御在所岳 1/5

― 紅葉さがし ―

 2008年10月19日、裏切られることの無さそうな秋晴れが続いていることを好感して御在所岳を目指した。Webからの情報では鈴鹿スカイラインは去る9月6日のゲリラ豪雨で崩落のため通行不能とのこと。一抹の不安を抱えながらも快晴の自宅を9時30分に出発する。
 国道307号線を信楽、水口経由で進める。日野町から右折して国道477号線に入ると鈴鹿山脈の秀峰が目前にそびえた。度々目にする道路情報でも通行不能と表示されている。筆者が目指すのは武平峠だ。三重県側へ抜けられなくても構わないのだ。
 途中の蔵王ダムで地元のライダーに聞いてみた。滋賀県側で崩落があり、恐らく今でも峠までは行けないとのことだ。不安が募るが、ここまで来て引き返す手もなかろう。何度も道路を遮断する柵を通り抜け、ようやく鈴鹿スカイラインに入る。気持ちの良いワインディングロードなのだが1ヶ月以上も通行されていない道。細かな砂利や落ち葉が路面に散在している。思い切ってコーナーに突っ込むことはできない。
 途中で大規模な崩落現場に差し掛かった。しかし修復されている。無残な爪あとや目茶苦茶に壊れて放置されている砂防施設の残骸を横目に上っていく。幸い三重県側からの対向車は皆無であり、折からの陽射しと涼風を満喫しながら進むことができた。
 いつしか武平峠のトンネルが見えてきた。難なく三重県側に抜けられたのだ。しかしトンネルを抜けた直後に突然進路を阻まれた。斜面が鋭く削られ、土砂が木々を倒して道路に流れ込んでいる現場だった。向こう側の眼下には亀山や四日市の平野が見える。
 何とか峠までは来ることができ、早速に三重県側の登山道から11時に歩き始める。
登山道に入るや否や、またもや俄仕立ての通告看板だ。登山道が崩落で危険、と注意を促している。その通りの無残な道を登ることになった。


蔵王ダムで地元ライダーから情報を得る


トンネルを抜ければ崩落現場だった


ガードレールも飴のように曲がっている


登山口から峠道の分帰路までの区間でも道が崩れ落ちている


やっとのことで峠道の分帰路


よくぞ滑落せずに登れた急斜面

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