西洋音楽の歴史20

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古典派の音楽
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■■マンハイム楽派とオーケストラ

 ハイドン(l732一l809)がエステルハージ家の副楽長に就任したのはl76l年であるが,そのころマンハイムの宮廷には,ほぽ2管編成の優れたオーケストラがあって,ヨハン・シュターミッ(l7l7一l757)やその弟子のカンナビヒ(l73l一1798),それにヨハンの息子のカール・シユターミツ(l745一l80l)などによる交響曲や管弦楽曲などが演奏されていた。ハイドンやモーッァルト(l756一l79l)の作品に比較するとまだ稚拙な段階ではあったが,イタリア式序曲の急緩急という形にメヌエットを導入して4楽章形式の交響曲の定型を作り上げたことと,ソナタ形式における主題間の対比を明確にしたことなど,後代への影響を考えるとこの楽派の重要性は極めて大きい。

 

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