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2026年2月

木管四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)

木管四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

編成はFl.、Ob.、Cl.、Bsn.です。
クラリネット四重奏、サックス四重奏、金管四重奏版は発売中です。

クープランによるフランスのロココ様式音楽をお楽しみください。

木管四重奏 オルガン・ミサから1.キリエ、2.クプレ(変奏句)
フランソワ・クープラン
1er Kyrie & 2me Couplet from Messe pour les paroisses
François Couperin

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参考音源
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Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbc_7CUTWTYOuyu_WQcflxQ

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3
https://animato-jp.net/rec-band/gakufu.html

フランソワ・クープラン(François Couperin)は、17世紀から18世紀にかけて活躍したフランスの作曲家、オルガニスト、チェンバロ奏者です。

生涯と家系
彼はフランスの著名な音楽家一族であるクープラン家の一員です。パリで生まれ、オルガニストとしてサン・ジェルヴェ教会の地位を父から受け継ぎました。その後、ルイ14世の宮廷オルガニストとなり、王室で重要な役割を担いました。彼の音楽は「偉大なクープラン(le grand Couperin)」として知られています。

音楽の特徴と功績
クープランは主にチェンバロ音楽で知られており、その作品は、フランスの優雅な様式とイタリアの協奏曲様式を融合させた、繊細で洗練されたものです。彼はチェンバロのための4つの曲集(ordres)を出版し、それぞれの曲に標題を付けました。彼の代表的な作品には「王宮のコンセール」などがあります。

また、クープランは音楽理論家としても重要であり、著書『クラヴサン奏法』では、運指法や装飾音について詳細に解説し、後の時代の音楽家たちに大きな影響を与えました。

影響
クープランの音楽は、ヨハン・セバスチャン・バッハなど同時代の作曲家にも影響を与え、バッハはクープランの作品を筆写しました。彼のスタイルは、フランスのロココ様式音楽の発展に貢献しました。

フランソワ・クープラン(François Couperin, 1668–1733)の作品で「Messe pour les paroisses」17世紀フランスのオルガン・ミサ曲です。
クープランのオルガン作品で有名なのは
《Messe pour les paroisses》(教区のためのミサ)
《Messe pour les couvents》(修道院のためのミサ)
の2曲(1690年頃作曲)です。

この中の最初の楽章が「Kyrie」とその後に続く「Couplet(変奏句)」です。
1. 構成と役割
フランス・バロック期のオルガン・ミサは、通常の歌唱ミサに交互に挿入して演奏する「交唱様式」(alternatim)が基本です。
つまり、典礼文の一部は聖歌隊(または聖歌)で歌い、残りの部分をオルガンの器楽曲で補完します。
Kyrie et Couplet はその冒頭部分にあたり、

Kyrie(プレリュード的役割)
堂々とした和声進行で「主よ、憐れみたまえ」の祈りを示す。
グラン・ジャン(Grand jeu:リード管主体の大音響)やプラン・ジュ(Plein jeu:プリンシパル系の完全合唱音色)で荘厳に。

Couplet(変奏句)
音楽用語としての couplet は、フランス古典オルガン音楽や歌曲で「変奏句」「詩節」「交替句」という意味で使われます。
このクープランのオルガン・ミサの場合は、「交唱の間に演奏されるオルガンによる変奏部分」を指しています。
Kyrie の旋律や和声進行をもとに、形式や装飾を変えて演奏する短い変奏。
各 Couplet では登録(音栓の組み合わせ)が変えられ、音色・質感が多彩になる。

2. 音楽的特徴(Kyrie 1–2)
Kyrie I(冒頭)
トニック上の和声と大きな拍感で厳粛に開始。
聖歌旋律(Cantus firmus)を低声部または上声部に置き、他の声部が和声を支える。
リズムは均等で荘重、祈りの静けさと荘厳さを両立。

Couplet I
より動きのある旋律、オルネマン(装飾音)を加えた旋律線。
聖歌旋律が断片化され、他声部が模倣や対旋律を展開。
登録を変えて音色コントラストを出す(例:Cromorne en taille, Tierce en taille など)。

