川越しにプラハ城を望むことができた。

全ての巨木が下流(左手)を向いて倒れている。

これらの集落も浸水したに違いない。

ムゼウム駅(博物館前)は高台に位置するはずだが浸水したのか、まだこのとおり作業中だ。

聖ミクラーシュ教会の正面。

旧約聖書を描いた天井画は必見とのこと。

教会を後に川沿いのクシジョヴニッカー通りに出た。

ヴルタヴァ川越しにプラハ城が雄姿を見せた。

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