山里の遅い春 1/3

- 滋賀県高島市マキノ -

 2013年4月12日から1泊2で滋賀県高島市マキノ町を訪れた。近江の奥座敷でもあり北陸の南斜面とも言える。とっくに京都の桜は散ってしまったが、こちらでは満開の様相だ。最低気温は摂氏1度、最高気温は摂氏10度という環境である。

 マキノ町といえば海津大崎の桜並木。昭和11年(1936)6月に大崎トンネルが完成したのを記念して海津村が植樹したもので、奥琵琶湖に春の訪れを告げる代表的な風物詩である。例年4月中旬には延長4kmにわたって約600本のソメイヨシノが咲き誇る。今回は残念ながら、マキノサニービーチから遠くに眺めるだけとなってしまった。

 マキノピックランドを縦貫する県道には、延長2.4kmにわたってメタセコイアが約500本植えられ、マキノ高原へのアプローチ道として、高原らしい景観を形成している。この並木は、昭和56年(1981)に学童農園「マキノ土に学ぶ里」整備事業の一環としてマキノ町果樹生産組合が植えたのがはじまりであるが、現在では雄大な姿となっている。メタセコイアは、中国原産のスギ科メタセコイア属の落葉高木で、和名はアケボノスギ。樹高は35mにおよぶ。美しい円錐形のメタセコイア並木とまっすぐに伸びる道路が創り出す対称形の景観は、遠景となる野坂山地の山々とともに訪れる人々を魅了している。春の芽吹きや新緑、夏の深緑、秋の紅葉、雪花など四季折々の景観も味わってみたい。


マキノサニービーチに到着


芝生の上を渡る浜風が冷たい


マキノサニービーチも満開だ


遠くの眺めは海津大崎の桜並木


マキノ高原へ向かう県道


マキノ高原のメタセコイア並木

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