3. 演奏と解釈のポイント
交唱構造の理解
歌詞がない部分でも、テキストの意味(Kyrie eleison=主よ、憐れみたまえ)を意識して表情づけする。

音色設計
フランス古典オルガンの伝統的登録法に沿って、Kyrie(荘厳)→Couplet(やや軽快)と音色を変化させる。

装飾
Couplet ではアグレマン(トリル、ポルタ・ド・ヴォワ、ピンセなど)を適切に入れることで時代様式が生きる。

1. 構成
1er Kyrie(冒頭部分)
荘厳なプラン・ジュ(Plein jeu)スタイル。
長い音価で進む聖歌旋律を低声部(特にBまたはF-Bass)に置き、上声部は和声的支えを形成。
4小節ごとに終止感を持たせる構造で、祈りのフレーズを明確化。

2me Couplet
より軽快で、音の動きが細かい。

アグレマン(装飾音)がメロディに豊富に含まれ、旋律の歌心を強調。
聖歌旋律は中声部(多くはアルトまたはテノール)に置き、外声部が装飾的に絡む。

2. 音楽的ポイント
Kyrie(1er)
冒頭(小節1–6)
F音を中心とするモードのF長調系のプレイン・ジュ(Plein jeu)書法で書かれており、ルネサンスの教会旋法というよりもすでにトーナルな和声感が明確です。
カントゥス・フィルムス(聖歌旋律)はバスに長い音価で提示。

中間(7–14)
和声進行は主和音–属和音–下属和音を行き来し、典礼文の句切れに合わせて終止。

終結(15–27)
プラン・ジュの重厚な響きのまま、安定した終止で締める。

Couplet(2me)
冒頭(28–34)
同じ聖歌旋律を中声部に移し、外声部は分散和音や経過音で装飾。

中間(35–55)
アルペジオ的動きやシンコペーションで動きを出す。
部分的に模倣書法(同型反復)が見られる。

終結(56–終わり)
音価が長くなり、安定した終止和音で次の部分に橋渡し。

カントゥス・フィルムスの位置
 - 1er Kyrie:低声部(ペダルやバス)に長い音価で置かれています。
 - 2me Couplet:中声部(多くはテノール声部)に配置され、外声部が華やかに装飾します。
 これはフランス古典オルガン・ミサの典型的な交替句(alternatim)手法です。

形式の役割
 Kyrieは荘厳な開始宣言の役割を持ち、Coupletはより軽やかに聖歌旋律を装飾して次の交唱に渡す役割を担っています。

3. 演奏上の留意点
登録(音色設定)

Kyrie:Plein jeu(Principal系+Mixture)、堂々とした音色。
Couplet:Tierce en taille やCromorne en tailleなど、彩度の高い音色で中声部を引き立てる。

アグレマン(装飾音)
Coupletでは不可欠。フランス古典の装飾法則に従う(前打音、短いトリル、ポルタ・ド・ヴォワ)。

フレーズ感
各終止でブレスを入れる感覚を持ち、交唱の歌唱との対応を意識。

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  2026/02/03   animato

金管六重奏 サーシス・オン・ヒズ・フェア・フィリスズ・ブレスト・リポウジング

金管六重奏 サーシス・オン・ヒズ・フェア・フィリスズ・ブレスト・リポウジング
トーマス・ベイトソン
Thirsis, on his fair Phillis' breast reposing
Thomas Bateson

編成はTp.2本、Hn.、Tbn.またはEup.2本、Tubaです。
サックス六重奏、木管六重奏、クラリネット六重奏版は発売中です。

キリスト教の宗教音楽に属さない美しい世俗音楽をぜひ味わってください。

金管六重奏 サーシス・オン・ヒズ・フェア・フィリスズ・ブレスト・リポウジング
トーマス・ベイトソン
Thirsis, on his fair Phillis' breast reposing
Thomas Bateson

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Thomas Bateson(c.1570–1630)は、イギリス後期ルネサンス期の作曲家で、特にマドリガルの作曲家として有名です。

