西洋音楽の歴史19

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古典派の音楽
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■■ハープシコードからピアノへ

 ピアノはイタリアのクリストフォリ(l655一l73l)によってl709年に発明された。当初は一般に普及するほどの性能を備えてはいなかったが,徐々に改良を受け,l8世紀末ごろにはしだいにハープシコードにとって代わるようになった。同じ鍵盤楽器ながらこの新しい楽器への移行は,当然その楽曲にも変化を与えることになった。それまで多く用いられていた組曲はしだいに姿を消し,ソナタが定型化されるに至った。ホモフォニックな手法と簡明で率直な音楽の夫現が求められるようになり,最終的にはハイドンやモーツァルトによって確固たる様式が確立された。またバロックから彼らへの橋渡しとなったバッハの三人の息子たち,特にカール・フィリップ・エマヌエル(l7l4一l788)の作品も重要である。

 

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