2002年冬のウィーン・ザルツブルク・プラハ・ドレスデンの旅

壁また壁の下り坂

東側の出口を降りていくと、城壁に寄り添うように建つ建物を縫って階段が伸びている。何だ、歩いて登れたんだと、後悔をしたわけではない。登るのは相当キツそうだ。幾重にも重ねられた壁を何度もくぐりながら少しずつ下ってゆく。さすがに城郭だけあって複雑な造りである。自分がどの方向に向いて歩いているのか分からなくなる。何しろ周囲は壁だらけで空しか見えないエリアなのだ。そうこうして進んでくると出口の受付嬢がBitte schon. Auf Wiedersehen!と声をかけてくれた。これでホーエンザルツブルク城とも分かれて、次なる目的地のモーツァルト生家に向かうことにした。

東側の出口を降りる階段。

東側をにらむ見張り台が見える。

城壁外側だが複雑な建物が立ち並ぶ。それらを縫ってひたすら階段を降りる。

振り返って歩いてきた道筋を覗くと、また一つ外側に出たのだと実感するのだ。

壁と壁に挟まれた急な下り坂を降りていく。

今一度振り返る。左が一番外側の城壁だ。

また一つ壁をくぐる。

左上に本丸が見えてきた。

どうやら出口のゲートらしい。

出口前で最後の振り返り。左が一番外の城壁、右上に本丸。

受付嬢の笑顔と堅牢で雄々しい城壁の重なりは対照的なコントラストであった。

←前へ 戻る↑ 次へ→