マドリガルは当時、イギリスでも非常に流行していた多声音楽(声楽アンサンブル用の無伴奏作品)で、恋愛や牧歌的な詩をテーマにしたものが多く作られました。

Thirsis, on his fair Phillis' breast reposing"
「サーシスは、美しいフィリスの胸に寄りかかって安らいでいる」
Thirsis(サーシス) は牧歌詩によく出てくる羊飼いの男性キャラクター(理想化された恋人像)。
Phillis(フィリス) は理想化された女性キャラクターで、愛や純粋さ、美の象徴。
reposing は「横たわる」「安らぐ」という意味で、恋人同士の親密で甘い瞬間を描写しています。

詩の内容(イメージ)
このマドリガルでは、サーシスという羊飼いが恋人フィリスの胸に身を預けて、夢の中で幸せな情景を味わっている様子が歌われています。
当時のマドリガルではこうした牧歌的、理想的な恋愛描写が人気で、「自然と愛の調和」を象徴する情景としてよく用いられました。

詩的ニュアンスと感情
この作品は単なる恋愛歌というより「理想の愛の静かな幸福」を表す小さな詩的ドラマです。
聴いている人は、サーシスの安らぎとフィリスの優しさ、そして夢のような幸福感に共感できます。

声部編成とテクスチャ
6声部(a6)
英国マドリガルでは比較的多めの声部数。
豊かなハーモニーと、より立体的な音響空間を生むために6声が選ばれている。
テクスチャは、緻密に重なり合うポリフォニーと、ところどころで見られるホモフォニー(同じリズムで進む部分)の対比が特徴。

模倣(イミテーション)の技法
冒頭は 模倣的に各声部が順にモチーフを提示 する構造が多い。
「Thirsis」と「Phillis」といった言葉が呼応するようにメロディが引き継がれることで、恋人同士の親密さを音楽的に表現している。

ハーモニー
調性はG系またはD系(多くのマドリガルがこの音域にある)。
全体的に明るい長調的和声感を持ち、牧歌的で穏やかな響きを作り出している。
「reposing」(安らぐ)の箇所ではしばしば和声が柔らかく沈むように動き、心地よい解決感を表現。

リズム
基本的に柔らかく流れる拍感(拍子は4/4や2/2系に近い感覚)。
感情を強調したい単語の部分でリズムを伸ばしたり、装飾的な動きを加えている。

テキスト表現(ワードペインティング)
「breast reposing(胸に安らぐ)」の部分で、メロディが下降し、ハーモニーが溶け合うように進む=安らぎと落ち着きを聴覚的に描写。
「fair Phillis」の部分では、より明るい響きや跳躍音程を使って、フィリスの美しさと輝きを象徴。

フレーズ構造
短い詩句に合わせてフレーズが小分割されており、歌詞の意味と音楽が密接に結びついている。
フレーズ終わりにはしばしば カデンツ(終止) が明確に示され、区切りと安堵感を作る。

 感情的効果
6声の厚みある響きが、「夢見心地」 のようなふわっとした感覚を作り出す。
同時に、各声部が緻密に絡み合うことで「二人の親密さ」を象徴する構造的美しさがある。

●トーマス・ベイトソン (Thomas Bateson, c. 1570 – 1630) という、イングランドとアイルランドで活躍したルネサンス後期から初期バロックにかけての作曲家がいます。彼は特にマドリガル(Madrigal)の作曲で知られています。

トーマス・ベイトソンは、2つのマドリガル集を出版しました。

"The First Set of English Madrigales to 3, 4, 5 and 6 Voices" (1604年)
"Second Set of Madrigals in 3, 4, 5 & 6 parts" (1618年)

トーマス・ベイトソンの「Madrigali a6」について
トーマス・ベイトソンのマドリガルは、当時のイギリス・マドリガル楽派の優れた例として評価されています。彼の作品は、イタリアのマドリガルの影響を受けつつも、英語の詩に合わせた独特の表現や、緻密なポリフォニー(多声)が特徴です。

