ヴェネツィア上陸

3日め朝は5時45分起床。朝食弁当はりんごとオレンジ、パンと桃ジャム、オレンジジュースと飴2つ。思わずおやつを出して食べる。イタリア北東部、ピアベ川とポー川流域に広がる干潟地帯。本土側から列車やバスで長い鉄橋を渡っていくと、海の上に直接浮かぶように、多くの家々や教会が並ぶヴェネツィアの町並みが見えてきた。いつか海へ沈みゆく儚くも美しい水の都ヴェネツィアはアドリア海の女王としての健在ぶりを見せ付けるかのように現れた。

ヴェネト州の州都「ヴェネツィア」は120を超す小島を400もの橋でつなぎ合わせ、船と徒歩だけが交通手段だという世界にも比類のない水上都市だ。5-6世紀にフン族の侵略を受け、ラグーナ(干潟)へ逃れたヴェネト人が築いたヴェネツィアは東西貿易で巨額の富を得た。14世紀には強力な海軍を武器にジェノヴァを押さえて地中海を制し、15世紀にはヨーロッパ最強の海洋国家となって栄華を極めた。しかし現在ヴェネツィアは地盤沈下に悩んでいる。対岸の工場地帯での地下水汲み上げが主な原因とされている。「21世紀には水没する」とも言われ、20世紀に入ってから現在までに約70cmも沈下したそうだ。秋冬にかけて起こりやすいアックア・アルタ(高潮)の被害も深刻化している。1.4m以上の高潮になると本島全域が冠水してしまう。イタリア政府は対策を講じながらも世界に協力を呼びかけている。


本土側と列車やバスで渡る長い鉄橋(今渡ったばかり)を望む


どれに乗船するのかと思えば左から2番目の一番小さな船だった


窓が開かないので撮影もままならない


15分程の船でスキアヴォーニ河岸に上陸


ため息の橋をスキアヴォーニ河岸から望む


サン・マルコ広場に建つカンパニーレ


ゴンドラ乗り場に到着した

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