実音表記・読み替え表

吹奏楽では多くの移調楽器が同時に合奏しています。違った移調楽器同志は同じ音名(実際に鳴っている絶対音)で任意の音を言い表わす必要に迫られます。日本では音名(ハニホ...)という表わし方がありますが、オーケストラや吹奏楽などでは一般にドイツ音名が使用されています。それらについてまとめてみました。参考になれば幸いです。

記譜音

ドイツ音名(音名)

C管(実音)

B管(変ロ)

F管

Es管

A管(イ)

シャープ(嬰) His(ヒス) Ais Eis Dis Gisis
ナチュラル H(ハー) A E D Gis
フラット(変) B(ベー) As Es Des G

シャープ(嬰) Ais(アイス) Gis Dis Cis Fisis
ナチュラル A(アー) G D C Fis
フラット(変) As(アス) Ges Des Ces F

シャープ(嬰) Gis(ギス) Fis Cis H Eis
ナチュラル G(ゲー) F C B E
フラット(変) Ges(ゲス) Fes Ces Bes Es

ファ
シャープ(嬰) Fis(フィス) E H A Dis
ナチュラル F(エフ) Es B As D
フラット(変) Fes(フェス) Eses Bes Asas Des

シャープ(嬰) Eis(エイス) Dis Ais Gis Cisis
ナチュラル E(エー) D A G Cis
フラット(変) Es(エス) Des As Ges C

シャープ(嬰) Dis(ディス) Cis Gis Fis His
ナチュラル D(デー) C G F H
フラット(変) Des(デス) Ces Ges Fes B

シャープ(嬰) Cis(ツィス) H Fis E Ais
ナチュラル C(ツェー) B F Es A
フラット(変) Ces(ツェス) Bes Fes Eses As

B管(ベーかん)で演奏する楽器が多い吹奏楽ではテューニングもB♭(B)ですることが多いです。

ドイツ読みではBでB♭を表わします。英語読みのB(ビー)はドイツ読みでH(ハー)と表記します。

C管(ツェーかん)楽器や実音読み(本来の音名で読む場合)との関係で必要です。B管の楽器が記譜してあるドの音を吹くと、ピアノなどの鍵盤楽器(実音読み)でシのフラットが鳴ります。F管だとファが鳴るわけです。慣れるまでは一度実音に変換してからもう一度、必要な管に読み替えるといいでしょう。

 B管記譜のミは実音読みでD(ニ音)ですから、F管だと記譜のラになるわけです。


楽器別管種表

楽器名 主な管種
ピッコロ C管
フルート C管・C読み(H管)
アルトフルート G管
オーボエ C管
イングリッシュホルン F管
ファゴット(バスーン)・コントラファゴット C管
エスクラリネット Es管
クラリネット B管・A管・C管
アルトクラリネット Es管
バスクラリネット B管
コントラアルトクラリネット Es管
コントラバスクラリネット B管
アルトサキソフォン Es管
テナーサキソフォン B管
バリトンサキソフォン Es管
バスサキソフォン B管
フレンチホルン F管・B管(F読み)
アルトホルン Es管
ピッコロトランペット B管
トランペット B管・C管・Es管
エスコルネット Es管
コルネット B管
フリューゲルホルン B管
トロンボーン・バストロンボーン C読み(B管)
ユーフォニウム・バリトン C読み(B管)
エステューバ Es管
テューバ C読み(B管)・C読み(C管)
コントラバス C読み
鍵盤打楽器・ティンパニ・チャイム C読み

 2002.5.8

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