無念の湯けむり別府 2/2

 今回の視察では、春の陽射しと心地よい風が吹き抜けるAPUを訪れた。
 別府湾と街並を望む丘陵に位置するAPUはアジア・太平洋の周辺諸国をはじめ、世界からの国際学生(留学生)で成立する我が国でも珍しい高等教育施設であった。その先進性は世界78の国・地域から集う高い志を持った国際学生と学びあいながら育まれる国際ネットワークによって学生個々の力を幅広く豊かに培われる点だ。世界中から優秀な学生が集まるグローバルスタンダードの大学として、国内学生の英語運用能力を向上させる環境が整っている。「正解や前例のないこれからの国際舞台で戦えるユニークさと柔軟な思考力」が養われている。同時に訪れたAPハウスでは多国籍の学生達が親しく生活を共にし、ここにもAPUの教育力を垣間見ることが出来た。


西鉄リゾートインから別府湾を望む(右奥に高崎山)


別府駅から車で約30分でAPU到着
鶴見岳 (標高 1375m)が奥にそびえる


キャンパス5階から別府湾を望む(中央奥に高崎山)


夕刻には駅前通りに戻る


ソニック号で小倉へ


小倉からはN700系で京都へ

 何が無念かと言えば、やはり地域の香りを味わえなかったことだ。地獄谷めぐりや温泉の湯けむりに浸る時間が皆無だった。以前には何度か長崎や吉野ケ里、阿蘇を訪れたが、それぞれに味わい深い「火の国」九州を味わえた。唯一の収穫は九州の持つ「異国情緒」の未来形を見たことだろうか。アジア太平洋に位置する国際的学問の拠点となる可能性を秘めた地.....そんな思いを胸に九州を後にした。

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