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2020年09月11日

クラリネット四重奏《弦楽四重奏曲 第15番 イ短調》より 第2楽章 

クラリネット四重奏《弦楽四重奏曲 第15番 イ短調》より 第2楽章 
~病から癒えた者の神への聖なる感謝の歌~
編成はCl.3本とBs.Cl.です。

サックス四重奏、木管四重奏ほかの編成も可能。

ベートーヴェンの重厚な技法をぜひ表現してみてください。

クラリネット四重奏《弦楽四重奏曲 第15番 イ短調》より 第2楽章 
~病から癒えた者の神への聖なる感謝の歌~
編成はCl.3本とBs.Cl.です。

サックス四重奏、木管四重奏ほかの編成も可能。

ベートーヴェンの重厚な技法をぜひ表現してみてください。

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お求めの際はこちらからお願いします。

アトリエ・アニマート・ショップ
https://animato.official.ec/

参考音源
https://youtu.be/fyrY3zNuTK0

アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番は、実際には13番目に書かれた作品です。
ですので第13番から15番までの大傑作3曲の中では、最も古典的な形式を残しています。
この曲の作曲を進めていたベートーヴェンは腸カタルを悪化させてしまい、一時期病床に伏せていました。
その後、回復して再び作曲に戻りますが、その時の感謝の気持ちがこの曲の第3楽章に反映されています。
1825年11月6日にシュパンツィヒ四重奏団によって初演されました。
全5楽章で構成されています。《第12番》、《第13番》と同じく、ニコライ・ガリツィン伯爵に献呈されました。
作曲順は第12番の次で第13番よりも前です。
1824年より第1楽章と終楽章のスケッチが進められ、この時点ではベートーヴェンは通常の4楽章構成を考えていたようです。
しかし病気のために作曲が中断され、快復して再着手した際に、リディア旋法による第3楽章が挿入されました。

第2楽章 Allegro ma non tanto
アレグロ・マ・ノン・タント 
イ長調、三部形式
《交響曲第3番》以来ベートーヴェンが繰り返してきたスケルツォというよりも、むしろトリオつきのメヌエットというべきです。
トリオは、主音(ここではラ)の保続音の上に旋律が奏でられるため、ミュゼットを思い起こさせます。
この作品は途中で病気による中断というアクシデントがあったのですが、その事がこの作品の新しいプランとして盛り込まれ、
第3楽章には「病癒えた者の神に対する聖なる感謝のうた」「新しき力を感じつつ」と書き込まれることになります。
さらには、最終楽章には第9交響曲で使う予定だった主題が転用されていることもあって、
晩年の弦楽四重奏曲の中では最も広く好まれてきた作品です。
明るく流麗ですが、決して外面的に聞こえることは無く内省的な印象を受けます。

ベートーヴェンが書いた弦楽四重奏曲の中の最高傑作を第14番と考える人は多いですが、
旋律線が極めて美しい第15番を第14番以上に好んでいる人もまた多いと思います。

己の中にたぎる「何者」かを吐き出し尽くしたベートーベンは、その後深刻なスランプに陥ります。
そこへ最後の失恋や弟の死と残された子どもの世話という私生活上のトラブル、さらには、
ナポレオン失脚後の反動化という社会情勢なども相まってめぼしい作品をほとんど生み出せない年月が続きます。
その様な中で、構築するベートーベンではなくて心の中の叙情を素直に歌い上げようとする
ロマン的なベートーベンが顔を出すようになります。
やがて、その傾向はフーガ形式を積極的に導入して、深い瞑想に裏打ちされたファンタスティックな作品が
次々と生み出されていくようになり、ベートーベンの最晩年を彩ることになります。
これらの作品群を世間では後期の作品からも抽出して「孤高期の作品」と呼ぶことがあります。

「ハンマー・クラヴィーア」以降、このような方向性に活路を見いだしたベートーベンは、偉大な3つのピアノ・ソナタを完成させ、
さらには「ミサ・ソレムニス」「交響曲第9番」「ディアベリ変奏曲」などを完成させた後は、
彼の創作力の全てを弦楽四重奏曲の分野に注ぎ込むことになります。
そうして完成された最晩年の弦楽四重奏曲は人類の至宝といっていいほどの輝きをはなっています。
そこでは、人間の内面に宿る最も深い感情が最も美しく純粋な形で歌い上げられています。

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  2020/09/11   animato

美しく青きドナウ 吹奏楽譜

美しく青きドナウ 吹奏楽譜

美しいドナウ川の情景を思い浮かべながらお楽しみください。
ウィーンの薫り高き曲を、あなたのコンサート・ピースにどうぞ。

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ウィーンの薫り高き曲を、あなたのコンサート・ピースにどうぞ。

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アトリエ・アニマート楽譜ページ1/3

ヨハン・シュトラウスⅡ世(Johann StraussⅡ) は、数々のワルツやポルカなどを世に出し、
父ヨハン・シュトラウスⅠ世同様に、ワルツ王の名を得たオーストリアの作曲家です。
シュトラウスⅡ世は作品番号がついている作品だけでも生涯に166曲のワルツを作曲し、
彼独自の明るく夢見るような旋律は初期の作品からみられています。 

