解説
このクラリネットと3本のバセットホルンのための四重奏曲は、26楽章からなり、
バセットホルンのための歴史的な和声音楽としては、最大規模のものである。
作品には、クラリネットパートの表紙に次のようなタイトルが記されている:
クァルテッテン: Dei Opera PaImira: a: Clarinetto Corno di Baßetto I
Corno di BaßettoII Corno di BaßettoIII
デル・シッグ アントニオ・サリエリー
1.
この作品は、3人の異なる書記によって作られた個々のパートが残っている。
スクリプター クラリネットパート譜の見返しには、様々な書庫の番号が記されている。
作品が保管されていた書庫の番号。左上には
XLll A 128(現在作品が保管されているプラハ国立博物館の署名)。
右上に1405番、右下に68637番、そして切手が押されている。
Handel《Messiah》No.4 Chorus "And the glory, the glory of the Lord"
1. 作品の位置
《メサイア》は旧約・新約聖書の言葉をもとにした全曲3部構成の大作オラトリオ。
第4曲は第1部に属し、救世主降誕の予告を高らかに歌う最初の合唱曲。
歌詞は旧約聖書 イザヤ書40章5節 から:
“And the glory of the Lord shall be revealed, and all flesh shall see it together, for the mouth of the Lord hath spoken it.”
(主の栄光が現れ、すべての人が共にそれを見る。主の口が語られたからである。)
2. 音楽的特徴
(1) フーガ的要素と主題
この合唱は、4つの異なる音型テーマが次々と提示され、それらが重なり合っていく構成になっています。
「And the glory, the glory of the Lord」
3度上昇音型を基調とした、明るく堂々とした主題。
「Shall be revealed」
なめらかに下降する旋律線。
「And all flesh shall see it together」
スタッカート気味のリズミカルな動き。
「For the mouth of the Lord hath spoken it」
堅固なリズム、強い確信を表す音型。
これらがカノンや対位法的に絡み合い、曲全体を構築します。
3. テキスト表現
「glory(栄光)」=上昇する旋律で神の輝きを象徴。
「revealed(現れる)」=柔らかな旋律で光が広がるように描写。
「all flesh shall see it together」=リズミカルな繰り返しで人々の一致を表現。
「the mouth of the Lord hath spoken it」=堅固で力強い音型で「神の言葉の確実さ」を示す。
「When Oriana walk'd to take the air」は、トーマス・ベイトソン (Thomas Bateson) が作曲した6声のマドリガルです。この曲は、彼の最初のマドリガル集「The First Set of English Madrigales to 3, 4, 5 and 6 Voices」に1604年に収録されました。
オリアーナ・マドリガルとの関連
この曲は、エリザベス1世を称えるために企画された有名なマドリガル集『トリウムフズ・オブ・オリアーナ (The Triumphs of Oriana)』と深い関連があります。
『トリウムフズ・オブ・オリアーナ』は、当時を代表する作曲家たちがエリザベス1世(「オリアーナ」は彼女の別名)を讃えるマドリガルを寄せ集めたもので、各曲の最後が「Long live fair Oriana!」(美しきオリアーナよ、永遠なれ!)というフレーズで締めくくられるのが特徴です。
ベイトソンの「When Oriana walk'd to take the air」も、まさにこのプロジェクトのために作曲されたと考えられています。しかし、最終的に**『トリウムフズ・オブ・オリアーナ』の正式なコレクションには採用されませんでした**。なぜ採用されなかったのかは諸説ありますが、作曲された時期のズレや、他の曲との兼ね合いなどが理由かもしれません。それでも、ベイトソンの最初のマドリガル集に収録され、その質の高さは評価されています。
歌詞の内容とテーマ
「When Oriana walk'd to take the air」(オリアーナが散歩に出かけた時)というタイトルが示す通り、歌詞は女王エリザベス1世が自然の中を散歩する情景を描いています。彼女の優雅さや威厳、そして彼女がもたらす平和や豊かさを称える内容が中心です。
女王の姿が、あたかも太陽のように、あるいは女神のように輝き、その周囲の自然(鳥のさえずり、花の咲き誇る様子など)も彼女の存在によって祝福されているかのように描写されます。
音楽的な特徴
祝祭的で壮麗な雰囲気: 女王を称える曲であるため、全体的に明るく、堂々とした、祝祭的な雰囲気が特徴です。
豊かな6声の響き: 6つの声部が複雑に絡み合い、厚みのある豊かなハーモニーを形成します。声部間の模倣や、和音の響きの変化によって、女王の威厳や自然の美しさが表現されます。
ワードペインティング: 歌詞の言葉を音楽的に描写するワードペインティングが随所に用いられます。例えば、「walk'd」(歩く)という言葉には、規則的なリズムや歩くようなメロディがつけられたり、「sing」(歌う)という言葉では、声部が活発に動き出したりすることがあります。女王を称える言葉には、より充実した和音や上昇する旋律が使われるでしょう。
敬意と賞賛の表現: 音楽全体から、女王への敬意と、彼女の統治を賞賛する気持ちが伝わってきます。これは当時のエリザベス朝時代の文化や、女王崇拝の風潮を色濃く反映しています。
「When Oriana walk'd to take the air」は、トーマス・ベイトソンがイギリス・マドリガルの傑作『トリウムフズ・オブ・オリアーナ』のために腕を振るった、歴史的背景も興味深い作品です。女王を賛美する壮麗な響きと、マドリガルらしい緻密な音楽表現をぜひ楽しんでみてください。
