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注3) |
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注1)音階および曲の試聴データは開始音をCで統一しています。
注2)楽譜はエオリアとエオリア2(変質和音を含む)のみです。その他の旋法は割愛しています、ご了承ください。
注3)曲の試聴データのエオリア2ではドリアのIV(dr.IV)、フランスのII(fr.II)、ナポリのII(np.II)、IV6の和音(IV6)、終止にピカルディのIを使用しています。
注4)ロクリア旋法は増音程や減音程を多く含むので実際はあまり用いられませんでした。
グレゴリオ聖歌などの教会旋法(church mode) 教会旋法はグレゴリオ聖歌の音階のことで、旋律を構成している音が根音(終止音とは限らない)とどのような相関関係があるのかによって、主に4つの旋法に分けられます。他にも現在の音階につながるイオニア旋法とエオリア旋法があります。
1.ドリア旋法(レミファソラシドレ)
教会旋法の中では一番ポピュラーな旋法。短調に似た旋法ですが、導音がありません。平安、落ち着き、優雅、厳粛、安定、つつましやか、控えめ、平穏、静寂、観想のイメージを持ちます。強い性格や特徴がなく平凡な印象を受ける場合もあります。
2.フリギア旋法(ミファソラシドレミ)
近代調性に最も結び付きにくい旋法。ほとんどの旋法がその終止音を「主音」と考えられますが、フリギア旋法は例外であり和声学上の解析が難しい旋法だと言われています。そのため「天と地の間に浮かびながら停止する旋法」だと言われtれいます。甘美、神聖、恍惚、永遠といったイメージを持ち、浮遊感のあるグレゴリオ聖歌らしい旋法です。「ファ--ミ」という下降の終止はバロック以降も「フリギア終止」として残りました。
3.リディア旋法(ファソラシドレミファ)
「基音の下が半音」であることから近代の長調に似た旋法だと言えます。 流麗、端然、軽妙敏速、快活、爽快、新鮮、すがすがしさを感じさせます。グレゴリオ聖歌にとって重要な旋法でしたがルネサンス期には、旋律的・和声的な問題で「シ」が「シ--フラット」に変化したので近代長音階(イオニア旋法)と同じになり、個性が失われていきました。
4.ミクソリディア旋法(ソラシドレミファソ)
響きの豊かな旋法です。明快、熱烈、感動、喜悦、飛翔、 熱狂的、飛躍、凱歌、躍動的、確信、荘厳、充満、充全のイメージを持ちます。基音の「ソ」と下の「ファ」、 「ソ」と上の「ラ」、「ラ」と上の「シ」がすべて全音の間隔なので開放的で明る印象を創り出します。
補足)イオニア旋法(ドレミファソラシド)とエオリア旋法(ラシドレミファソラ)は近代の長音階と短音階に集約発展してきました。