「Madrigali a6」として具体的に作品を挙げるならば、彼のマドリガル集には例えば以下のような6声のマドリガルが含まれています。

"Ah, Cupid, grant" (ああ、キューピッドよ、与え給え) - 彼の初期の作品の一つで、情熱的なテキストと豊かな和声が特徴です。
"Her hair the net of golden wire" (彼女の髪は金糸の網) - 愛の苦悩を歌ったもので、声部の絡みが美しい作品です。
"Fond love is blind" (盲目の恋は) - 視覚的なイメージと音楽的な表現が結びついた、典型的なマドリガルの特徴を持つ作品です。
"When Oriana walk'd to take the air" (オリアーナが散歩に出かけた時) - これは、エリザベス1世を称えるマドリガル集『トリウムフズ・オブ・オリアーナ (The Triumphs of Oriana)』のために書かれたものですが、実際にそのコレクションには採用されなかった作品です。
マドリガルの特徴
マドリガルは、16世紀のイタリアで発展し、後にイギリスにも伝わった無伴奏の多声世俗声楽曲です。

歌詞: 通常、恋愛や牧歌的なテーマを扱った詩が用いられます。
声部: 3声から6声(またはそれ以上)で構成され、各声部が独立した旋律線を持ちながらも、全体として複雑で豊かなハーモニーを形成します。
ワードペインティング: 歌詞の内容を音楽で描写する「ワードペインティング(Madrigalism)」が多用されます。例えば、「昇る」という歌詞があれば音程が上がったり、「ため息」という歌詞には不協和音や休符が使われたりします。
感情表現: 詩の感情を深く掘り下げ、音楽によって表現しようとする点が特徴です。
トーマス・ベイトソンの「Madrigali a6」も、これらのマドリガルの特徴を色濃く反映しており、ルネサンス音楽の豊かな響きと感情表現を楽しむことができる作品群です。

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  2026/02/02   animato

クラリネット四重奏 バターリャ第2番

クラリネット四重奏 バターリャ第2番
ホセ・ヒメネス
Batalla 2(Segunda)
José Jiménez

編成はCl.4本、Bs.Cl.です。
サックス四重奏、木管四重奏、金管四重奏版は発売中です。

17世紀スペイン黄金期、世俗的劇的効果の融合の魅力をぜひ味わってください。

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ホセ・ヒメネス
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スペイン黄金期のオルガン音楽家 José Jiménez (1601–1672) 
その代表的作品である 《Batalla 1 de sexto tono》、《Batalla 2 de sexto tono》 

José Jiménez (1601–1672)
スペイン・セビーリャ出身のオルガニスト、作曲家。
セビーリャ大聖堂のオルガニストであった Francisco Correa de Arauxo に師事。
1640年以降は トレド大聖堂のオルガニストを務め、当時スペインで最も権威あるオルガン奏者の一人に数えられた。
作風は、スペイン・オルガン楽派の典型として、厳格な対位法と劇的な即興的パッセージを融合させている。

Batalla(バターリャ)というジャンル
「Batalla」=スペイン語で「戦い(Battle)」を意味する。
16世紀後半から17世紀にかけてスペイン・ポルトガルのオルガン音楽で盛んに作曲された様式。

特徴:
金管ファンファーレ風の和音連打
リズミカルで戦闘的な模倣動機
左右手の掛け合いによる対抗効果
礼拝中に戦争や勝利を象徴的に表現するために用いられることもあった。

《Batalla 1 de sexto tono(Primera)》
調性:「第6旋法」(モード的解釈で ヒポリディア、現代的には F 旋法または近似的にニ短調/ヘ長調系に聞こえる)。
特徴:
開始部でオクターブの強奏を模倣的に繰り返し、戦いの開始を描写。
中間部では分散和音的モチーフが繰り返され、攻防の応酬を思わせる。
最後は荘厳な和音で締めくくられる。