●トーマス・ベイトソン (Thomas Bateson, c. 1570 – 1630) という、イングランドとアイルランドで活躍したルネサンス後期から初期バロックにかけての作曲家がいます。彼は特にマドリガル(Madrigal)の作曲で知られています。
トーマス・ベイトソンは、2つのマドリガル集を出版しました。
"The First Set of English Madrigales to 3, 4, 5 and 6 Voices" (1604年)
"Second Set of Madrigals in 3, 4, 5 & 6 parts" (1618年)
"Ah, Cupid, grant" (ああ、キューピッドよ、与え給え) - 彼の初期の作品の一つで、情熱的なテキストと豊かな和声が特徴です。
"Her hair the net of golden wire" (彼女の髪は金糸の網) - 愛の苦悩を歌ったもので、声部の絡みが美しい作品です。
"Fond love is blind" (盲目の恋は) - 視覚的なイメージと音楽的な表現が結びついた、典型的なマドリガルの特徴を持つ作品です。
"When Oriana walk'd to take the air" (オリアーナが散歩に出かけた時) - これは、エリザベス1世を称えるマドリガル集『トリウムフズ・オブ・オリアーナ (The Triumphs of Oriana)』のために書かれたものですが、実際にそのコレクションには採用されなかった作品です。
マドリガルの特徴
マドリガルは、16世紀のイタリアで発展し、後にイギリスにも伝わった無伴奏の多声世俗声楽曲です。
意義と影響
バロック音楽の一例: この作品は、バロック時代の音楽スタイルを代表するものであり、当時の舞曲の特徴を良く表しています。
後の作曲家への影響: ヨハン・ベルンハルト・バッハの作品は、後の世代の作曲家に影響を与え、彼のスタイルはバロック音楽の発展に寄与しました。
結論
Johann Bernhard Bachの「Ouverture-Suite in D Dur」は、バロック音楽の魅力を存分に味わえる作品であり、
オーヴァーチュアとスイートの形式を通じて、豊かなメロディとハーモニーを堪能できる貴重な音楽です。
バッハ家の音楽的伝統を受け継ぎつつ、独自のスタイルを持つこの作品は、聴衆に深い感動を与えることでしょう。
リュリによる初期の悲劇的音楽劇(トラジェディ・アン・ミュジック)
《Cadmus et Hermione(カドミュスとエルミオーヌ)》(1673年初演)
に含まれる場面の音楽です。
作品の位置づけ
作品名:Chaconne des Africains(アフリカ人のシャコンヌ)
作曲者:ジャン=バティスト・リュリ(Jean-Baptiste Lully, 1632–1687)
出典作品:Cadmus et Hermione(カドミュスとエルミオーヌ)
ジャンル:Tragédie en musique(音楽による悲劇)
初演:1673年 パリ・王立音楽アカデミー(Académie royale de musique)
内容と背景
『カドミュスとエルミオーヌ』はリュリと詩人フィリップ・カンピオン(Philippe Quinault)による最初の「トラジェディ・リリク(抒情悲劇)」で、ルイ14世の庇護のもと誕生した新しいフランス・オペラの出発点とされています。
物語はギリシャ神話の英雄カドミュスと、女神ヘルミオーネ(Hermione)の恋と試練を描きます。
「Chaconne des Africains」は、作中のバレエ場面で演奏される舞曲で、当時流行した「異国趣味(アフリカ風)」をモチーフにしています。
リュリはこのような“国別の踊り”を多用し、宮廷バレエに異国的な彩りを添えました。
補足
後世に「町人貴族(Le Bourgeois Gentilhomme)」でも“アフリカ人の踊り”風の場面があるため混同されることがありますが、両者は異なる作品の別場面です。
この楽譜は Cadmus et Hermione の付属舞曲からの抜粋です。
「Chaconne des Africains」の位置
項目 詳細
登場幕 第5幕(Acte V)終盤部
場面位置 婚礼と祝宴の場面 — “バレ・デ・ナシオン(Ballet des Nations)”の一部として
曲名(台本表記) Chaconne des Africains(アフリカ人のシャコンヌ)
出演者(ダンサー) “Les Africains(アフリカ人たち)” — 異国の踊り手たち(象徴的・仮面的キャラクター)
登場人物(主要配役) Cadmus(カドミュス)、Hermione(エルミオーヌ)、Mars(マルス)、Vénus(ヴィーナス)などが祝宴の場に同席
場面内容 カドミュスとエルミオーヌの結婚を祝う神々と国々の舞踏。各国の踊り(スペイン、トルコ、アフリカなど)が順に披露される。
音楽機能 フィナーレの一部を成す壮大な舞曲。ルイ14世時代の“国際的宮廷祝典”を象徴する。
場面の意味と演出
この「Chaconne des Africains」は、第5幕の最終祝祭シーンに挿入される
「諸国のバレエ(Ballet des Nations)」の中の一曲です。
当時のフランス宮廷では、異国の文化を象徴的に取り入れることが流行しており、
リュリはスペイン人・トルコ人・アフリカ人・フランス人といった民族の踊りを順番に登場させていました。
参考文献・原典
Jean-Baptiste Lully, Cadmus et Hermione (Paris, 1673), livret de Philippe Quinault.
Lully Complete Works (Oeuvres Complètes, ed. Herbert Schneider, Bärenreiter).
Livret d’opéra (BnF Gallica, Rés. Yf-2015):
→ Acte V, Scène dernière : “Ballet des Nations — Chaconne des Africains.”
結論:
「Chaconne des Africains(アフリカ人のシャコンヌ)」は、
《Cadmus et Hermione》第5幕最終場面「Ballet des Nations(諸国の舞踏)」の一部として、
カドミュスとエルミオーヌの婚礼祝宴を彩る舞曲であり、
“アフリカ人”のダンサーが登場する祝賀のバレエ・フィナーレです。