美しく青きドナウではウィンナ・ワルツのリズムがとられています。
ウィンナ・ワルツの成立には、ダンスの動きの変化が深く関連しています。
その基本ステップは、前の小節の3拍目から1拍目で長めに滑り出し、2拍目にかけて回転し、
3拍目は軽く両足を揃えるというもので、このようなウィンナ・ワルツの動きが、
早めの2拍目と、浮いた感じでありながら次の小節へ滑り出す3拍目、という特徴を生み出したといわれています。
勢いよく回りながら先へと進み加速をもたらし、規則正しいリズムが崩れ、ワルツの新しいリズムが生まれました。
その動きはメロディにも全く新しい躍動をもたらしたとされています。

不朽の名作である「美しき青きドナウ」は、敗戦に打ちひしがれていたウィーンの人々を励ますために作曲されたものでした。
1866年に普墺戦争に突入したオーストリア帝国はプロイセンに敗北し、
ドイツ諸邦に対する主導権をプロイセンに奪われることになります。
その苦しい空気はウィーンにも漂っていました。それを払拭したいと思ったシュトラウスⅡ世はこのワルツを草案し、
ハンガリーの詩人カールベックの詩の最後の一行を取って、
「美しく青きドナウ(のほとりで)(An der schonen blauen Donau)」と名付けました。

初演の際の合唱の歌詞は警察の役人ヨーゼフ・ワイルによって作詞されたウィーンの人々を励ます内容のものでした。
しかし、ウィーンが敗戦のショックから立ち直るにつれての歌詞も合わなくなり、
この歌詞で上演されたのはわずか7回だけでした。
その後シュトラウスⅡ世はパリのコンサートにてオリジナルに若干手をくわえて歌詞なしでの演奏を行うようになりました。
それが期待以上に好評を得て、このドナウ・ワルツは世界中で演奏される名曲へとなっていったのです。

この曲は序奏から始まり、第一ワルツから第五ワルツ、そしてコーダで構成されています。
序奏では朝もやに輝くドナウのさざなみを表すヴァイオリンのトレモロに乗って、第一ワルツの旋律が夜明けを告げます。
ホルンのソロが牧場に響くアルペンホルンのように鳴り響いてきます。そしてチェロも加わり
本格的な朝が到来して、ワルツへと続いていきます。

ゆったりとした旋律の後ハープを経て第一ワルツが始まります。
第ニワルツでは、ヴァイオリンのトレモロに乗って管楽器が水の精のように戯れます。
やがてトレモロはハープに移行し、フルートとヴァイオリンが流麗な旋律を奏でます。 
第三ワルツは、休符から次の小節のタイで生まれるアクセントのリズムによって生き生きと跳躍する感覚が特徴です。
第四ワルツはこの作品中で最も優雅な部分です。思わせぶりなクレッシェンドと休符を多用して、
楽しみながらアクセントのついた次の一拍目へつなげていくところにウィーンらしさがみられます。 
第五ワルツでは、第一ワルツの音型を逆さまにしたような旋律から始まります。
舞踏会もクライマックスを迎え全員がくるくる輪になって回っている様子を思わせる華やかなワルツとなっています。
コーダでは、急にテンポを上げ、勢いを増していきます。そしてワルツの主要旋律が少しゆっくりになり、
ホルンとチェロで瞑想のように美しく奏でられます。最後にヴァイオリンの小刻みな波の上をファゴットとホルン、
低弦部が刻みながら追い立て、怒涛のように勢いよく下りながら、力強くドナウの物語を完結させます。
ブラームスが「私の作品であればよかったのに」と書いたという有名なエピソードがあります。
今日ではオーストリア第二の国歌と呼ばれて世界に広がり、
現在でもウィーンやヨハン・シュトラウスⅡ世の代名詞となっている名曲がこの「美しく青きドナウ」です。

ウィンナ・ワルツは独特のリズムを持っているので、やはり本場ウィーンの演奏を楽しみたいものです。
他の国のオーケストラでは、なかなかこのリズムは再現できません。
本家と言えばウィーン・フィルの演奏ですが、超一流の指揮者による表現の違いに注目するのは、とても楽しいものです。
今年のドゥダメル指揮も素晴らしいですが、
アーノンクールや印象的な小澤征爾の指揮も避けて通れない名演です。

ウィンナ・ワルツにはひとつの形式があります。ワルツの始まりを感じさせるようなゆったりした「序奏」に始まり、
様々なカラーをもった「連なる5つのワルツ」、そして最後にはそれまでのワルツを回想するかのような「終結部」で締めくくられます。
また曲のメインでもある5つのワルツですが、1つのワルツの中にも前半と後半で曲調は変わり、
10個の色とりどりのメロディーがあるようにも見えます。
この形式はウィンナ・ワルツの代表曲「美しく青きドナウ」にも見られ、
これらの決まり事を理解したうえでウィンナ・ワルツを聴くと、より深く楽しむことができます。

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  2020/09/11   animato