弦楽器

コントラバス

 吹奏楽で唯一の正規パートを弦楽器として担当します。その歴史は16世紀にさかのぼり、5弦・6弦の楽器も造られましたが現在の主流は4弦のタイプになっています。しょきはヴァイオリンと同じ形をしていましたが演奏しやすいように撫で肩状の形状に変化していきました。しかし近代の作曲家の作品を演奏する時にはしばしば5弦目を必要とする場合があります。

 特に吹奏楽ではオーケストラのアレンジ作品を演奏するときに、弦楽器の持つ豊かな倍音が効果的です。また、ピッツィカートは管楽器での表現が難しい奏法なので、コントラバスの果たす役割も大きいといえます。見た目よりも軽い楽器なのですが、接合部の膠がはがれてくることもよくあり、大切に扱いたいものです。


ハープ

現在使われているハープは46・47本の弦を張り、変ハ長調に調弦されています。演奏しやすいようにハ音は赤色、へ音は青色に染色してあります。1810年にフランスのエラールが考案したダブル・アクション・システムによって各弦は半音ずつ2回ピッチを上げることができます。その操作はペダルによって行い、左からニハロホヘトイの順になっています。モーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」でもあるようにアルペジオが美しく、近代フランスの作曲家もハープを使うことが多く見られます。

 特にガット弦(羊の腸)の場合は湿度に敏感で1セットは予備の弦を用意することをお勧めします。また、運搬には気を遣いますので、その環境の整備も忘れてはなりません。

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