東側の出口を降りていくと、城壁に寄り添うように建つ建物を縫って階段が伸びている。何だ、歩いて登れたんだと、後悔をしたわけではない。登るのは相当キツそうだ。幾重にも重ねられた壁を何度もくぐりながら少しずつ下ってゆく。さすがに城郭だけあって複雑な造りである。自分がどの方向に向いて歩いているのか分からなくなる。何しろ周囲は壁だらけで空しか見えないエリアなのだ。そうこうして進んでくると出口の受付嬢がBitte schon. Auf Wiedersehen!と声をかけてくれた。これでホーエンザルツブルク城とも分かれて、次なる目的地のモーツァルト生家に向かうことにした。
東側の出口を降りる階段。