教育的要素:対位法的模倣と和音の強調を両立させる練習曲的性格を持つ。

《Batalla 2 de sexto tono(Segunda)》
第1番に比べてより発展的で、複雑なリズム処理と多声部的展開が目立つ。

特徴:
戦闘的リズムが次第に音域を広げ、オルガン全体を響かせる。
ティエント(自由対位法的オルガン曲)の技法とバターリャの戦闘的効果を融合。
和声的な緊張と解放を繰り返しながら、勝利の高揚感を強調する。
芸術的完成度:第1番が比較的単純で「典型的バターリャ」であるのに対し、第2番はより壮大で発展的な構築を持つ。

まとめ
José Jiménez はスペイン黄金期オルガン楽派の中核的存在であり、その Batalla 作品は当時の「戦いを描く音楽」の代表。
《Batalla 1 de sexto tono》:典型的な戦闘音楽、明快で教育的。
《Batalla 2 de sexto tono》:発展的・壮麗で、劇的効果が強い。
両曲は、礼拝と世俗的劇的効果の融合を示す17世紀スペイン・オルガン音楽の典型であります。

José Jiménez(ホセ・ヒメネス, 1601–1672) は、17世紀スペインの作曲家・オルガニストで、スペイン黄金時代(Siglo de Oro) に活躍した宗教音楽と鍵盤音楽の作曲家として知られています。彼はイベリア半島のポリフォニー伝統を継承しつつ、バロック初期の和声的・装飾的なスタイルへと移行する過程に大きな役割を果たした人物です。

生涯
生没年:1601年ごろ – 1672年ごろ
出身地:スペイン南部と考えられています(正確な出生地は不明)。
職業:オルガニスト、作曲家
活動拠点:主にセビーリャ大聖堂(Catedral de Sevilla) に所属していたとされます。
セビーリャ大聖堂は当時、スペイン最大級の宗教音楽の中心地であり、ヒメネスはそこのオルガニストとして活躍しました。

音楽スタイルの特徴
José Jiménez は、スペインのオルガン音楽の中でも特に対位法的な精密さと強いリズム感、華やかな装飾音が特徴的です。
彼の作品は、後のJuan Cabanilles(フアン・カバニリェス)に繋がるスペイン・オルガン楽派の伝統の中で重要な位置を占めています。

主な特徴
厳格な対位法:ルネサンス的なポリフォニーの技法を保持している。
リズミカルな活力:「Batalla(バターリャ=戦い)」などの作品で見られる軍楽的・祝祭的なリズム。
装飾的旋律線:鍵盤音楽に特有の即興的装飾(グロッサ)を多用。
和声の明確化:バロック的な調性感の萌芽を示す。

代表作
《Batalla 1 de sexto tono》および《Batalla 2 de sexto tono》
ジャンル:オルガンのための戦闘的作品(Batalla=戦い)
「Batalla」は当時のスペインで人気の形式で、トランペットのファンファーレや軍隊行進を模倣しています。
ヒメネスの《Batalla》は、明確なリズム、力強い和声、装飾的な即興風のパッセージが特徴で、聴く者を惹きつける英雄的・祝祭的な響きを持ちます。
曲名にある「de sexto tono」は、「第6教会旋法(mode 6)」を意味し、調性概念が未確立だった時代の旋法的音楽構造を示しています。

スペイン・オルガン楽派との関係
José Jiménez は、フランシスコ・コレア・デ・アラウホ(Francisco Correa de Arauxo, 1584–1654)の後継世代にあたります。
彼はその伝統を受け継ぎ、後のJuan Cabanillesへと続くスペイン・オルガン音楽の系譜を形成しました。
この系譜は次のように整理できます:
Correa de Arauxo → José Jiménez → Juan Cabanilles
この流れの中で、ヒメネスはルネサンス的厳格さと初期バロック的自由さの橋渡しをした人物です。

まとめ
名前    José Jiménez(ホセ・ヒメネス)
生没年    1601–1672
出身/活動地    スペイン(主にセビーリャ)
職業    作曲家・オルガニスト
代表作    《Batalla 1 de sexto tono》《Batalla 2 de sexto tono》など
音楽様式    スペイン・バロック初期、対位法的・旋法的・装飾的
影響    Juan Cabanilles など後のスペイン鍵盤音楽家に影響

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  2026/02/01   animato